「スキ」だけど「好き」じゃなかったN氏について。|とべちゃんのレシピ
こんにちは。とべちゃんの頭の中を書き残すnoteです。
私は今の自分がどこから来たのか、何でできているのかを考えることが好きです。そこで”とべちゃんのレシピ”と題して、これまでの印象的な出来事をよく振り返っています。
今日は久しぶりに大学時代のエモい経験を思い出したので、ここに書き残します。
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私にはこれまでの人生で大きく影響を受け、存在感の大きい人が何人かいる。
N氏は、その最初の一人。
私を自由にしてくれた人。
夢の大学進学を叶え、希望とやる気に満ち溢れる私。
ガイダンスの日から机に突っ伏して全く意欲の感じられない彼。筆記用具すら持ってきていない。
「え、(大学の入学ってすごく嬉しくてワクワクすることなのに)こんな人いるんだ…」
と思いながら言われるままペンを貸したのが最初だった。
「変な人」という第一印象だったけど、その時から、私はN氏に何か特別な気持ちを抱いていた。
N氏はいつもみんなと違った。普通じゃない。そしてそれをなんとも思っていない。目が離せない存在になった。
N氏は何を考えているのかわからなかった。みんなで夜通し熱く語り合う時にはずーっと何も言わずにいて、最後の最後にこれまでの前提を覆す爆弾みたいな意見をぶち込んでくる。
N氏はとにかく自由だった。私の常識の範囲を簡単に超えて行く。タブーがない。正しいものが正しいと教わってきた私にとって、正しさに「なぜ」を問う彼が「なぜ」に満ちていた。
固定概念を覆す言動を繰り返す初めて出会うタイプの人。ちょっと怖い。でも気になって仕方がない。
だらしなくていい加減。どうあるべきかにとらわれずあるがまま。余計なものにとらわれていない。
とても賢くて私とは違う世界が見えてる気がして、見透かされているようだった。私の考えはいつも至らなくて、面白くないと思われているのだろうと悔しく思った。
何を考えているのかわからないから知りたくなる。踏み込めば、知らない世界を見せてくれるから特別な存在になった。そんな特別な人の中に、少しでも自分の存在があってほしいと思って、四六時中考えてばかり。
そうやって執着して、のめり込んでいく私の気持ちを、周囲は「好き」なんだと言った。否定できなかった。
ちょっと違う気もしていた。でもうまく説明ができなくて、自分でもよくわからなかった。
なーんにも無かったけど、些細なことに一喜一憂する日々が過ぎた。
いつからかそんな自分に疲れるようにもなっていた。もう忘れてしまったけど、何かものすごく落ち込む出来事がきっかけで気持ちが薄まっていった。
前の私だったらものすごく嬉しかったんだろうなぁって場面で
「あ、これは本当に違う。」
と感じた瞬間に、私の中のN氏への執着が終わった。
それからも時間は過ぎた。大学生活の中でいろんな人に出会った。もっともっと明らかに好きな人ができて、当時の気持ちは好意じゃなかったことがわかった。
すごいと思う人に認めてほしかった。どうしても追いつけない人と、気兼ねなく本気で語り合える友達になりたかった。そんな感じ。
その後も色々な人との出会いを通じて、世の中にはいろんな考え方があって、自分の当たり前がみんなの当たり前でないことがわかった。正しいらしいことが正しいわけではないこともわかった。
彼は特別ではなかった。ただ、そういう考え方の人もいるだけということだった。
でも私にとっては特別だった。
今、あらためて振り返って思う。
「私、彼になりたかったんだ」って。
”自分の世界を生きている人”に。
だから、N氏も今の私を作るとべちゃんのレシピの一部。
出会ってくれてありがとう。スキ。
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エモい思い出ここで終わり。
最後までお付き合いありがとうございました。
とべちゃん :)♡