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サンウェルズ、42施設で28億円不正請求 苗代亮達ら経営陣関与の疑いと社長の株売却が波紋・・・という記事の紹介です。
確か、当初の報道では一部の施設だけ、組織ぐるみではない、と言っていた不正請求の事件でしたが、やはり結局は組織ぐるみだった事がはっきりしました。
しかも株を売却って・・・本当に金儲けしか頭にないのか・・・福祉に関わる仕事してたんじゃないの?って思ってしまいます。
全国の老人ホームで不正が常態化していた実態が明らかになった。東京証券取引所プライム市場に上場する株式会社サンウェルズ(石川県・金沢)が、全国42施設のうち41施設で診療報酬の不正請求を行っていたことが、特別調査委員会の報告書で判明した。
その総額は約28億4700万円にのぼる。さらに、社内で不正の報告を受けた直後に社長が株式を売却していた事実も発覚し、インサイダー取引の疑いまで浮上している。
42施設中41施設で不正請求してましたって・・・。
この場合の不正は、提供していないサービスや、する必要のないサービスなどを提供したと偽って請求していた事を指すと思うのですが、それって何のサービスも生み出してないのに利益を得たって事なんですよね、それで得た利益が28億円って・・・。
こちとら1日走り回って頑張って、ようやっと月に150万円くらいの売上で、45000円くらいの利益をやっと得られる状況なんですよ。
しかも、不正が発覚してから株を売るとか、どういう事なんでしょう。
金の亡者にはこの業界にいて欲しくないんですけど。
なんだかなぁ・・・
他の業界じゃ経営競争に勝てない、ちゃんとしたサービスや商品を生み出して勝負できないからって、医療か福祉の業界にきて荒らしまわって成功者気どりになるのやめて欲しいんですよね。
医療や介護の業界って、国が制度化しているので出来る事限られているし、本当に医療や福祉の世界で経営者として評価されたいなら、税金の補助が入らない保険外のサービスで勝負したらいいんですよ、なんで公的なサービスで儲けようとするのか・・・。
当初、同社は「不正の事実は一切ない」と全面否定し、報道を名誉毀損だとして強く抗議していた。しかし、その主張は覆り、株主に対する裏切り行為であったことが明白となった。
現在、厚生労働省や金融庁が調査を進めており、最悪の場合、上場廃止の可能性もある。
そう、最初全面否定したんですよね。
これなぁ、たぶん会社がこれで倒産したりしたとしても、ここまで儲けた経営者ってあんまりダメージ無さそうなんですよね。
こういう人が今後、福祉関係の仕事や事業に関われないようにしてくれないかなぁ・・・。
真面目にやりたいんですよ、こっちは。
こういう不正をして儲けて成長した会社が成功事例で紹介されて、真面目にやってる会社が評価されないのとか、本当におかしいので。
他と違うことをする。それが成功の鍵。
不正までして成功したいのか、というのが疑問。
成功ってなんだろうね、学生にこういう人がこういう事を言ってる現状。
特別調査委員会の報告書では、サンウェルズが組織的に診療報酬を水増し請求する手法を確立し、それが日常的に行われていたことが明らかにされた。訪問看護の実態として、数分しか訪問していないにもかかわらず、30分以上の訪問として請求するケースが頻発していたことが確認された。
さらに、訪問時に同行者がいないにもかかわらず、複数名で訪問したと偽装し、診療報酬を増額していたことも判明している。これらの不正は、全社的なルールとしてマニュアル化されていたとみられる。
また、報告書には社内マニュアルで「1日3回の訪問」を必須とする方針が明記されていたことも記載されている。利用者の状態に関係なく、訪問回数を増やすことで診療報酬を最大化する仕組みが整えられていたのだ。現場の職員がこれに異議を唱えても、経営層からの圧力で従わざるを得ない状況だったことが関係者の証言から明らかになっている。もはや社をあげて不正に関与していたことは明白であり、社会的に糾弾されるべき会社といえる。
このような経営方針により、サンウェルズの売上は急成長し、2024年7月には東京証券取引所のプライム市場へ市場変更を果たした。だが、その成長の裏には、不正請求という重大な問題が隠されていたのである。
悪質なのが、現場から不正に加担したくないといって出た異議を封殺している事なんですよね。
これ、利益追求が過ぎると稼げない、利益を出せない事が悪になり、売り上げを上げれる、利益を出せる事が善となっていくので、手段はどうでもいいからとにかく利益をあげろ、ここもっと回数ふやせるんじゃないのか、とか、他の施設の平均値を比較して、なんで数字上げれないんだ、と経営陣から責められるわけなんですよね。
正しいと思う事を言っても、利益が売り上げが、と言われて取り合ってもらえない、それを行うマトモな根拠も示されず、他の事業所はこんな数字を出しているとか、そういう事を平気で言ってくるわけですよ、経営陣というのは。
本当は、社会福祉の経営をしている経営陣がそんなんじゃダメだと思うんですけど、介護保険制度が民間企業の経営の中で運営されていく仕組みになっている以上、どうかんがえてもこれは自然の成り行きなんですよね。
国だってわかってたろうに、経営競争をさせて安価で高品質なサービスを生み出す、なんて事をやり始めたらこういう事になっていくんですよ。
これがまだ日本全体で経済成長していて、子どもも増えていくような正常なサイクルの中なら、まだ違ったかもしれませんけど、どんどんそうじゃない方向で経済は停滞して人口が減り、高齢化率が上昇していく中では、どうしようもなく経営優先になってしまうのは民間なら仕方のない事でしょう。
現場では正しい事をしたいだけなのに、お給料をもらっている立場なので従わざるを得ない、ついていけない普通の人は、そういう組織からはじき出されて、その雰囲気についていけるような人が残る。
そうなれば当然、法令遵守の意識が働くはずもなく、利益追求がどんどん加速していき歯止めがきかない。
医療や福祉の仕事をしているはずなのに、いつの間にか数字を追ってる。
なんでこの業界で働こう、働きたい、と思ったのか・・・。
気が付いたらやりたい事の対極にいた、なんて事はけっこうあると思うんですよね、僕自身がそういう実感ありましたもんね。
なんでこんなに赤字だとか黒字だとか、稼働率とか利益率とかの数字見てんだろ。下手したら利用者さんの顔よりもこういう書類とか数字ばっかり見てないか?・・・なんてね。
医療や介護の業界って、民間企業が稼ぐためにあるわけじゃないんですよ。
民間でサービス提供されてますけど、困っている人が困らないように社会保障制度を維持させるための事業なんですよ。
それが不必要なサービスや虚偽の報告までして社会保障費用を増大させる。
それでなくても国は社会保障費用を抑制したいのに、本当に何やってんの?何をやってくれてんの??って思うんですよ。
サンウェルズは2006年に設立され、主に介護施設の運営を手がける企業。パーキンソン病患者専門の介護施設「PDハウス」や、医療特化型住宅「太陽のプリズム」を全国に展開している。2022年に東京証券取引所グロース市場に上場後、急速に成長し、2023年春には時価総額1000億円を突破。その後、2024年7月にはプライム市場へ市場変更した。
同社は「30年までに施設数140、定員7700人」を目標とする拡大戦略を掲げていたが、その急成長の裏には不正な診療報酬請求による売上増加があった可能性が高い。今回の報道を受け、同社の経営計画の持続性にも疑問が生じている。
介護事業の法令遵守については、けっこう複雑だし必要な書類も根拠法の読解もかなり難解なので、そういうコンプライアンスを遵守できる能力を身に着けたリーダーや管理者の育成って本当に難しいんですよ。
日々の記録や計画書の作成更新作業は、慣れればすぐに習得できますが、年に数回しか作成しないような重要な書類もあったりするので、理解と習得にはどうしても年単位の期間がかかるんですよ。
それが現場たたき上げで身に着けようとすると、かなり困難なんです。
時間ないしややこしいから。
少なくとも、わからい事があれば、赤本や青本を手に取って自分で調べる、という事が出来ないとダメだし、そもそもですけど、何が自分がわかってないのかも自覚できないと現状の課題とも向き合えない。
それを誰かが指摘してくれればいいけど、そういうのって内部監査(一定規模以上の法人には義務化されている)とか運営指導の機会でしか指摘してもらえない所も多い。
この会社、内部監査してても、もしかしたら、利用者さん当たりの訪問回数が少ないね、とかやってたんじゃないのかなぁ。
記録はこうすればいい、とか、そういう不正を助長するような内部監査とか指導してたんじゃないかって思っちゃいますね。
サンウェルズの不正が明るみに出たことを受け、SNSではさまざまな意見が交わされている。ある利用者の家族は「実は親族がサンウェルズのPDハウスに入っているのですが、スタッフは本当に親切で熱心なんです。そんな会社が?というのが正直な印象です」と疑問を呈した。
一方で、同業者からは「サンウェルズの評判はもともと悪かった。介護施設経営者に聞いたら、『あそこみたいに汚い真似はしない』と怒りをあらわにしていた」という声も上がっている。
また、今回の不正請求28億円の試算には、過剰な頻回訪問の影響が含まれていない可能性があるとの指摘もある。今後、さらなる不正が明らかになれば、問題の規模はさらに拡大するかもしれない。
現場レベルではいいケアしてたと思うですよね。
現場職員も迷惑ですよね、ちゃんと仕事してたのが不正だと言われたらやってられませんよね。
まぁ、僕らも同業者として囲いこみに一生懸命な事業所など見てきたので、そういう会社があるにはあるんですよね。
ついでに続報も紹介。
全国でパーキンソン病専門の老人ホームなどを展開してきた石川県金沢市のサンウェルズ。2月7日、ほぼ全ての施設で不正請求を行っていたとする特別調査委員会の報告書を公表。そして12日、2025年三月期の業績予想を下方修正し、26億2700万円の純利益の予想から一転、およそ6億4500万円の赤字となる見通しを示しました。
不正しないと赤字なんでしょ、経営成り立ってないやん・・・。
社長も逃げてんのか。
そういや、業界最大手とか言ってたアニスピの不正の報道でも、昔お泊りデイ始めた経営者ってTwitterの発信とめてるもんなぁ・・・。1月末までは2~3日に一回以上はツイートしてたのに、都合悪くなると出てこないのはこういう成功者達の習性なんだろうか。
機関投資家向けの決算説明会をオンラインで開き、苗代亮達社長は入居者への訪問看護で不正・過剰な診療報酬を請求した問題について「経営陣の認識も非常に甘かった」と陳謝した。2030年3月期に現在の約40施設から140施設に拡大する計画は見直す可能性があるとした。
苗代社長は不正請求が生じた原因として現場と経営陣がうまく意思疎通を図れていなかった点を挙げ、「短期間で組織が拡大し、現場のスタッフの声が経営陣に届きづらい状況だった」と釈明。人材育成に関して「法令に関する教育が不足していた。経営陣の認識も非常に甘かったのを深く反省している」と述べ、専門家を交えた教育に努める意向を示した。
あと5年で100施設も増やす予定したのが怖いですね。
現場と経営陣がうまく意思疎通出来てなかったって、現場の声をちゃんと聴いてなかった経営陣が悪いだけでしょうに。
経営の認識だって、この業界に長くい(19年は経営してるはず)るんだったら、法令遵守のスキルがいかに習得しにくくて困難な作業になってるか身をもってわかってないとおかしいんですよね。
それを、短期間で組織が拡大し、現場のスタッフの声が届きにくい状況だった・・・って、えらい他人事やなぁ。
現場の声も聴かないで拡大したのはアンタでしょうが。
で、僕が一番おかしなこと言ってるな、と思ったのがこれ。
「法令に関する教育が不足していた。経営陣の認識も非常に甘かったのを深く反省している」
これね、介護事業でいうと、介護の法令を理解してるのが介護の事業所を運営する大前提なんですよ。だから、そんな認識も持ててないような経営陣が、これだけ大きな組織の経営をしていたのか、と思うとゾッとするんですよね。
医療・福祉の業界なんですよ、人の命や人生が関わっている社会保障の事業なんですよ。
税金を貰っている事業なんですよ。
そもそもが、この業界で経営する資格ないんですよね。
いやまてよ、そっか普通に他産業の経営手法を導入してるだけだから、経営陣に医療や福祉の目線は要らんのか、そういう認識かも。
だったら、ますます医療や福祉の業界で経営する資格ないんですよね。
ここは普通の業界じゃないんですよ。
普通は、こういう法令遵守や書類整備とかが本当に難しいので、それで管理運営をするリーダーの後継者育成が難しいんですよ。
こういう倫理とか法令順守の視点がある職員が、それは違法です、とか意見具申しても、それで会社が潰れたらどうするんだ、とか言って聞いてこなかったんでしょうが、憶測だけど、こういう事言う人結構いるんですよ。
でもね、国が定めたルールとか守れないような会社は潰れていいんですよ。
それに今は、職場環境や人材育成にまでスキルがないとリーダー出来ない状況なので、更に大変なんですよ、リーダー育成って。
こういう意見具申できるようなリーダーを大事にできない組織は、早々に潰れた方がいいとは思います。
おかしいと指摘されたら、こういう根拠法があって、制度上問題ないんだよ、と教えてあげればいいだけですからね。
いずれにしても経営陣がわかってないとおかしいんですよ、そういう事。
建設中の施設は計画通り整備する一方で、新規の施設整備は運営体制を見直した上で計画する。中期経営計画で掲げていた30年3月期に140施設の目標については「内部のオペレーションや法令順守を優先すべきと思っている。それだけの施設数に到達しない可能性もある」と見通した。
自らの出処進退については「失った信頼を回復し、成長していける体制を築いてから辞任すべきという意見もいただき、私自身もその通りと思っている」と述べ、当面は信頼回復に力を注ぐ考えを示した。
利用者さんや現場職員が困らないようにだけはしてほしいですね。
そして、この人が自社株を売ってた事も忘れないようにしてください。
そして、この記事を書いている間に出たニュースがこちら。
ところが、急成長の裏にはカラクリがあった。同社を含め、ホスピス型住宅の多くは入居者向けの訪問看護・介護ステーションを併設。家賃を安くして入居者を獲得し、その分、過剰な訪問看護・介護を提供したり、診療報酬などを不正請求したりして稼ぐ―というビジネスモデルが一部で横行しているとされる。
不正の手法は次のようなものだ。
(1)入居者が眠っているのを看護師が数秒~2、3分で確認した場合や、睡眠状況のセンサーの画面を事務室で見ただけの場合でも、約30分訪問したように記録
(2)実際には2人で訪問していないのに複数人で訪問したことにして、加算報酬を請求
訪問時間を「約30分」と偽るのは、診療報酬を請求するには制度上、30分以上が原則と定められているからだ。
報告書は、必要ないのに訪問する過剰な請求も広く行われていたと指摘した。一定以上の症状がある入居者を対象に毎日、1日3回複数人で訪問することが標準とされ、高い売り上げ目標が設定されていたので、その通り実施しなければならないとの認識が広まっていた、としている。
具体的な不正の手口はこんな感じですね、悪質過ぎて開いた口がふさがりませんが、これ訪問介護の施設併設型のサービスでも似たような事が行われている可能性は、ずっと前から指摘されています。
報告書が認定した不正・過剰請求の実態は、共同通信の取材に社員たちが証言していた内容とほぼ同じだった。問題は、経営陣の関与についてだった。
報告書はまず、経営陣が不正請求を指示した事実はなかったと認定。ただ、経営陣が定めた売り上げ目標は過剰な請求をしなければ、達成できない金額だった。その目標に基づき、訪問看護の診療報酬について入居者1人当たりの「合格ライン」(1カ月81万円)が現場に課されていた。
さらに社内のマニュアルでは、訪問看護の計画書を作る際「1日3回、週7日訪問」と必須で記入するよう書かれていた。だが、それは「その欄を必須で記入する」という意味で、1日3回の訪問を強いる趣旨ではなかったのだという。それが現場で誤って受け止められ、広がっていったと報告書は説明している。
この点について、PDハウスで働いていたある看護師は「すごい屁理屈」とあきれる。
この良い訳、凄いですよね。
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訪問看護の計画書を作る際「1日3回、週7日訪問」と必須で記入するよう書かれていた。だが、それは「その欄を必須で記入する」という意味で、1日3回の訪問を強いる趣旨ではなかったのだという。
これ、説明通りに、その欄は必須事項だから空欄にしとかないように、という事であれば、わざわざ具体的な訪問回数とか例示せずに、この欄は必ず入力するように、とか、空欄にしないように、という書き方にしかならないはずです。
2022年以降には入居者や社員から、不正・過剰請求に関する内部通報が複数あり、社長にも届いていた。昨年6月には、同業他社の不正請求についての報道を受けて社内調査を実施。各地のPDハウスの訪問看護管理者14人にアンケートをした結果、半数の7人が不正を見聞きしたことがあると答えていた。
それでも経営陣は「不正が横行している状況にはない」と認識していたのだという。
悪質だなぁ、どこが現場職員と経営陣のコミュニケーション不足なんだよ、社長自らが握りつぶしてるじゃないの。
冒頭の社員、小暮さんは「経営陣が知らなかった、なんてあり得ない」と憤る。「社長は現場訪問に来て、自ら売り上げ目標を説明していた。不正・過剰な請求をしなけばその金額は達成できないことは、多少でも訪問看護に関わっている人間ならすぐに分かる」と小暮さん。「少なくとも、会社が利益を上げるために都合の悪い話には目をつぶっていた、ということでしょう」と話した。
これが現場の声ですね。
そして、社長の声がこちら。
「法令違反をしてまで利益を出そうという気持ちはなかった。パーキンソン病の人には1日3回複数人での訪問が必要だと思っていたので、それが可能な態勢をつくるように指示はしたが、『必ずそうしろ』という意味ではなかった」
マニュアルの表記についても、不正や過剰請求の意図は否定。
「私たちの思い込みや知識不足で『こうしなきゃいけないんだ』と現場に思わせてしまった。反省している」と繰り返した。
一部メディアでは、苗代氏が昨年7月に株を売却したことから、インサイダー取引の疑いが指摘されている。それ以前から内部通報などで不正に気付いていたのではないか。そう問いただすと、「その時点では、(実際とは異なる記録をミスで行ってしまう)過誤請求が起きているという認識で、不正がまん延しているとは思わなかった」と疑惑を否定した。
成長していく自社株ですよ、2030年までに更に100施設を増やす予定の自社株を売りますか?
言ってる事とやってる事がおかしいんですよ。