2023/04/16 Jeff Liu × Tobokegao 喫茶店にてInterview
この記事は、2023年4月16日にとある喫茶での5つの質問を文字起こししたものです。
Chiptuneへのキッカケはポケモンから
T(Tobokegao): まず、僕、Jeffさんが作るGAMEBOYで作った曲が好きで…
J(Jeff Liu): お~、そうですか。
T: SoundCloudで公開されている「勉強するのテーマ」。あれが凄い好きなんです。
J: 良かったです!
T: そこで、GAMEBOYで作曲されるきっかけって何だったんですか?
J: キッカケはもちろんゲームの事が好きだから。いつだっけ…ポケモンのゴールドシルバーのバージョン、そのOSTが大好きだった。GAMEBOYのChiptuneの音が気になったけど、どうやって…あっ、はい(コーヒーが提供される)
T: 本当ですか!僕もポケモンのシルバーからChiptuneに興味を持ったんですよ…!
J: やっぱり、英語のタイトルなんですけど、National Parkの曲…
T: 自然公園?
J: それです!とっても好きです。
T: 僕も大好きなんですよ。あれ凄いメロディの流れが多彩で良いですよね。
Trackerを知る
J: でもChiptuneの作り方が全然わからなかったですね。大学で作曲を始めて、MacintoshのGarage Bandでちょっと曲を作ってたけど、GAMEBOYでChiptuneの音を作りたかったから、Trackerの事を、どうやって見つけたか覚えてないけどLSDjを…
T: LSDjを使って作り゙始めたんですか?
J: LSDjは、僕がMacを使ってたからエミュレーターで使えなかった。
T: Macだと導入しにくいですもんね。
J: そこで、本物のカートリッジを買って、GAMEBOYで初めて頑張って作曲しました。
T: 相当うまいですよね。
J: 良かったです。MilkyTracker知ってますか?
T: あ~知ってます!
J: 実はそれでTrackerを始めたんです。
T: じゃあまずはパソコンのTrackerから始めたんですね…!
J: はい。色々ネットで情報がありますので、参考にして作曲頑張りました。
T: いや~~~すばらしい!
J: とぼさん、作曲の事はどうやって学びました?
T: 学ぶっていうより、ひたすら曲を聴きまくるって感じでした。なので好きな曲をコピーして、それをアレンジしたりとか。それがいつの間にか自分のオリジナルになっていた。
J: そして、学校で音楽の勉強をしてました?
T: いや、してないんですよ。本当に我流です。
J: 天才ですよ!笑
T: いや〜(笑) ありがとうございます!
Steven Universeの製作話
T: 仕事に関してなのですが、JeffさんはSteven UniverseのStronger Than You(日本語訳: 愛が全て)のアレンジをされていたり、絵コンテも携わってたじゃないですか。
J: Stronger Than YouではRebeccaさんが曲を作って、僕にラフなデモを送ってきました。Rebeccaさんがボーカルとオムニコードのコードを、僕がドラムとピアノとベースをラフに入れました。完成版は、コンポーザーさんのおかげでもっとプロフェッショナルになってたけど、僕の曲がそのアレンジのキッカケです。
T: SoundCloudにそのデモが上がってるじゃないですか。僕、repostしましたよ!
J: ありがとうございます!それはとても楽しかった仕事、良い思い出になりました。
T: Steven Universeは日本語の吹き替え版があって、それが128話(シーズン4)まで吹き替えられてるんですよね。
J: 吹き替えが終えられてないのかな?
T: そうみたいです。続きの吹き替え版を作ってほしいんですけど、もう作られなさそうだなと…
J: 残念ですね。
T: 一応吹き替えじゃなくて、字幕版はCartoon Networkで放送されてるんですけど、動画を見るのが手軽ではなくなりましたね。
J: 僕は会社の事についてのエキスパートじゃなくて、この僕の意見も間違いがあるかもしれないですが、今、会社が大変な状態になってるんです。デジタル時代になって、全ての事がインターネットに変わって、そのエンターテインメントの会社が戦争になっちゃった。みんながお金のことで喧嘩してる…
T: ややこしい問題ですね…
J: Netflixの成功からみんなそれを真似し始めたけど、会社が多すぎて、オーディエンスが全部とれないから報酬が下がってしまいますね。そしてNetflixの株が下がり始めたからみんなパニックになっちゃった。他の会社を買う、大きい会社が小さい会社を買う場合があって、そして新しい作品が作られなくなりました。
T: 悪循環というか、悪い方向にドンドン行っちゃったんですね…
J: だからたぶん翻訳の事も辞めましたね。
T: なるほど…
J: 今は自分の事だけ考えてますね。僕の作品もキャンセルされたり…
T: Jeffさんにも影響あったんですか!
J: 悲しかったけど、未来に向かいます!今は会社に入ってないから、家でフリーランスの仕事をしてます。そして、何でも仕事が出来るから、自由な感じです!
Louie Zongさんとの関係
T: ちょっと話が変わるんですけど、Louie Zongさんとどうやって繋がったのかなって。
J: 最初は同じ会社で働いてました。Louieさんが手掛けていたCartoon NetworkのWe BARE BEARS(ぼくらベアベアーズ)を知ってますか?
T: 絵を見たことはあるんですが、内容は見てないですね。
J: かわいくて、面白くて、楽しい作品です!Louieさんは絵コンテを描いて、曲も作れる。それで出会った。色々遊びに行って、一緒に音楽聴いて…Louieさんは本当に天才です!本物の天才。
J: Louieさんがロスアンゼルスに居て、僕はサンフランシスコの近くに住んでいます。車で5時間ぐらいかかります。3月にルイさんが「一緒に何か作ろう」って誘ってくれたので、金曜日の夜に車で向かって土曜日に着いて、日曜日の朝から一緒に1日ずっと作曲しました。
T: 凄いですね…運転で大分体力使ったんじゃないですか?
J: そうですね、ちょっと疲れてたけど、楽しいから元気出して行きました!
T: その話も詳しく聞きたかったので、聞けて良かったです!
J: Louieさんはすぐアイデアが出て、すぐに作って、次に行って…
T: 本当にアドリブっていうか、即興で演奏も絵も作れると…
J: 全てがアドリブ!レコーディングのトラックは1テイクで、すぐ次に行きます!その感じでアルバム作ってました。(笑)
T: じゃあ、すぐ作り終わっちゃいますね。僕は何回も録り直しちゃいます…
言語への興味
T: 最後の質問なんですけど、Jeffさんは韓国語も勉強してましたよね?
J: 勉強してたけど、読む事と書く事だけ出来ますね、会話は全然できません。
T: 結構日本語と組み立て方が似ている…?
J: 文法がちょっと似てる。そして発音が時々近い。日本語の「学校」とか韓国で「학교(ハッキョ)」になります。
T: 僕は、言葉は覚えられてないんですけど、韓国の映画が面白いなと思って、最近結構見てます。なんだろう、刑事ドラマ映画みたいなのとか、ホラーみたいなのとか
J: なんのホラー見てますか?パラサイトとか?Squid Gameは見ました?イカゲーム
T: イカゲームは面白かったですね…なんか、真剣なシーンでも笑いを含ませるような、そんな雰囲気がある気がして、それが好きですね。
J: 実は僕は、お母さんが韓国生まれの韓国人で、お父さんがハワイで生まれの中国人です。お母さんは、子供の頃に日本に住んでいたことがあって、ちょっと日本語が話せます。そして、僕が日本の言葉や文化、料理に影響を受けました。
T: 今だったらJeffさんがお母さんに日本語を教えられそうですね!
J: お母さんはひらがなとかは読めないけど、「おなかがすいた~」が言えます。「たすけて~」とかも言えます(笑)
T: 可愛い…!(笑)
T: そんな感じで、5つの質問をさせていただきました、ありがとうございました…!
J: 面白かったです!