SDGsについて②。
昨日の記事に引き続きの内容です。
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは? 17の目標ごとの説明、事実と数字 | 国連広報センター (unic.or.jp)
国視点の内容なので、あまり身近で検討できるような内容ではなかったように感じましたが、世界がこういう目標で動いているのだな、と強い印象を受けました。
その割に日本では盛り上がってないというか、本当にこの目標に向けて国が方針を持っているのか、ちょっとあんまり見えてこないのかなぁ、というのが僕の感想です。
レジ袋をマイバッグに変えるなどもその一環なんでしょうけど、2030年までに達成すべき目標に対して、2022年の今の到達で、たとえば再生可能エネルギーを増やすとかというエネルギー問題については、あまり議論が進んでいないような気もします。女性の社会進出についてもそうですね、女性の社長やリーダーって少ないんじゃないかなぁ、議員さんもまだまだ女性の議員さんは少ないように思います。女性が性別など関係なく活躍できる社会を作る事も重要な課題ですし、教育だってすべての子供に平等に公平に機会が与えられているのか、というと親の財力がものをいっている気がします。
それでは続きの内容の目標9~17まで見ていきたいなと思います。
目標9 レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る
『技術の進歩は、資源効率と省エネの向上をはじめとする環境目標の達成に向けた取り組みの基盤となります。 技術とイノベーションがなければ、産業化は起こり得ず、産業化がなければ開発も実現しません。製造業の 生産で大きな割合を占めるハイテク製品への投資を拡大し、効率を高めるとともに、人々のつながりを増やす 移動・携帯通信サービスに注力する必要があります。』
・・・介護の世界にもハイテクを。特に抱えない介護の実現には、高い技術とイノベーションは不可欠と思います。
『経済成長が包摂的でなく、経済、社会、環境という持続可能な開発の 3 つの側面に波及しなければ、貧困を 削減するには不十分だというコンセンサスができ上がりつつあります。幸いなことに、所得の不平等は国家間 でも、国内でも縮小しています。現時点で、データが入手できる 94 カ国のうち 60 カ国の 1 人当たり所得は、 国別平均を上回る伸びを示しています。後発開発途上国からの輸出品に有利なアクセス条件を設けることに ついても、ある程度の前進が見られます。』
・・・この内容は、とても難しくてよくわかりませんでしたが、世界的には前進しているようです。日本って経済成長が頭打ちな感じですが、実際はどうなんでしょう。それなりに成長しているけど給与所得水準が横ばい、という話も聞きますし、企業が内部留保をため込んでいるという話も聞きます。
それに関連して介護報酬改定の議論の中では、社会福祉法人の内部留保を吐き出させるような仕組みが検討されているという話も聞きます。
目標11 都市を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする
『都市はアイディアや商取引、文化、科学、生産性、社会開発など、数多くの活動で拠点となります。都市の最 もよい点は、人々の社会的、経済的な前進を可能にすることです。2030 年までに、都市住民の数は 50 億人 に増えると予測される中で、都市化がもたらす課題に対処するため、効率的な都市計画・管理実践の導入が 重要となっています。』
・・・都市というと、都会や大きな町を想像しますが、たぶんある程度まとまった集落とか普通の町をイメージした方がいいのかもしれませんね。
ただ、言いたい事はわかるような気がしますが、僕はけっこう田舎の事業所での経験が多いので、たとえば限界集落へのサービス提供も過去に経験がありますが、本当に町や村の中心部から片道20分とか30分かかるような山の奥にぽつんと一人で暮らしているお年寄りもいます。
住み慣れた土地で暮らしたい、という思いと効率的な管理実践というのはなかなかマッチしないかもしれません。多様性を認める社会を目指す中で、そういう個人の思いや生活は軽く見ていいともならないでしょうし、そういう所に手を差し伸べるサービスや商業も限られると思います。結果として諦めてしまうのであれば、効率化を断行すべきなのでしょうか・・・。個人的にはここは最後までとことん悩みたい部分かなぁと思います。
『持続可能な消費と生産は「より少ないものでより多く、よりよく」を目指しているため、経済活動による正味の福 祉向上は、ライフサイクル全体を通じて資源の利用、劣化および汚染を減らす一方で、生活の質を高めるこ とによって促進できます。また、生産者から最終消費者まで、あらゆる人を巻き込みながら、サプライチェーン の運用を大いに重視する必要もあります。その中には、持続可能な消費とライフスタイルについて消費者を 教育すること、基準やラベルを通じて十分な情報を提供すること、持続可能な公的調達に参画することなども 含まれます。 』
・・・より少ないものでより多く、よりよく・・・とは言わんとしている事は理解できますが、具体的なイメージができません。なんだろう、少ない労力でより多くの商品やサービスを生み出して、それはよりよいものがよい、というような理解でしょうか。無駄を省き、という事でしょうがそこに至るまでにも技術の進歩がないと難しいと思いますし、日本では少子高齢化の中で労働人口も少なくなりますから、必然的に効率化は進むとは思うのですが、いまだに特攻隊精神のような労働の精神論みたいなものが根強いので(過労死や残業ありきの業務や休みにくい風潮など)、そういう部分での人権意識みたいなものは日本人はもうちょっと高めるべきかもしれません。少なくともブラック企業という名称が過去の遺物にならなければならないと思いました。
目標13 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
『気候変動は、あらゆる大陸のあらゆる国に影響を与えています。気候変動は国家経済を混乱させ、生活に影 響を与えることで、人々やコミュニティー、国々に莫大なコストを及ぼしています。その影響は現在よりも将来 において、さらに大きくなっていきます。気象パターンは変化し、海面は上昇し、異常気象はますます激しく なり、温室効果ガスの排出量は現在、史上最高水準に達しています。対策を取らなければ、世界の平均気 温は 21 世紀全体を通じて上昇し続け、その上昇幅は今世紀中に摂氏 3 度に達する公算が高くなっていま す。最も大きな影響を受けているのは、最貧層と最も脆弱な立場にある人々です。』
・・・日本でも気候が大きく変わってきていますね。豪雨災害や豪雪など、今までにないような自然災害が発生しているのは、こういう影響からきているのだと思いますが、そうだとすれば、自然環境への影響も考えずに人間だけが暮らしやすい自分勝手な経済成長を続けてきた結果、地球環境からのしっぺ返しが来ているようにも見えます。それがかえって他の地域の人々へ負担を押し付けているという状況もあるのであれば、やはり一部の人間だけが利益を得るような事はよくないのではないかと思いました。グローバルといいますが、これだけ世界中と繋がれる世の中になったのですから、地球人として物事を見れるようになりたいものですね。
『この不可欠なグローバル資源を慎重に管理することは、持続可能な未来への鍵を握っています。しかし現時 点では、汚染による沿岸水域の劣化が続いているほか、海洋の酸性化は、生態系と生物多様性の機能に悪 い影響を与えています。これによって、小規模漁業にも悪影響が及んでいます。』
・・・不漁が続いたりと海の変化も大きいですね。海は世界を繋いでいますし、生物は海から生まれたそうですので、やはり海は汚したくないな、と思いました。それに最近知ったのですが、海洋輸送はコンテナの発明ですごく進歩して、僕たちが安く商品を手元に得られるのは、そういったコンテナ輸送のおかげだそうです。そういう意味でも、海自体がとても大切な資源なんだなぁと思いました。
目標15 森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る
『現在、毎年 1,300 万ヘクタールの森林が失われる一方で、乾燥地の劣化が続いていることにより 36 億ヘク タールが砂漠化しています。現時点で保護対象となっている陸地は、全体の 15%程度にまで達しています が、生物多様性は依然としてリスクにさらされています。人間の活動と気候変動に起因する森林破壊と砂漠 化は、持続可能な開発に大きな課題を突き付けるとともに、貧困と闘う人々の生活と生計に影響を及ぼして います。』
・・・海も危なければ森林も危ないという事ですね。砂漠化が進んでいるというのは、僕が小学校頃から言われていた事なので、まだ歯止めが利かないのはかなり厳しいですね。森林破壊を守るためには、木を守らなければなりませんが、昨今の脱プラスチック製品の流れの中で、紙製や木製の使い捨て製品に代替えが進んでいるようなニュースも聞きますが、それはそれで大丈夫なんだろうか・・・と不安になってきました。
『こうした課題に取り組み、より平和で包摂的な社会を構築するためには、さらに効率的で透明な規制と、包括 的かつ現実的な政府予算を導入する必要があります。個人の権利保護に向けた第一歩なるのは、全世界で 出生届を導入し、各国により独立性の高い人権機関を設けることです。』
・・・個人の権利、特に尊厳は守られなければなりません。犯罪にさらされない社会の実現は全人類が望む事だと思いますが、なぜ犯罪が無くならないのでしょうか・・・。僕ら福祉関係の仕事は平和でないとまともに役割を発揮できないと思いますので、世界中から争いで傷つくような人がいなくなる事を願っています。
目標17 持続可能な開発に向けてグローバル・パートナーシップを活性化する
『持続可能な開発アジェンダを成功に導くためには、各国政府と民間セクター、市民社会のパートナーシップ が必要です。原則と価値観、共有のビジョン、そして人間と地球を中心に据えた共有の目標に基づく包摂的 なパートナーシップが、グローバル、地域、国内、地方の各レベルで必要とされています。』
・・・アジェンダって久しぶりに聞いた気がします。理念に向かってチーム全体で一丸にならないと実現が難しいのは世界規模に考え方が変わっても同じですね。
ここで出てきたパートナーシップという言葉で、人類みな兄弟、という言葉を連想しました。
大きな目線でも小さな目線でも、SDGsの実現に向かって協力していく事が重要という事ですね。
世界中がこのSDGsに向けて向かっていると思いたいですが、ロシアのウクライナ侵攻など見ていると、どうなるんだろう・・・と不安になります。ただ、こういう動きの中でのロシアの行動は完全にSDGsの目標からは逸脱して逆行しているので、これについては徹底した対応をしないと今後の動きにも影響しそうです。
すごく難しい課題と感じましたが、地球全体でこういう方向性で進んでいくのだと思うと、実現すれば思いやりにあふれた優しい世界になりそうですね。それはとてもいいことだと思います。
基本的に人は、助け合って生きていくのが普通だと思いますので、そういう人間らしい生き方が普通に尊いとされるような社会になればいいな、と思いました。