Deドラ2024
1位竹田が読み上げられた瞬間は驚いて声が出ませんでしたが、いまとなってはふくらむ期待をおさえられません。それに関しては誰が指名されようと同じだと思いますが。スカウトのインタビューを読んで、DeNAスカウトはかなり人間性を重視しているのだと改めて感じました。竹田に対して語られた「履正社高校、明治大学、三菱重工Westという勝つことを義務付けられたチームで、エースという称号を背負ってきた経験を評価している」という言葉は『優勝の仕方を知らない』チームだからこそ必要なものを探しているのでしょう。さらに印象的だったのが長谷川スカウトが竹田本人にかけたという「先発をやるとしても143試合中、投げるのは25〜26試合ぐらい。そのすべてで勝ちに行くのは当然として、自分が投げない120試合でチームをどのようにして勝たせるのか、そこにぜひ向き合って欲しい」という言葉でした。たとえば、火曜日のカード頭の重要性だったり、チームが連敗している時に流れを変えるピッチングだったり、確かに自分の登板が自分が登板しない試合の勝敗を分けることは大いにあり得るでしょう。チームはまだ背番号も与えられていないドラフト1位にエースとしての自覚を持たせているのです。なるほど、そこは確かに重要なのかも。2位の篠木にも「常にチームの勝利に対して貪欲」と評価しており、(現在のチームが貪欲でないのかどうかは知りませんが)いまのDeNAに最も足りていないのはそこだと考えているのでしょうね。
編成上、高校生内野手を指名することは分かっていましたが、であれば上位で指名してほしかったというのが正直なところでした。しかし、5位の田内について「実は今年の高校生ナンバーワン野手として評価していた」というコメントを読んで安心しました(これから入団する選手に「一番ではなかった」と言うわけないのは確かにそうですが、スカウトが自分から言い出しているわけではないので信じていいでしょう)。「とにかく夢中で野球に向き合っている姿に心打たれました」と、やはり人間性も重視した指名なのでしょう。ポジションがショートだから、というのは当然ありますがそこまで身長は気にしていないんですね。今年上位で指名された斎藤、石塚などと比べると177cmの田内は大きさでは劣りますが田内も身体能力が高く楽しみな選手です。一方で育成1位の小針は高身長の外野手。私の推しだったので非常に嬉しい指名でした。とても楽しみです。
今回のドラフトでは即戦力投手を多く指名しましたが将来性のある若松や怪我明けの坂口など時間がかかるとしても我慢できる好投手を指名した印象で、竹田を除き再来年以降の活躍が楽しみな選手ばかりです。ここが大事な気がして、やっぱり竹田は2位でも獲得できた気がするんですよ。1位が篠木で2位が竹田でも全く違和感がありません。しかし怪我が多くまだこれからであろう篠木を1位で指名して、1年目であまり活躍できず批判を受けて自分を責めるようになってしまうことがないようにルーキーイヤーから活躍が見込める竹田を敢えて1位指名したのかな、と感じました。「勝ちに貪欲」である篠木の性格も考えて。とにかく、中長期的な視点で構成したドラフトといえるでしょうし、DeNAらしい指名となった印象です。
なんだかんだ一番楽しみなのが加藤響です。