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短歌「胡桃」

トントンカッ
トンカチ握り
トントンカッ
お手々叩くな
それトントンカッ

とんとんかっ
とんかちにぎり
とんとんかっ
おててたたくな
それとんとんかっ

ごろすけほう心ほほけて
ごろすけほうしんじついとしい
ごろすけほう
ー 岡野裕彦

胡桃のテーマに真っ先に浮かんだのは、幼い頃の年末に自分の仕事として任された、胡桃の殻割だった。
普段は持つだけで怒られる金槌を預けられる。
トントンカッ
リズムよく叩きながら、年末の特番が遠くから聞こえる。

今から見ると、最後の「それ」はいらなかったなと思う。
それにしてもテーマの胡桃がうまく読み込めてない。

トントンカッ
トンカチ握り
トントンカッ
お手々叩くな
トントンカッ


胡桃にも花の時代がありまして
寝たきりの母
骨の父にも

くるみにも
はなのじだいが
ありまして
ねたきりのはは
ほねのちちにも

胡桃というと、硬い殻に包まれた実のイメージが浮かぶ。
けれど、胡桃が実に前には花の時期もあったし、双葉の時期もあったのだと気がついた。
おじいちゃんは最初からおじいちゃんじゃない。
おばぁちゃんも最初からおばぁちゃんじゃない。


我ながらつたないと感じるものの、昔の写真、失敗しているものの方が後々みて感じるものもあったかと思うので、そのまま上げておく。

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