杜地都

エッセイや、短編小説を書いていきたいと考えて登録しました。 自己紹介用サイト → https://miyako.silk.to/

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マガジン

  • 短編小説

    自作の短編小説をまとめて表示するためのマガジンです。

  • 短編(おやつ屋シリーズ)

    書いている短編のうち、「おやつ屋」をまとめました。平日の夕方数時間に開店する、昔ながらのおやつ屋。洋菓子を出す場合は日本語の名前をつけねばならない先代の言いつけを守る約束になっています。ほのぼのすることもあれば、不思議なことも起こるようです。

最近の記事

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生き霊うどん(!?)

 おそらく30年ほど前の話。  田舎に顔を出すと、母がご近所のことで「あの人は、根はいい人なんだけど」と話しはじめた。それはわたしも知っている人物で、母とはかなり親しかった。  どうやら、出先で少額を貸したらしい。具体的な金額は忘れたものの、千円前後だっただろうか。30年くらい前の田舎の千円といったら、けっこう価値があった。  その人とはその後に何度も顔を合わせているのに、すっかり忘れているようで「返してくれる気がしないが、こちらからは言えない…」と、そんなことを母は何回

    • 夢の産物か、現実か

       ここにはだいぶ書いていなかった。このところ、いろいろなことがあった。  大きな心配事が複数あった時期が少しずつ去り、季節によっては深刻なものになっていた不眠も、だいぶ改善されてきた。  だがやはり、体の疲れと心の疲れの時間が一致しない日も多く、眠くても眠る決心がつかないままパソコンの前で10分居眠りするなどの状況は、増えてきた。  そんなときは、妙にリアルな夢を見る。  よく思い出してみれば、わたしがこれまで「ちょっと不思議だ」と考えたものや、何度も何度も出てくる夢

      • 2年前にこちらに書いた「入浴中に湯船に見えた赤い何か」の謎が解けました。 同じようなものがまた現れて、時間をかけて確認した結果、入浴剤が何らかの理由で細く長く生き物のように伸びていたようです。 2年ぶりに原因がわかり、ほっとしました。 https://note.com/tochi_miyako/n/nbd5b5b9a849b

        • 以前にこちらで書いたことがある人物に、後日談がありました。人によってはショッキングに感じる内容かもしれません。時期を少しずらして、のちほどまとめてみます。ご家族や関係者のプライバシーがありますので、ある程度はぼかして書く予定です。

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        生き霊うどん(!?)

        • 夢の産物か、現実か

        • 2年前にこちらに書いた「入浴中に湯船に見えた赤い何か」の謎が解けました。 同じようなものがまた現れて、時間をかけて確認した結果、入浴剤が何らかの理由で細く長く生き物のように伸びていたようです。 2年ぶりに原因がわかり、ほっとしました。 https://note.com/tochi_miyako/n/nbd5b5b9a849b

        • 以前にこちらで書いたことがある人物に、後日談がありました。人によってはショッキングに感じる内容かもしれません。時期を少しずらして、のちほどまとめてみます。ご家族や関係者のプライバシーがありますので、ある程度はぼかして書く予定です。

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        • 短編(おやつ屋シリーズ)
          7本
        • 短編小説
          19本

        記事

          ある冬の日のこと

          (初出: goat.me Dec 30, 2020 / その後に編集)  わたしは、ませていて、冷めている子供だった。  中学生だった冬の日のことだ。年の離れた姉が、家に交際相手と称する男を連れてきた。その人物に会う前から、家族一同はその男が気に入らない予感があった——そして会ってみると、実際にそうだった。  姉は思春期のころから感情が安定しないところがあり、同性を含めて一般的な友達づくりが、うまくいっているようには思えなかった。そして社会人になってからも、それは変わら

          ある冬の日のこと

          いるけれど「見えない人」

           たとえば夫と一緒に、ある場所を訪れる。場所や用件にもよるかもしれないが、相手はその視線を、夫に向けることがある。  目の前に人間が複数いたら決定権のありそうなほう、立場のありそうなほうを相手にするということで、男性である夫が、それに合致するのかもしれない。ほぼ無意識に、そうしてしまうのだろう。  残念ながら、そういうケースは多々ある。夏にわたしが自分で予約した店に、商品受け取りとご挨拶に立ち寄ったときのことだ。責任者の方が、わざわざ店頭にご挨拶に出てきてくださって、お茶で

          いるけれど「見えない人」

          嫌であると表明することは、否定や拒否ではない

           ちょっとおもしろいと感じることがあった。  予防接種の反応で熱が出る人がいるらしいという話になり、「熱が出るのは嫌だ」と、わたしがきっぱり言った。聞いていた相手が「でもやらないと」という。やらないとは言っていないので「でもわたしは、熱が出るのは嫌だ」と、ふたたび言った。相手はその後も、さらにもう2回、同じことを答えた。  その人はわたしが予防接種をすることを知っているので、なぜわたしがやらないと思うのかが、わたしにはわからなかった。なぜ「嫌だ」と言っているだけなのに、念

          嫌であると表明することは、否定や拒否ではない

          10日ほど前に、大声でわめきながら車に乗せられていたご近所さんですが、あれから帰宅していないようです。入院または施設に入所したのかもしれません。ご家族または留守番の方が家を見守っているようで、ときおり人の気配はあります。先のことはわかりませんが、この10日ほど、近所が平穏です。

          10日ほど前に、大声でわめきながら車に乗せられていたご近所さんですが、あれから帰宅していないようです。入院または施設に入所したのかもしれません。ご家族または留守番の方が家を見守っているようで、ときおり人の気配はあります。先のことはわかりませんが、この10日ほど、近所が平穏です。

          哀れとぞ思う

           ひさびさの投稿は、やはりご近所のお宅について。認知症もしくは心を病んでしまっているご婦人のこと。  あまりにひどかったことがつづいて、誰かが何らかの策を打ったのか、少しだけましになったように思うと書いたのが、前回の投稿時でした。少なくとも真夜中や明け方に近所に向けて大声を出す奇行はなくなった、という程度でしたが。  このところ、症状がもどりかけているのか、ふたたびうるさいなぁと思っていたのですが、以前よりも、昼間にどこかへ連れ出される回数が増えてきていました。おそらく施

          哀れとぞ思う

          近況としましては、けっこう充実した日々がつづいています。悩みは、去年からこちらに書いているご近所の話くらいで、それ以外は、そこそこ楽しく、また密度の濃い日々です。最近になって、日々の雑務から学ぶ内容も増えてきました。(写真は「ぱくたそ」さんで見つけた花壇です。自宅ではありません)

          近況としましては、けっこう充実した日々がつづいています。悩みは、去年からこちらに書いているご近所の話くらいで、それ以外は、そこそこ楽しく、また密度の濃い日々です。最近になって、日々の雑務から学ぶ内容も増えてきました。(写真は「ぱくたそ」さんで見つけた花壇です。自宅ではありません)

          (ご近所シリーズ): 予想外の展開

           以前から何度も何度も書いている、ご近所さん(認知症または心を病んでいる)だが、今日はびっくりな展開に。  今月前半くらいまで、その人の精神状態はどんどんと悪化をつづけ、夜昼かまわず大声で怒鳴り散らしていた。時間といい、音量といい、内容といい、誰かそのうち警察を呼ぶことは間違いなしのレベルだったのだが、どうやら、「何か」があったらしい。  この1週間ほど、1日1回程度の騒ぎがあっても、うるささのランクが下がっている。「何らかの苦情」を短めに叫ぶだけで、これまでのように何時

          (ご近所シリーズ): 予想外の展開

          不定期に書いている「困った隣家」の話。チャイムで反応するように設定したドアホンの子機を、最近わたしのすぐ近くに移動してきたところ、チャイムだけでなくお隣からの甲高い声(妄想と悪態)で動作してしまうことがあり、玄関の録画がはじまる。電池がもったいない。(写真はとくに意味なし素材)

          不定期に書いている「困った隣家」の話。チャイムで反応するように設定したドアホンの子機を、最近わたしのすぐ近くに移動してきたところ、チャイムだけでなくお隣からの甲高い声(妄想と悪態)で動作してしまうことがあり、玄関の録画がはじまる。電池がもったいない。(写真はとくに意味なし素材)

          悪化している

           絵に描いたような悪化の一途。ずっとこれを恐れていた…というのは、以前から何回か書いている、(精神的なご病気の)ご近所さんのことだ。  認知症なのか、精神的な別の病なのか、わたしにはわからない。だが妄想がよりひどくなり、しかも日時を問わずに屋外に向かって怒鳴るようになって、こちらの神経が持たない。  以前は「気味が悪いな」と思いつつ耐えればなんとかなったが、いまは違う。まじめな用件で録音、動画など「音」を使う必要があっても、あれがはじまるかもしれないと思うだけで、予定が狂

          悪化している

          不思議なものを見た…のか(?)

           先日わたしが見たものについて書く前に、まずは昔の話を。  子供のころの出来事で、いまだに鮮明に覚えているものがある。現在の大人の常識で考えると夢だったはずなのだが、当時からずっと鮮明で、詳細までも思い起こす。  暑い日に、昼寝をしていた。おそらく幼稚園に出ていたかどうかの年齢だった。当時の田舎では、家屋のあちこちで窓や縁側が開放されており、へたをすれば隣家の猫やら界隈の野良犬まで、何でもはいってくる可能性があったほど無防備だった。そしてとことんどこまでも、のどかだった。

          不思議なものを見た…のか(?)

          ワープロソフトを見ていたら (追記あり)

           おもに実務の用件で使うワープロソフト(たとえば注文書や請求書などを発行してきた)で、「ひな型」というものが目にはいった。よく使うフォーマットを、登録したもののようだ。  するとそこに「縦書き」という名称のものがあった。  そのソフトで縦書きの何かを書いた記憶はないのだが、開いてみると、内容はこれ。書いた記憶はないが、わたしの頭の中にある風景そのままなので、おそらくわたしが何かを(縦書きにするならこういう行間やフォントがよいなどの理由で)試し書きし、そのまま忘れていたらし

          ワープロソフトを見ていたら (追記あり)

          ざわつきまでの、ディスタンス

           ネットで、ある方が親切にしてくださった。直接の知り合いではないが、知っている場所に出入りしている人だった。  こちらがある情報の基礎であるABCを教えてもらえたらありがたいと思っているところに、付加情報付きでA'B'C'という細部にわたった話まで、熱心にメールで送ってくれた。助け合いというのは、何にも代えがたい。  だが、それらについてまだきちんとしたお礼もしていないし、じっくり読めていない状態だったにもかかわらず、連絡をもらう頻度はまったく下がらず、わたしは不安になっ

          ざわつきまでの、ディスタンス