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悪いのはイメージ? 介護職の魅力発信で難局を打開せよ 取り組み続々・・・という記事の紹介です。

介護職の悪いイメージを払拭して人材確保につなげよう。

そんな取り組みを国や自治体、企業などがそれぞれの立場で進めている。専門家は、「処遇改善とセットでイメージアップに取り組む意義は大きい」と指摘する。【Joint編集部】

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個人的な感想ですが、もうすでに介護業界のイメージアップで人材を確保できるフェーズではなくなっていると思います。

他産業の大手企業が5%規模の処遇改善を行ってきて、更に2025年度も同規模かそれ以上の処遇アップが検討されています。

恐らく、そこに続いて今年は多くの業界で処遇改善が進むと思います。

介護業界でも大手のSOMPOケアが更なる処遇改善をする方針を出しています。
そんな状況下で、介護保険制度は現状の物価高騰や処遇改善の動きに応じた臨時的な報酬改定をする動きもない状況です。

すでに最低賃金アップの状況にすら対応できない事業所もあったりなかったりする中で、特に基本報酬が引き下げられた訪問介護事業所は、どんどん経営体力が削られてきている状況です。

そんな中で、イメージアップした所で人が集まる業界になるでしょうか。

国民全体が、重い税負担と物価高騰の影響でその日の暮らしだけで精一杯です。

やりたい仕事より、食える仕事を選択するのが普通です。
そう、特に若手を確保したい大手は若い世代への報酬アップの戦略をとってきていて、優秀な人材ほど仕事とお給料を選べる状況になっています。

そんな状況で、介護業界のイメージが改善したところで人が増えるとは思えません。

特に、これから絶対に必要な若手の確保ができるとは到底思えないんですよね。

少なくとも、他産業の大手がやっているような若手の処遇改善が出来ない事には絶望的です。

その上で、優秀な若手を採用した上で、育成しきれる指導者・リーダー層が育っていないと、早々に見切りをつけられて退職してしまう、という悲惨な状況になりかねません。

この人についていきたい、この人のような介護職になりたい。
そういうリーダーが居なければ、優秀な若手は無理でしょう。

更にいえば、現場でペーパーレスが進んでいなければもっと絶望的です。
若い世代にしたら、紙に記録する事や、一度書いた事を転記する作業はすごくムダに見えると思います。
僕自身がムダに感じてますから。
スマホ片手に全ての情報が手の中にある、そういう状況じゃないと若手が働きやすい職場とは言えないのではないか、と思っています。

まぁ、これについては厚労省がペーパーレス化が進んでいないので絶望的なんですけどね。

これから更に生産性の向上と人手不足により効率的な仕事と満足度の高いサービス提供が求められていく中で、若手より安いお給料で見本を見せていかないといけない覚悟がどの程度現場レベルで出来ているかも重要と思います。

限られた介護報酬を若手の採用に配分した場合、ベテラン層の処遇改善は絶望的です。介護報酬が上がっていれば可能性はありますけど、あがる見込みはかなり薄いし、上がったとしても物価高騰や人件費高騰に対応できる規模ではないと思います。超重要だった2024年度の報酬改定があの程度だったので、どうしようもないでしょう。

そういう状況で、イメージアップの戦略はもう10年以上前にやっておくべき戦略だったと思います。

◆ 行政が広報などに注力

例えば兵庫県明石市。福祉の仕事の魅力を多くの人に知ってもらおうと3本のドキュメンタリー動画を作り、YouTubeなどで配信を始めた。

動画一覧は
こちらのサイトから

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イメージアップ戦略を全否定する気はありません。
それはそれで意味がありますが、力入れる時期が遅すぎです。

ただ、こういうイメージアップ戦略で介護業界に興味をもってくれて、介護業界に飛び込んできてくれた若者を、介護業界は命がけで守る準備と覚悟ができてるんでしょうかね。

介護職員の離職数がついに入職者を上回り、ただでさえ足りてない介護職がどんどん足りなくなる状況になったばかりの昨今、業界全体でそういう覚悟ができているか、というと、そうでもないような気がします。

せっかく入って来たくれた若手を食いつぶすような職場があってはならないのですが、大丈夫なんだろうか・・・。

福祉の現場や高校の福祉科、映像・音楽制作のプロらと連携。難しい制度の説明をあえて避けるなど、視聴者の心に響きやすいコンテンツ作りに力点を置いた。

明石市は、「新しい視点の動画。世間一般のイメージ通りではない現場の楽しさ、やりがいなどを伝えたい」とPRしている。

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介護の仕事は、楽しい事もありますが辛い事だって大変な事だってあります。

もっといえば、これからは今まで以上に忙しくなるはずです。

そんな中で、乗り越えられるのは同じチームでの助け合いやリスペクトの気持ちがあるかどうかです。仲良しこよしでは乗り越えられないですし、ギスギスしていても当然無理です。
専門性とプロ意識がなければ、厳しい状況をチームで乗り越えていく事は不可能です。

そういうチーム作り、出来ているのだろうか・・・。

国も新たな広報事業を始める。これまでもイメージアップには取り組んできたが、今回は人手不足が特に深刻な訪問介護に焦点を絞った。

厚生労働省は今年度の補正予算で、およそ8千万円の財源を確保。ホームヘルパーの魅力・やりがいを伝えるポスターや動画などを作り、これから介護業界を目指す人や学生らに訴えていく方針だ。

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是非やってほしいのは、イメージアップと同時に、介護職員初任者研修を中学校を卒業したら修了できるようにしてほしいです。
これは何度か記事でも書きましたが、ヘルパーの現場に入りたくても、最低限この資格がないと実際の現場を経験できないんですよ。

アルバイト先の選択肢にもなり得ない。
それに、若いうちに介護に対しての基礎知識があれば、親の介護が始まった時への対応力や選択の幅が広がると思うんですよ。

こういう取り組みをセットでやらない限り、イメージアップだけではなぁ・・・というのが個人的な感想です。

◆ SOMPOケアがまんがを制作・寄贈

人材を十分に確保できるかどうかは、介護事業の成否を左右する死活問題にほかならない。このため、イメージアップには企業も力を注いでいる。

業界最大手のSOMPOケアは、講談社ビーシーの「まんが社会見学シリーズ」で学習まんが「大研究! 笑顔をつなぐ! 介護の仕事」を制作。昨年11月、全国の約2万の小学校、約3千の公立図書館などに順次寄贈すると発表した。

まんが「大研究! 笑顔をつなぐ! 介護の仕事」はこちらから

狙いは「介護職に対する従来のイメージを変え、子どもたちが憧れる職業にしていくため」。介護職の“3K”を「変えていく」「価値ある」「感動できる」の“New3K”に変革し、魅力の向上につなげたいとしている。

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そもそもなんですけど、何で今までやってないの?
・・・って普通に思ってしまいました。
今それなの?

2025年問題ってずっと言われてたやん。
2025年になってそれやんの?

本当に子どもが憧れる職種にしたいのであれば、圧倒的に収入が良い、という状況にしないと無理でしょ。

介護職になれば初任給から年収3000万円で社会保障費は免除でほとんど手取りが減らない、とか。
そのくらいインパクトないとまずもって興味もってもらえないよ。

そもそも、お金=価値がある、という構図をつくって、楽してお金を稼いだ者勝ち、という方向に導いて、投資とかどんどん進めてきたのが悪くないか?

正直者が馬鹿をみるような社会にしたから介護職の成り手が減ってるように思いますよ。
お給料の多寡で人の質が決まるような世の中にしたのが悪いんでしょう。

農家さんやゴミ収集してくれている人とか、本当に誰もやる人いなくなったら困る事をやってくれてる人をちゃんと評価しない世の中にしたのが悪いよ、そっから変えないと介護職なんて増えないよ。

投資とか株とかで稼いだ方がカッコいいような雰囲気つくったのだれ?

汗水流して働いて生み出さないと真の価値なんて生まれないのに、そういうのをバカにしてきたツケがまわってきてますよね。

そっから見直して変えないともう無理でしょ。

イメージアップの取り組みは果たして、本当に人材の確保につながっていくのか。専門家に話を聞いた。

淑徳大学・総合福祉学部の結城康博教授は、「介護職の給与水準が低いのは厳然たる事実。そこから目を背けてはいけないが、例えば飲食や美容など他のサービス業と比べて極端に低いかと言えば、必ずしもそうでない職場は少なくない」と説明。「介護職に実態より悪いイメージを持っていたり、仕事の魅力に気づいていなかったりする人は多い。賃上げや負担軽減、職場環境の改善を優先すべきだが、これらとセットでイメージアップに取り組む意義は大きい」と述べた。

JOINT

実際、お給料自体は平均値で高くなっている場合もあるので、意外と楽して稼げる業界であるとは言えなくもないのですが、そこもなぁ・・・。

他の仕事よりゆるくて楽で稼げるから居座っている酷い職員も中にはいるんですよね。
そういう人、辞めないからなぜかベテランになってるし謎の発言力あったりして本当に厄介なんですよね。

事実、複数の他産業から転職してきてくれた職員を採用したあとで面談した時に、介護の仕事は、思ったより楽だしゆるいから働きやすい、ボーナスも横並びで出るのがありがたい、という話は沢山聞きました。

瞬間的に大変な事もありますが、トータルでみたら他の業界の仕事よりも楽に稼げる側面はあるのだろうと思います。

ただ、これからは生産性や効率化、新しい技術への対応力などが求められてくるので、ついてこれない対応できないベテラン職員には早々に退場してもらって、将来性のある若手の採用にその人件費を投入するというような取り組みは必須になっていきそうな気もしています。

いずれにしても、介護サービスを受けたい高齢者は2040年頃までは増え続けます。
そして、介護職員は、どんどん減っていきます。
その上で介護職の平均年齢は47.7歳らしいです。

もうね、2040年頃には老々介護ですよ。
もちますかねぇ。
老々介護なのに、今以上に効率化と仕事量をこなさないといけない状況ですよ。みんな覚悟してんのかな・・・。

現状で見通せる未来は、そんな未来の業界です。介護業界は。
イメージアップ戦略はいいとして、もっと別の切り口で対策しないと無理だと思うなぁ・・・。

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