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【クズが人間になるには#3】義実家帰省でママだけホテル事件

こんにちは。

良かれと思ってやったことが、ことごとく裏目に出てしまって、
私は「クズ」な人になってしまうことがあります。悲しいことに。

そんな“黒歴史“を書き記し、改善を目指しているのがこの【クズが人間になるには】シリーズです。




それは、義実家に帰省するときだった


私の義両親はとても良い方々です。優しく、いい距離感を持って私たち家族と接してくれます。

数年前の夏、義実家に帰省することになりました。
同じ道内ですが遠方なので、帰省の際は義実家に泊まるのが自然な流れでした。

…ここで事件発生。

私だけホテルに泊まったのです…。




ママだけホテル。ずるいなぁ?

母親の私だけホテルに泊まるというこの状況は、はたからみたら『子供の面倒を全部夫に丸投げしている』とか、『義両親と会うのが疲れると言っているようなものだ』とか…。クズな奴と思う人もいそうですよね。

でも実際は違くて、私はすごく苦しくて、困っていました。




義実家に着く直前でドタキャン

義実家に帰省する予定自体は前から立てていたので、心の準備ができていたと自分では思っていました。しかし、帰省の日が近づくにつれ、なんだか精神的に不安定に。
当日、義実家に向かう車内で涙が出てきてしまい、途中で寄った公園で涙が止まらなくなってしまいました。

もう行かなきゃならないのに、体と気持ちが前に向かない…。どうしたらいいかわからない…。

シンプルに言えば、「行きたくない」と「嫌われたくない(好きなのに真逆に誤解されてしまうのがこわい)」の間で混乱していたんだと思います。

なんで泣いているのか、夫に説明しようとするほどに苦しく、ようやく出てきた言葉が余計に状況をこんがらせてしまう…。

夫からしたら、なんでこの人こんな時に泣いて不機嫌なんだろう?と、不快だったと思います。
「じゃあ行くのやめるか?」
と夫は気遣ってもくれました。(若干キレ気味でしたが…)

自分が赤ちゃんみたいだ、と、つらかったです。

そのうち自分の中で「もう頑張るのやめよう」、、、と、諦めようとすることができるようになり、【私だけホテル】案を提案、夫に採用されました。



義両親へ断りの連絡

次に私が向き合わなければならないのは、義両親に、どうやってホテル泊にすることを連絡するか。

また「どうしたらいいか分からない」の涙が出てしまって、モタモタしていたら夫がサッと電話をして伝えてくれました。「調子が悪いから」という風にも言ってくれていたと思います。

最終的には自分からも義母にLINEを送りました。
↓のような感じの文章で。

“お父さんお母さんのことは大好きなのですが、精神的な体力がなくて…準備等いろいろしてくださっていたと思います、ごめんなさい“

もう、仕方ない。
こんなメッセージいきなり送るとか引かれそう。
嫌われるかもしれない。
だけど私が嫌っていないことは伝えたい
…そんな気持ちでした。



ホテルで全然休めない

義両親の家へ、泣き腫らした顔のまま行きました。

私がホテルに泊まることは誰も触れませんでした。優しい家族ですよね…。
義父が一言だけ、「母ちゃんいなくて(息子は)大丈夫か?」と言いました。当時息子は全然パパと2人っきりでもどこへ行っても大丈夫だったので、その質問に私は若干キョトンとしてしまいましたが、「あぁ、私が礼儀知らずなことを責めたりするよりも、普通はこういうことを考えるのか」…と、少し考え方を正されたような気持ちでした。

そして夫にホテルに送ってもらいました。

「やったー!ひとりでゆっくり寝れる!好きなことして過ごそ〜♪」
…なんて思えたら人生楽に生きていけそうですが…全然思えませんでした。

もちろん、義実家に泊まるよりは精神的に断然、楽です。
しかし申し訳なさで息は詰まったまま。
苦しい時間が続きました。

夕飯は、外食なんて行く気になれなかったので、ふらふらとホテル近くのツルハへ行き、レンチンのパックご飯と、レトルトハンバーグ、スプーンを買って部屋で食べました。その虚しさといったら…。

せっかくのひとり時間なのにリラックスもできず、携帯で「義実家 私だけ泊まらない」とか検索するばかりでした。





その後

それからというもの、私は一度も義実家に泊まったことはありません。夫と息子は数ヶ月に一度くらい義実家に帰省していますが、毎度私は家で留守番しています。

でも、義両親は以前と変わらず“普通に”接してくれています。
冷たくされたり、ギクシャクしたりは感じていません。

私も、回数を重ねるほどに、自分だけ行かないことについて自分を責めなくなりました。今では当たり前のように、自分を責めたり気持ちが落ちたりすることなく「いってらっしゃい😊」ができています。

息子たちが義実家に行く前に「お世話になります、よろしくお願いします」、帰ってきたら「お世話になりました」とラインを義母に送っています。
また、帰省と帰省の間の何もないときに息子の動画を送ったり、以前より「義務感じゃなく」義父母に関われるようになれてきたように思います。

そして、帰省している間の自分時間には、やりたかったけど普段できなかったことを消化。…といっても、いつも通り仕事があったり家事したりで間が過ぎてしまうのですが😂
ひとりで外食とか、食事をちょっと豪華にしたりとかは、意外としないもんだな〜とも思いますね。




アスペ的思考回路への考察

ここまで、【自分だけホテル】事件を振り返ってみるとやはり、「私ってASD(自閉スペクトラム症)入ってるな〜」と感じます。

今回の事件を俯瞰すると、私が頻繁に使ってしまっている思考には次のようなものがありました。

・「自分は居ない方がいい」
・「迷惑をかけるのは悪いこと」
・「恩は返さなければならない」
・「親族とは仲良くしなければならない」

これらの思考を、ポジティブ側に直してみます。いわゆる認知の歪みを正すという作業ですね。

◎義両親は確かに私(嫁)が居ない方が水いらずで気を遣わなくて楽かもしれない。けれど、私がいるから楽しい(?)瞬間もあるのでは?

◎泊まりに行くことは確かに義実家にとってはある程度負担をかけるけれど、それでも迎え入れてくれる善意に「ありがとう」と思おう。

◎お世話になることはイコール「100%迷惑」ではないかもしれない。泊まりに来てくれることが嬉しいと思ってくれているかも。自分だったらそうだよね。

◎自分が思うより私は注目されていないだろう。

◎恩を返したい気持ちを持つことは良いこと。でも返すのは「すぐ」じゃなくてもいい。いつでもいい。極端に言えば相手が生きている間なら。

◎仲良いのは理想的で素敵だけれど、どんなに仲良くしようとしても仲良くなれないことだってある。気まずければ次から関わりを減らしていく選択もできる。たとえ親族関係が無くても、死ぬわけではない。また、関係が悪くなっても、また仲良くなることだってあるかもしれない。

◎実家へお邪魔しに行くことは、「今の関係を知り、次どう接していけばいいか」というデータ集めの一つの機会として見るのはどうだろう。

うーん、私って、めんどくさい!笑
シンプルでバランスの良い人になりたいものです。



これからは

先日、また夫と息子が義実家へ帰省したのですが、4歳になった息子は「今度はママも一緒に行こうよ」と誘うようになりました。
嬉しい反面、無意識にまたあのゾワっとした苦い気持ちが一瞬わずかに湧くのを感じました。

義実家で100%ずっと過ごすのはやっぱりキツそうなので、ご飯の時だけ、とかそういう感じで部分的にでも義実家の輪に入れたら良いのかな、なんて思ったりしています。

でもやっぱり、まだ無理そうかも………。
あと何年かしたら、何十年かしたら、できるようになるのかな…?



*〜*〜*〜*〜*


最後までお読みくださりありがとうございました!

私と同じように義実家に帰省できない同志へ、この記事が何かの励みになれていたら嬉しいです。お互いなんとか日々を越えていきましょうね。



***2024年8月追記***

今年もお盆の時期が来ましたが、夫と息子だけで帰省しています。
行かないことを許してもらえる環境が、とても有難いです。

義実家へ帰省する前の憂鬱を『帰省ブルー』と言うそうですね。私は号泣したり病的でしたが、帰省したくない・精神的に苦しい人が結構いるんだと知って親近感を感じます。
そしてそんな人たちに向けてこっそり、ホテルでもいいかもしれませんよ、自分だけ留守番でもいいかもしれませんよ、と伝えたくなっています。


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