花火の思い出
毎日のように、夕方近くになると雷雨になる。
最近の雷はかなり激しい。
そんな空模様が懸念されていたけれど、
無事花火大会は実施された。
夕飯を作っていると、ボンボンという音が聞こえてきた。
始まったようだ。
作っている途中だったけど、河原まで見に行った。
遠くても、よく見えた。
ムシッとした空気がまとわりついてる中
時々すーっと心地よい風が通り抜けていく。
小さい頃、近所の友達と花火をしていた時のこと。
線香花火に火をつけようとしたら、逆さまに持っていたので
一気に火が上がってきて、少しだけ指を火傷した。
慌てて家に帰って、母が冷やしてくれた。
それ以来、線香花火は少し怖くなった。
高校生の時、会場に行って芝生に寝転んで
空いっぱいに広がる花火を見た。
大きく広がって枝垂れるように消えていく花火に
包み込みこまれていくようだった。
何も考えず、ただ毎日が楽しくて、守られていると
感じていたあの頃
真っ暗な夜空がパッと明るくなって
儚く消える花火を見ると、なぜかあの頃の自分を思い出す。
今年は、息子と一緒に見た。
花火が上がるたびに、冗談を言って笑いながら、
楽しいひとときだった。
何年後かに、この日のことを懐かしく思い出すのだろう。
花火と共に、1つ1つ思い出が重なっていく。