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WEST EXPRESS銀河「山陰コース」に乗る!

夜行列車といえば…ブルートレイン!ムーンライト!
…の時代が終わりずいぶんと時が流れた今、夜行列車再燃の動きが少しずつ見られるようになってきました。そのある意味火付け役がこの「WEST EXPRESS銀河」でしょうか。実用性に「のってたのしい」要素をくっつけられるのは列車ならでは、だと思います。

前置きはともかく、ある日e5489を例によってポチポチしていると数日後の銀河のファーストシートが空いているのを発見!気づいたころには決済まで完了していました。そんなわけでせっかくの機会、夜行銀河を楽しんでいきましょう!

大阪駅から夜の銀河に

金曜の夜、新横浜からのぞみに乗り、新大阪に到着。山陽新幹線直通のぞみの3分後に来た新大阪行きのぞみだと自由席でも座れました。狙い通り…!

「お待たせいたしました。まもなく、3番乗り場に、特急、WestExpress銀河、出雲市行きが…」、
金曜の夜の慌ただしい大阪駅に輝く「出雲市」の文字。長距離列車の旅が始まります。

瑠璃紺色の117系が大阪駅にやってきました。いざ「ファーストシート」へ。

22時28分、大阪駅を定刻で発車。列車は淀川を渡りJR神戸線へ。
形変われど117系が複々線の外側を走っているのは少し感慨深い感じがありますね…!

車掌が検札にやってきました。「お客様、もしよろしければフリーペースのほうに記念乗車証をご用意しております~」との旨を親切に教えてくださりました。早速受け取りに向かいます。

遊星と名付けられたフリーペースも落ち着きがあっていい感じ
(※別の日に撮ったものです)

神戸出発後には大阪-神戸開業150周年を記念する放送が。

運転台前の落ち着いたこの空間が好きです。夜の流れる車窓と合わさると一気にムーディーな感じが醸し出されます。この辺りはデザイナーの方の腕が光りますね…!

(自分のポストを乗っけます)
このファーストシート、向かい合った椅子2つを倒すとベッドが完成します。実際にやってみると結構感動。見た目もおしゃれでいい感じです。

大久保で後ろを走っていた新快速に道を譲ります。先は長いですしのんびり行きましょう。それにしても、ベッドの上で通勤客をたんまり乗せた電車を見るのは少し不思議な感覚です。

姫路に到着。

0時まで姫路城がライトアップ中ですよ、と親切な売店の方が教えてくださいました。駅から無理やりですが撮影成功!

上りはサンライズも西明石行きも出発済み。下りも上郡行きを残すのみになりました。ここで夜食タイムです!まねきの駅そばと缶チューハイを買いました。

この時間に食べる背徳感

フリースペースに戻るとみんなそばをすすっていました。こぼさないように気を付けていただきます!五臓六腑に染みわたりますね…

自席に戻りましたが、なかなか寝れず夜の景色を眺めていると列車は岡山まで進んでいました。

発車標は消灯済みで人影もありません(あったら怖いですね)。
それでは今度こそ就寝。

銀河とたくさんの”おもてなし”

おはようございます。目覚めに見たものはチョークで描かれた「WEST EXPRESS 銀河」の文字…!
列車は生山に停車中でした。

少し寒かったのでシチューを食べます。温かい…味も美味しいです。
停車中に米子方面の始発821M普通列車に抜かれていきます。

列車は朝の伯備線を進みます。反対列車待ちも多く、生山から米子まで1時間22分とかなりのスローペースです。この時間、最優先で走らせているのは新幹線乗り継ぎの客を乗せた岡山行きやくもでしょうか。

米子に到着。22分停車です。朝から物販が良い盛り上がりを見せています。まさに「朝市」といった具合。停車時間は火曜発と金曜発で異なり、金曜発の便は26分停車します。ホームを出て少しのんびりするのも良さそうな程時間があります。(ただし、安来駅は停車時間僅かになります。)

WELCOME SAN-IN

松江に到着。ホームではお出迎えが!「まつえ若武者隊」の方と松江駅の駅員が手を振ってくださいました。

列車は宍道湖のほとりを走ります。天気も良くすごく気持ちがいいです。
また自席に戻りウトウトしていると…

終点出雲市に到着しました!列車も快適でおもてなしも良く、自分の中で「また乗りたい」と思わせてくれる列車です。実用性と旅の楽しみを併せ持ったまさに新たな「令和の夜行列車」として西日本各地を賑わせてくれるでしょう。
東日本にも東京発で欲しいな…と。

出雲大社へ!

お風呂はこちら。出雲市駅横のらんぷの湯で。サンライズ出雲を降りた時も利用しましたね。銀河は9:39着ですが開館は10時なので少し待ちます。

ばたでんで出雲大社へ。元東急の1000系がやってきました。
元東横線-日比谷線直通として走っていた1000系、東横線沿線住みの自分としては少し感慨深い気持ちです。

出雲大社にお参り。ご縁が、欲しい…!
遷宮に向けての奉賛も募っているようで少しばかり寄付させて頂きました。

帰りはばたでんと時間が合わず、出雲市駅までバスに乗ることに。
バスは13:38着で列車は13:44発…バスが5分程度遅れていたのであきらめて次乗るかぁ…と思案していたところ、西出雲方面からの普通列車が遅れているようでまだ前の特急も出ていませんでした。これはラッキー…?

松江から特急に乗り換え鳥取へ。自由席に乗車しました。久しぶりに車内で特急料金を現金精算で払いました。「とりあえず飛び乗れる」自由席のメリットですね。

高速化工事が施された米子→倉吉ではキハ187の本気走りを見ることができます。爆走ディーゼルが好きな人間にはたまりません…

鳥取駅近くの回転寿司でお寿司を食べます。地場の回転ずし、美味しいです…!
本当は時間があれば日帰り温泉に入ったりするのもアリだったのですが今日はお寿司だけ食べて米子へクイックターンします。

スーパーまつかぜで戻ってきました。席は前面展望の出来る1号車1D席だったのですが添乗の乗務員が居たため前面展望は少々困難でした。これはしょうがないですね…

去りゆく"381系やくも"と下り銀河

米子に到着。乗り換えます。

381系へのおわかれメッセージ

ここからは岡山行きのやくも30号で。「緑やくも編成」が来ました。
273系完全置き換えまであと2週間。この日が最後の乗車でした。

コアラのマーチを食べてると「はるか」…乗っているのはやくもですがやくもはないようです。

もう日は落ちてしまい車窓はほぼ真っ暗でした。暗闇の中をひた走りです。

新見で降りて岡山行きの普通列車に乗車します。115系のワンマン列車です。少し古い感じのホームにドドドドドドドドド…と音を響かせる国鉄型、大変味があって良きものですね。

誰も降りず、誰も乗ってこない小さな駅を通りすぎ、列車は備中高梁にやってきました。

ここで下車します。発車標が切り替わり…「東京」「京都」行きが並んで表示されます!

サンライズに道を譲ります。

備中高梁でもWE銀河の長時間停車中にあわせて駅マルシェが開催中。特産品の販売が行われていました。

という訳でクシェットに着席。写真を撮りたいところですが、寝てる方がいらっしゃったので控えておきます。簡単に言うと、サンライズのノビノビ座席と似たような感じです。しかし諸々グレードアップしており、カーテンやコンセントが一席ずつ設けられており、プライベート感が高くなっています。

備中高梁の2つ先、美袋(みなぎ)でなんと、1時間以上停車します。サンライズのすぐ後ろを走ると大阪駅到着が1-2時頃になってしまうため、様々な駅で運転停車して時間をつぶします。下り銀河は特に、実用性より乗って楽しい要素に振った感じの列車だと思います。

下りWE銀河はちょっと極端な気がしないでもないですが、21時に出て目的地に8時前に着く夜行列車とかもっとあってもいいですよね。必ずしも一直線で全速力で走る必要はないと思います。

運転停車中に眠気が…今夜はここで入眠します。

目が覚めた時に見た景色がこちら。見覚えしかない川、淀川です。大阪-新大阪からおはようございます。

眠気がかなり残っていてまだ目が覚めないところですが…「まもなく、終点、京都、京都…」の放送がかかりました。充電コードなどをカバンにしまって下車の準備をします。

終点、京都に到着です。0泊2日の旅、大変良きものでした。

感想

新たな夜行列車、「WEST EXPRESS銀河」。各駅のおもてなしやある意味ファンサービスといっても過言ではない演出など、乗って楽しいが一番に来る素晴らしい列車でした。国鉄型の古い車両を改造したものですが、騒音も(個人的には)気にならず、車内も清潔感やゆとりがあり、視覚的にも落ち着く空間で快適に過ごすことができました。

ただ気になるのはカーテンが薄いことと、いくらいっても40年物の車両の改造なのでどこまで車両側が耐えられるのかな…と感じたところ。新型車両の投入にも期待したいところですね。

以上です、ありがとうございました!

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