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主役はおめえだよ
「次元大介」
日本人で
知らない人はいないと思う
いきなりバイネームを掲げたが
彼の何かを語るつもりはない。
でも、最後にはそれを
伝えているのかもしれない。
長くはならないから
良ければ、聞いてくれ。
むかーしむかし。
いじめというのが、あった。時代はあれどカタチを変えて、今もあるだろう。その当時、。そうだな。もう40年近くも前だ。世代の方はご存知かもしれないが。生徒だけでなく教師いじめなど、双方に横行していた。先生から殴られて歯が折れたり、出血して千円札を握らされ治療代だ、と渡されるのも珍しくなかった。暴力なんてそこら中に顕在していた時代。
そんな学園生活で忘れられない出来事がある。
鷹橋くん
中1の頃だ。ちょっと鈍臭い教師はカンペン落としを仕掛けられ、ちょっと偉そうな子は消しカスを投げつけられていた。そんな殺伐とした教室でのある日。鷹橋くんはやらかした。彼は普段は大人しく。嫌味もなく目立ち過ぎる事もなくって、地味だけど好かれていたし。間違ってもいじめの対象になる奴でもなくって。かといって、いじめる側にまわるなんてこともない。そんな男だ。ところがある日
バッシャーーン
と、授業中にもかかわらず、そのちょっと偉そうないじめられっ子にバケツで水をかけた。当然彼女はびしょ濡れで、その瞬間大泣きで教室は騒然とした。え、え?何が起きたの?あの鷹橋くんが??クラス全員がワケがわからずに互いに顔を見合わせた。その子はすぐに保健室に連れていかれ、鷹橋くんは職員室へ連行された。
しばらくこなかった
記憶は薄いが彼は1週間くらいこなかった。水をかけられた彼女のほうは、翌日にはケロっとして登校してきた。その出来事以来、なぜかいじめも自然消滅?していた。いったい何が原因だったのかは卒業間際までくだらない憶測しか聞こえてこなかった。鷹橋くんには当てはまりそうもないゴジップネタでそのどれもこれもハズレだった。
真実はこうだ
鷹橋くんは授業を受けながら席の近い彼は、その彼女の異変にいち早く気がついた。床が濡れている。彼女がいじめられているのは彼も察している。なぜその状況がうまれたのかを読み取るのに時間は必要なかった。彼女にとってトイレは恐怖だ。密室で何をされるかわからない。だから、我慢の限界がきたのだと…
沈黙を保つ
おそらく鷹橋くんは卒業まで、バケツで水をかけた理由を言わなかったんだと思う。それを告げたのは、かけられた彼女のほうだ。救われたのに、教員室で一言も発しずにただ黙るだけを貫いた彼にお礼も言えず。申し訳なさを残したままではいられなかった。
ヒーロー
彼はもう忘れているかもしれない。反射神経だったと思う。けど、それは俺の胸の中でしっかりと刻まれている。こんな風になりたい。と強烈に、でも静かに憧れた。英国には訪れたことはないが、紳士なんだろうと。その時代に生きたことはないが武士なんだろうと。
どんなに偉くなっても仲間のために頭を下げれるやつになりたい。すべての人から罵倒されても大切な人を守り抜く強さを持ちたい。そんな出来事だった。
大丈夫だ。
どんなに辛くっても、問題が多くっても。笑顔でこれを言えるようになりたい。大それたことじゃなくっていい。忙しい?と聞かれたら、いや暇だよ。と返せる懐で安心させてやりたい。俺にとって主役を輝かせる名脇役っていうのがダンディズムってやつなんだよね。
それをくれてありがとう。
きゃらをさんからのバトン
ありがたくいただきましたぜ✨
ぜひこのバトンをこの方へお願いしたいです
それは憧れの詩人で言葉選びが秀逸な cofumiさん!!突然すぎるのを承知で受けてくださることを願っております汗