スタッフが行動変容する「返報性の法則」
こんにちは、株式会社Tobe-Ruの戸澤です。
「スタッフにもっとポジティブ思考で働いてほしい」
「自発的な行動を取ってほしい」
「自分たちで問題解決をしてほしい」
そんな思いがある医療経営者は多いのではないでしょうか。
スタッフさんも皆さんと同じ人間ですので、職場空間によって、発揮するパフォーマンスは変わります。まずは上記のようなことをすぐに現場に発信するのではなく、職場全体として心がけることがあります。そして、経営者や幹部スタッフの皆様から率先して心がけることがあります。
本日は「返報性の法則」をご紹介していきましょう。
返報性の法則は、一般的にはマーケティング論で使われる言葉です。
ようは、顧客の購買意欲を引き立てる、単価を上げる、継続購買してもらう(ファン化する)ためによく取り上げられる考え方です。
ただ、顧客もスタッフさん達も同じ”ヒト”です。
人が行動変容するために、そしてマネジメントの原点として、この「返報性の法則」を全スタッフが理解し、実践し続けることで大きくパフォーマンスが変わると思います。
では「返報性の法則」の内容です。
こちらの法則では4つの心理的要素から構成されております。
❶好意の返報性
➋敵意の返報性
❸譲歩の返報性
❹自己開示の返報性
です。
❶好意の返報性
好意の返報性とは、相手から何らかの好意や親切を受けたときなどに、そのお返しやお礼をしたくなる心理のことです。まず自分から好意をギブすることで、相手からも好意が返ってくる確率が高くなるでしょう。当社サービスの「Hirame-ku」機能の1つでもあるハッピーレターは贈り続けることで受け手が好意的に感じ、良い行動を取るきっかけに繋がる可能性が高まります。
➋敵意の返報性
相手から敵意を向けられた際に、無意識のうちに同じように敵意を返したくなる感情を敵意の返報性といいます。敵意がある状態だと、たとえ相手に賛同していたとしても、反対したり、賛同しなかったりと矛盾した行動に繋がる場合があります。返報性の原理は、このようにネガティブな側面も持ち合わせていることを知っておく必要があるでしょう。
❸譲歩の返報性
譲歩の返報性とは「相手が譲歩してくれたから、今度は自分が譲ろう」という心理のことです。「人からもらった親切を返すこと」でもあるため、好意の返報性と近い心理となります。誤解がないように申し上げると、院長先生方が方針として掲げていることをスタッフとの折り合いをつけて譲歩することとは異なります。あくまでも、日常的なシチュエーションにおける話です。
❹自己開示の返報性
相手が先に本心を開示することで「自分も心を開いて接したい」という気持ちになる心理が自己開示の返報性です。心理的に距離を縮めたいときなどに役に立つ手法です。個人的にはこの要素が最も重要だと捉えていますし、私も社会人人生18年間で常に意識し続けてきたことです。自分の想いや性格、強み、弱みも含めてさらけ出すことで、受け手も徐々に自己開示をするようになり、心の距離が近い状態で働くことができます。新人教育にも役立ちます。
ぜひ、この4つの要素をまずは院長先生、幹部スタッフさんから実践し、全現場スタッフに落とし込んでみてください。
必ず何かしらの行動変容が興る、パフォーマンスが上がるきっかけが増えるはずです。