toccorriのロゴとアイコンについて
ふと気付いたら、夏休みに突入していました。
しかもカレンダーとは違う祝日(オリンピックで祝日変わってたんですねー。。。)で、遠い目状態から回復できていないtoccorriです、こんにちは。
オーダー分の制作もやりたいやりたいやりたいやりたい……が、
デザインを考える妄想モードの時にはやっぱり静かな環境がいい。
ということで、子どもたちが周りでギャーギャー言っている時間は制作は諦め、静かな時間を見計らって進めています。
(オーダーお待たせしていて申し訳ありません…汗)
今はギャーギャータイム。
私はひたすらPCに向かっています。
さて、こんな時ですが、今回はtoccorriのロゴとアイコンについて。
3月に、シレっっっと新しいものに変わっておりました。
気付いていた方はかなりのtoccorriマニア(笑)。
この変化について実はずっとまとめたかったのですが、きちんと取り組みたかったので、繁忙期を乗り越えるまでは制作に集中しようと思い。
そして今に至ります。
toccorriの新しいアイコン
何はともあれ、まずは新しいアイコンをご紹介させてください。
こちらのアイコンには、toccorriの夢と希望とこだわりがたくさん詰め込まれています。いや、冗談抜きで、そうなのです。
こだわり3点
1.色味
このアイコンの「色」に大きなこだわりがあります。全面で使われている濃い肌色のような不思議な色。こちらは日本の伝統色である「淡香(うすこう)」という色です。「淡香」は、丁子、つまりはクローブで染められた色のことをいいます。
クローブといえば……そうですね! toccorriの作品には不可欠なスパイス様です。クローブの香りが、toccorriの作品のメインになってるといっても過言ではありません。
小さいながらも大きな存在感を発揮してくれるクローブ(丁子)様、それを使った色があるのなら、採用しない理由はない♡
2.お花を形作る種たち
中央に配置されたお花、少し変わった形をしていますよね。
花びらの一枚いちまいが、少しずつ違う形のもので形成されています。
もうお気づきですよね。
この花びらたちは、toccorriの「種花」の材料になっている子たちなのです。
トップ(12時の場所)から右回りに、
メロン→コーヒー豆→ヒマワリ→トウモロコシ→カボチャ→ゴーヤ→べに花→オーツ麦
の順で並んでいます。
種たちそれぞれの個性をしつこいくらいにデザイナーさんに語り、ひとつひとつ描いていただいた(デザイナーさんの)渾身の作です。
3.丸くてかわいい子たち
今お話した種たちもそうなのですが、toccorriの作品には、種やスパイスなど、小さくて丸っこいもの、つぶつぶなものをたくさん使っています。
その、小さな子たちが集まって形を変えて、みなさまに「わぁ~ステキ♡」と感動していただけるものをご提案していくことがtoccorriの使命と勝手に考えています。
なのでアイコンでは、そんな小さくて丸っこい、つぶつぶさんたちを素敵に表現していただきました。
周囲をぐるりとしている丸っこい子たちは、ただのドットではありません。
ひとつひとつ微妙に形の違う、自然のままのつぶつぶさんたちを配置していただきました。
次の項で語る「toccorri」ロゴも、そんなこだわりに通じています。
夢と希望
冗談のようでマジメな話。
toccorriの作品、その手法はドイツやオーストリアで昔から作られているリースやオーナメントにルーツがあります。
実際、今でも材料の一部には、ドイツから輸入されたものを使用しています。
ただしその手法は踏襲しつつも、この日本で日本の暮らしに馴染むよう、アレンジを加えてご提案をしてきています。
これまでも、同じ技法を使ったしめ飾りやお正月向けリースをお作りしたり、和室にも飾っていただけるように和柄リボンを使ったリースを作ったりなどしてきました。
その、「日本の暮らしに馴染むインテリアアイテムにしていきたい」という思いが、年々強くなっていることを心の中では感じていて、
今回のロゴ&アイコンをお願いするにあたり、心を決めました。
その一つの表現方法として、アイコンのお花の中央に、日本の伝統柄である「七宝柄(しっぽうがら)」を採用していただきました。
円形が連なっていく様子を表したこの柄は、円満、ご縁、などの意味があり、1点ものをご提供するご縁を大切にしているtoccorriの想いとも重なります。また、そういった人と人をつなぐご縁には、七宝、つまり7つの宝に相当する価値があるとも言われていて、この和柄の意味するところを知った時、toccorriの方向性は間違ってない、私のやりたいことはこれだわだと確信を得ることができました。
そこからの、ロゴ
そして、アイコンにも描かれている、新しいロゴはこちらです。
こちらにも、たくさんのこだわりが。
もともと、「toccorri」という屋号は、私とふたりの子どもたちの名前の頭文字から採っているのですが(夫の名前がないね、という素朴な疑問はスルーしていただいて…(笑))、その頭文字「とこり」から、アルファベットで、かつ小文字にしたところに意味がありまして。
ここでもやっぱり、素材たちのイメージ、「小さくて丸っこいもの、かわいらしいもの」の意味合いを持たせたかったのです。
t、o、c、r、i の文字、丸っこいイメージありますよね。
今回のロゴ制作にあたっても、そのイメージをデザイナーさんにお伝えしたところ、このような表記のご提案をいただきました。
最後の「i」が、どこかに転がっていっちゃいそうなところがツボです♡
そして、3人の名前の頭文字、「t」「c」「r」を濃い色で表していただいたところに、デザイナーさんが私のこのエピソードにすごく寄り添っていただけている気がして、とてもありがたかったです。
ちなみにこの「濃い色」も、日本の伝統色である「代赭(たいしゃ)」という色を採用していただいています。
何から何まで、私がデザイナーさんに語った夢と希望とこだわりを活かしたデザインでご提案いただいて、感謝、感謝なのです。
toccorriのこれから
このロゴとアイコンをお願いするにあたって、デザイナーの方にはたくさんのお話をさせていただきました。
デザインをお願いした方は、もともとお花や植物のイラストを多く手掛けられていて、私がファンであったところから。
お願いするにあたっては、画の雰囲気がすごく私の好みだったことが大きな要素ではあったのですが、ヒアリングの場を設けていただいたときに、その印象が良い意味でガラリと変わりました。
その方は、toccorriの作品だけじゃない、toccorriの中の人、「私」をすごく見てくださっていると。
その方にお話をしながら、自分とtoccorriの歴史や大切にしてきたこと、私自身がこれから何をしたいのか、どんな世界観を創っていきたいのか、だれとどのように関わっていきたいのか、すごく考えることができ、また頭と心の整理ができたのです。素敵な、有意義な時間でした。
実は当初、ここまで和柄や日本の伝統色まで採用することは考えていませんでした。
だけど、これまでこだわってきたこととこれからの未来に繋げていきたいことをこの機会に整理できたことで、より強く、日本の暮らしや日本人が大切にしてきたことを作品にも込めていきたいと、考えるようになった。
というか、「私はこうしたかったんだ」と認識することができました。
この夏の作品で、ちりめんの生地を使ってお花を創ってきたことも、この考えに由来しています。
そして、この方向性をこれからも大切に育んでいきたいな、と。
たぶんですね、ぶっちゃけ、ドイツにもオーストリアにも行ったことのない私がその地方の伝統工芸を大声で語ることに、ちょっと違和感もあったのだと思います。
たかだか10年くらいかじってきただけて、生活していない地方の伝統を語るのはおこがましいという、なんとなく後ろめたい気持ち。
だけど、このあまり知らない地方の、このリースやオーナメントにとてつもなく魅力を感じている気持ちも本物で、そこは譲れない。
であれば、私にできることは、私のなかに根付いている日本での暮らしに寄り添ったものにしていくのが、一番自然で無理がないのかなと。
その想いにたどり着いた時、すごく、心がスッキリしたことを覚えています。
私が名言したかったのは、たぶんこの部分。
この想いと、それを表現してくれているロゴ&アイコンが、2021以降のtoccorriの制作活動における、ベースになると考えています。
かけがえのないご縁をいただけたことに感謝しつつ、
さて、今日も制作がんばります!(あ、きっと夜に集中してね)