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マイナンバーと行政システムの課題
マイナンバーと行政システムの課題
マイナンバーのトラブルが報じられて以来、ネットには様々な議論が持ち上がりました。システムの問題ということもあり、技術者がこの件に深入りした発言をすることも多いようですが、そもそも行政の仕組みも知らないのに話などできません。それ以前にこうした問題は行政が電子化を始めた当初からありましたし、その頃から深刻で今もまったく改善されないまま来ています。つまり、訳知り顔に語る人たちも、マイナンバー騒動が世間を騒がせるまで、意識して来ず、それどころか何十年も放置してきた話だということです。
これはさかのぼると行政の電子化政策の失敗ということになると思います。現代のこの国の様々な問題の、多くは電子化政策の失敗、金融政策の失敗、戦後処理の失敗で引き起こされています。
マイナンバーは行政システムと連携して使用されるものですから、既存の行政システムの問題を浮き彫りにしますし、掘り返しますし、新たに問題を生じます。
今年度からマイナンバーの行政への適用が拡大されすでに様々な影響が出ていることに気が付いてない方もいると思います。
それ以前にこの話をするには技術論以前に行政の仕組みがどうなっているかを理解しなければなりません。技術論の多くが現場離れした架空の話になってしまっているのはこれが原因です。今まで意識すらしてこなかった問題を話題になった途端何もかも見通しているかのように語ろうとしてもできる訳がありません。
行政システムはある意味違法であり、犯罪的な使われ方をする場合もあり、行政職員が致命的なミスをしばしば行うことがあるという元々の性質があります。この点について言及するのと、これがマイナンバーの運用によってさらにどのような事態に発展してしまうのか、過去、そして実は既に起こっている事件を踏まえて解説したいと思います。
最初にさまざまな例とその経緯をお話します。
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