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医院が進むべき道とは?ビジョンとスローガンの役割について


今回のテーマは「方針スローガン・目標」についてです。

組織を成長させるために最も大切なことは、共通価値観を組織に広げることです。

つまり
医院が目指す方向性
●どのような患者さんに、どのような治療で、どのような改善効果をもたらす医院であるか
●当院の差別化要素(患者さんが来院する理由)は何であるのか

このようなことが共通して1人1人認識した上で働けているかどうかです。

そのような当院の価値観を理念、ミッション、ビジョン、スローガン、バリューに落とし込み、共通価値観を持てるように言語化していくわけですが、混乱されている方も多いかと思いますので整理しておきましょう。


理念やミッションは不変的価値観に近いものであり、ビジョン、スローガン、バリューは定期的に変化させていくものです。
今回の本題でふれていきたい部分は、ビジョンやスローガンのような毎年もしくは数年に1回変わるべき部分であり、年度の方針として具体的に整理していただきたいのです。
(バリューは今回はふれませんので改めて別の機会に共有させていただきます)

共通価値観を持つために重要なことは
①定量化すること
②目標の分解と期日を区切ること
③目標テーマを絞ること
この3つです。


①定量化すること


「矯正治療を今年度は増やしていきたい」
「内視鏡治療を今年度は増やしていきたい」
これでは共通価値観は生まれません。

なぜなら
A先生は「1年間で内視鏡検査3000件やろう」と思っている人もいれば
B看護師は「1年間で内視鏡検査2000件あれば十分だろう」と思っている人がいたりと
皆さん、価値観がバラバラになり、検証もできません。

必ず共通価値観を持たせるためには定量化する必要があります。


②目標の分解と期日を区切ること


1年後に内視鏡検査3000件と言われても遠い目標過ぎてイメージが湧きませんので、身近なものにするために、期間を区切るか、目標を分解していく必要があります。
1年間内視鏡検査3000件→1日12件(250日診療すると仮定)に落とし込むことで身近なものになるでしょう。

また3000件達成するために必要な絶対条件として
・リピート率
・オペレーション体制の強化
・新患数
など3000件達成するために、より細かく達成しないといけないテーマが出てくるはずです。
そのように、現場スタッフさん達がイメージしやすい部分まで落とし込み、伝えていく必要があります。


③目標テーマを絞ること


共通価値観を広げるためには、数多くの目標テーマがあると認識しづらく、焦点を絞っていく必要があります。
ユーザー様の経営計画を拝見すると目標設計に取り扱っている診療メニュー全てのカテゴリに対する目標設定があるときがたまにありますが、そうすると、本来重点課題にしていくべきテーマが見失われ、結果として共通価値観を広げることができません。


ぜひ①~③を念頭に、改めて設定された目標値に対する振り返りをしてみましょう。
ただし、目標はあくまでも院内だけの共通価値観となります。
この目標をなぜ達成するべきであるのか
達成することでどのように理念やミッションに近づけることができるのか
をしっかりと軸に置いた上で、現場に伝え続けてみてください。