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レギュラーの居ぬ間に【3/13 対巨人戦△】

プロ野球のオープン戦も終わりが近づいている。コロナウイルスに感染した選手が続出して一時中断していた2軍の活動も再開し、開幕に向けたレギュラー争い、1軍争いも佳境を迎えようとしている。

2軍の試合に中野拓夢が出場し始めたというニュースを見た。昨シーズンは新人ながらショートのレギュラー争いに勝ち残り、おまけに盗塁王のタイトルを獲ってみせた将来有望の内野手だ。今年は足のケガの影響でキャンプは2軍スタート、そのうえ別メニューで調整を行った。だが足の状態が良くなった後は急ピッチで調整を続け、先日の2軍戦で実戦復帰。さっそく攻撃ではヒットを放ち、今日の試合では守備で好プレーを披露した。

今年もショートで躍動する中野が見られそうだ。だが一方で気になることもある。1軍でレギュラー争いをしているほかの内野手たちだ。

ここまで、タイガースは主に2人の選手を交互にショートでスタメン起用している。4年目の木浪聖也と同じく4年目の小幡竜平。木浪は社会人のHondaから、小幡は宮崎県の延岡学園高から入団しているので、年は離れている。

ある日は木浪がスタメンで出場。またある日は小幡がスタメンで出場。限られた機会でどちらが結果を残すのか、矢野監督はじめコーチ陣は見極めているのだろう。本来であれば中野が出続けていたであろうショートのポジション。木浪や小幡にとってはこれ以上ないアピールのチャンスが続いている。


今日は小幡がショートでスタメン起用。オープン戦とはいえ、今年はじめての巨人阪神戦だ。見ている側もなんだか気合が入ってしまう。3回、小幡は第1打席でセンターへのヒットを放った。逆らわずに弾き返して、まずは1本。その直後には盗塁を成功させた。ナイスアピールだ。

第2打席。これもセンター前へ抜けようかという当たり。ジャイアンツ・坂本勇人の好プレーで打球はグラブに収まったが、快足を飛ばして内野安打にした。これで2本目。

7回裏の第3打席。1点リードながら走者は2人。シーズンの公式戦ならしびれる場面だ。小幡はしなやかにバットを出して打球を左中間に飛ばした。気持ちの良い打球音が甲子園に響く。打球が転がる間に2人の走者が生還した。小幡はセカンドベース上で拳を握りしめ、高く掲げた。3本目のヒットが、貴重な逆転打となった。15打数6安打。これで打率は4割になった。

昨シーズンにショートのレギュラーを掴んだ中野が2軍の試合に出始めた。この調子なら次のカードくらいから1軍に合流してもおかしくないだろう。そうなると小幡や木浪の出番は限られてくる。きっと中野のことは彼らの耳にも届いているはずだ。

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レギュラー争いに向けて残された時間は少なくない。一気に走り抜けろ小幡。君の守る姿、走る姿、そして打つ姿を、グラウンドで躍動する姿を、僕はまだ見ていたいんだ。

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