訪問介護220カ所廃止や休止に、現実になってきた〝ヘルパーが来ない未来〟 「あんなにバッサリやめるとは…」社協が相次ぎ撤退・・・という記事の紹介です。
今日一番の注目のニュースはコレなんですけど・・・
取りあげる記事は、こちらです。
僕自身、都会というより田舎での仕事歴がほとんどなので、各地域での社協さんの存在の大きさはずっと感じていましたが、ここ数年で社協さんの事業が縮小しているのは感じていました。
実際、現在の事業所運営の中でも社協さんの訪問介護が様々な理由で新規を受けれないという状況は耳にしています。
そうなんです。
昔は何かあったら社協さんが・・・みたいな感じだったんですよね。
やはり職員の高齢化・人手不足が深刻になっているという事ですね。
田舎の方からこういうこれまでの介護が崩壊していく様相を呈してきた感じでしょうか。
実際、移動時間は長いですね。
それも覚悟しての起業だったので、今更そこを問題にはするつもりはありませんが、訪問から訪問まで直行で30分かかるケースなどよくあります。
事業の効率化も課題とは思いますが、僕自身がこれまで訪問介護事業所の運営を以前の会社で実際にかじ取りしたり見てきた経験でいくと、職員の高齢化による体力低下で訪問回数をこなせない状態の課題が大きいかなぁと思っています。
だいたい介護保険制度スタート時からヘルパーでした、という方がベテランに多いんですけど、その頃の感覚や体験が足を引っ張っているような感じですね。昔は長時間で単価も高かったようなので、それでも経営的には利益を出せたのでしょうが、ヘルパーが高齢化しているという事は、それだけ定期昇給等で昇給もしていて人件費自体が高くなっている事と、報酬単価が短時間化し減らされてきた経過もあるので、そりゃ昔の感覚で仕事をしても利益がでない構造になっちゃっているんだろうと思うんです。
実際、以前所属していた会社のヘルパーさんの多くは、1日4件くらいで大変だという感じでした。バリバリ働ける動けるヘルパーさんは、7件とか12件とか回っていたので、この格差はなんだろうか・・・とずっと謎でしたけど、たぶん昔の経験が足を引っ張っているのと、現状の仕組みを理解できないまま仕事を続けてきてしまった弊害なんだろうと思っています。
5年でだいぶ減りましたね。
ただ、やはり地域差が凄いですね。
在宅でも施設でも人手不足になります。
こういう状態で施設にも入れない人が増えていくという事なんだろうと思います。
安平町は、登別と滝川の行き来の間で通る町ですが、知人繋がりでエントランスという取り組みをしている団体の方と繋がった事もあって、そこで聞いた話だと町ぐるみで福祉に力を入れているとの事だったので、こういう記事を読んで納得です。
それに、以前所属していた法人が割とどんな困難事例でも受け入れるタイプの理念があって、僕自身も”引き受け手が居ないのに僕が引き受けなければ誰がするんだ”というタイプなので、他の事業所で断られたケースを引き受ける事はよくやってきたので、社協の弱体化は、利用者さんの選別が加速化していく事にもなりそうで、社会福祉とは何だろうかと悩んでしまいますが、それを民間に任せている制度を設計した時点で、こういう事態まではある程度のリスクの一つとして想定しておいてほしかったですね。
介護のサービスは、サービスを提供する職員がいないと提供できませんので人手不足=ニーズに応えられない=事業としては死活問題・・・という訳ですから、人手不足は訪問系の事業だと本当に死活問題です。
逆に、人がいればサービスを提供できる総量が増えますから、通所や入所系のように収益の上限がないといえばないので、やり方次第で何とでもなりそうな事業ではあるとは思いますが、その辺りは自分である程度の事をやってみてから総括したいなと思います。
移動の時間も含めた単価設定をするので、その単価でペイできそうにない、あるいは効率的でない訪問先は断る、という経営判断が成り立ってしまうんですよね。
特に人手不足が深刻になり、より効率的にスケジュールを組み立てなければ経営的にも厳しくなる今後の情勢の中で、現状の報酬の仕組みのままではどうにもならないでしょう。
最低賃金も年々上がっていきますが、それを見越した報酬にもなってませんし・・・。
本当に地域包括ケアシステムでは、ヘルパーの存在は要の存在ですが、地域づくりもあまりうまくいっていない、ヘルパーも不足している・・・という状況ですから、今後の2040年問題を乗り切るための対策である地域包括ケアが、今後どうなっていくのかは火を見るより明らかになってきています。
本当にどうするんでしょうね。
人手不足なのはヘルパーだけではありませんからね。
低賃金だってヘルパーだけではありませんし。
これ、誰が解決するの?ってよくよく考えたら、どうかんがえても国が解決するしかないんですよね。
真剣に取り組んで解決に向けて着実に対策を進めて欲しいなぁと思いました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?