年間“1億”稼ぐ人も!? 麻雀やパチンコができる介護施設 その名も「ラスベガス」“従来型”施設のクレームを解決したら見たことのないデイサービスに・・・という記事の紹介です。
今日はお休みを頂いて主治医の病院に定期受診をしてきました。
結構長距離の往復ですが、同じ北海道でも1時間も移動すれば全然天候が違いますね。
北海道も北の方は雪が降ってますが路面も圧雪やアイスバーンがあって怖いですし場所によっては吹雪いて前が見えなかったりですが、南の方が晴れていてほとんど道路に雪もなくて運転しやすかったり、本当に同じ冬でも全然違うんだなぁ・・・という事を痛感しました。
さて、今日は面白いタイトルの記事に目が留まったので紹介します。
デイサービスでギャンブルっていうのはずっと前にもニュースになってた気がしますが、それ以降の続報は聞いてなかったので面白い取り組みが続いているなぁ、と思って読みました。
デイサービスでも1日のやる事はほとんど決まっていて、僕自身も管理者時代はいろいろ試行錯誤しましたが、どれだけ自由にやっていい、と言っても職員の発想が固いのでデイサービスの出し物の域を出るような取り組みは出ませんでした。
カフェスペースを作って利用者さんに自由にコーヒーや紅茶やお茶を好きなように飲んでもらったりという取り組みは、一定の効果がありましたが、結局そこで職員が用意してしまったり、コーヒーは1杯だけとかいうルールが勝手に出来上がっていたりと、どうして介護の世界は何でもかんでも制限してしまうのだろうか・・・という悩みが深まるばかりでした。
管理者が自由にやれ、と言ってもできず、管理者が自由にできるスペースを作っても歩くと危ないとか何杯も飲んじゃダメとか自分たちで自由な取り組みを制限してしまったり、結局は環境を整えても条件を与えても、そこでサービスを提供する職員自身が意図や目的を理解していないとうまく行かないし、自由な発想の根源は、どう考えてもやはり学習してるかどうかに左右される事を学びました。
こうこうこういう理由でこういう事をするんだよ、と事前に周知(文書でも口頭でも)していてもコレですので、チーム内の過半数くらいのメンバーが同じ方向を見ていないと何をやるにしても新しいことをやるのは難しいだろうな、と思っています。
そして、多くの職員が今までやってきた事を何も考えずに続けたいと思っています。なぜそれが必要でそのように実施されているのか満足に説明できる職員は、どの職場に行っても居ませんでした。
『前からこうしてますから』・・・だいたいどこもこんな感じです。
ですので、パチンコやマージャンは本当に良いと思います。
実際、麻雀は結構な事業所で取り入れてましたが、メンツが揃わないという問題が発生する事が多かったですね。
麻雀は指先も使うし頭も使うので認知症の予防にも有効と聞いています。
こういう男性が行きたいデイサービスを考えた時に、こういうパチンコやスロットやマージャン、囲碁将棋が出来る、というのは発想にありましたが、ここまで徹底して施設内通貨まで作って本格的にやっているのはびっくりですが、やはり男性はそういう所に行きたいですよね。
お風呂に入れないから仕方なく・・・という方が本当に多かったですので、あそこ行きたい、と思えるデイサービスは本当に貴重だと思います。
海外では高齢者でも普通にいろんな生活をエンジョイされてますよね。
僕も一度だけハワイに海外旅行に行きましたが、そこでは高齢のおばあさんが真っ赤なビキニで街中を歩いていました。
ああ、すごいなぁ、人生楽しんでいるんだなぁ・・・なんて思いました。
高齢者だからとか、介護が必要だからとか、そういう事ではなくて、自分の人生だから、という視点で生活しているんだなぁと思いました。
日本人の気質がそうしているのかもしれませんが、本当に自分の人生ですから、誰かに迷惑をかけているから出来ないとか、高齢者だから我慢しないといけない、という事ではなく、若者でも高齢者でも関係なく、みんなが自分の人生を当たり前に満足できるように過ごせないといけないなぁ、と思いますし、介護職としてそういう役割があるんだと思っています。
これ実際に多いんですよね。
あの車に乗りたくない、というのは僕自身も契約の際に言われた事があります。
僕ら介護職が錯覚しがちなのは、誰も喜んで介護を受けている人っているはずがないんですよ。絶対に嫌なはずなんです、介護を受けるなんて。
介護を受ける=迷惑をかける、という認識が根強くある日本ですから、当然の常識なんです。介護職自身も、できたら誰の介護も受けたくはないと思っていると思います。
僕自身も出来れば介護を受けずに暮らしていきたいです。
だけど、もう介護があって当たり前の世界になりつつあります。
北欧などでは、寿命をただ伸ばすような医療は提供されていないと聞いているので国によっていろいろとは思いますが、少なくとも日本では介護が必要なケースが増えていくと思います。
介護疲れにならないように我々のような専門職がいるので、そこはどんどんと使って欲しいのですが、やはり使う本人の本音を見た時に、使いたくて介護サービスを使っている人は居ないと思う方が普通だと思います。
ですから介護のプロである僕たち介護職は、その視点に立った上でどうするか、という部分が専門職としての腕の見せ所でもあると思っています。
しかし、実際に現場の介護職の多くが、そこまで考えてないような気がします。
行きたくもないデイサービスになぜ来てくれるのだろうか・・・とちゃんと真剣に考えないと、おそらくこれからのデイサービスは生き残れないだろう、とも思っています。
また、この記事のように、どうしたら受けたくない介護を受けてくれるだろうか、という視点でいろいろと検討する必要があるとも思っています。
たとえばデイサービスで見た時に、だいたいの数字ですけど、利用者さん1件あたりの収益は、8000円~12000円くらいだと思います。
この振れ幅は、とっている加算の差や地域の要介護認定の差だと思ってください。僕が今まで見てきて一番単価の安いデイサービスは7200円くらいでした。その地域は本当に軽度認定が進んでいたので利用者さんの6割が要支援の方でした。
この1件あたり8000円~12000円のうち、利用者さんは1割から2割負担ですので(中には3割負担の人も)、だいたい一人の方が1回あたり800円~1200円くらいで利用できるという事です。
週1回の人なら、月に2400円~4800円くらいですね。食事代は別になります。
介護事業所は、これだけの収益を税金と利用者負担から頂いています。
1日8000円の利用料と考えると、ディズニーランドが平日で8900円で土日祝日が9400円みたいなので、それなりの利用料を頂いている事になります。
そこで僕は疑問なんですけど、そこまで利用者さんに喜んで帰ってもらっているだろうか、また来たいと思ってもらえているだろうか・・・。
利用者負担は1割なので800円くらいだとしても、事業所としては8000円くらいはもらっていて、それは税金がほとんど。
介護職が提供するサービスはこれでいいのだろうか?接遇や言葉遣いはこれでいいのだろうか・・・、ずっと疑問でしたし、それではダメだと思ってづっと仕事をしてきました。
会議の中でストレートにこういう話もしたことはありますが、それで意識が変わった介護職はいませんでした。
現場の感覚の大きなズレを感じずにはいられない、そんな思いが強かったです。
ですので、この記事のようにしっかりとそういう雰囲気や環境から工夫して取り組んでいる事業所はもっと評価されるべきだと思います。
デイサービスは、要介護度の軽減につながるような機能訓練等を提供しなければなりませんが、その内容についてまでは特に細かく指示されているわけではありません。
こんな遊びという指摘があったという事ですが、楽しみが運動に繋がり、それが身体機能の向上や要介護度の軽減に繋がれば問題はない、というのが法令ですので、そこをしっかりやっていれば問題ないはずです。
逆に、運動もさせず座りっぱなしのサービスを提供させておいて、介護度がどんどんと悪化していくようなデイサービスの方が悪質です。
そういうのも含めて、もしかしたらLIFEで軽減率とか評価をして、軽減率が高い事業所には高い基本報酬が付いたりしていくような法改正になっていきそうな気がします。
本人が意欲的に運動するのと、ただ単にやっている運動では効果に雲泥の差が出ますので、運動に取り組む事で通貨をゲットできて、それで楽しみしているプログラムに参加できるという流れは凄い仕組みと思いましたし、よく考えられていると思いました。人間を理解しているというか、確かに効果でるよなぁ、と思います。
健康が促進された効果の方をもっと強調してほしいですね。
認知症の予防にも健康寿命を延ばす取り組みにもなっているはずなので、もっと評価されていいと思います。
介護の評価の難しい所がこういう所で、うまく改善できていたとしても、それの比較対象がないので、どのていど改善できたかを評価できないという事なんです。
比較できるのは当の本人の同じ時間のその瞬間ですので、これは絶対に不可能なんです。
だけど、低下したり転倒したりするようなマイナス評価は、そのまま評価できてしまうのでネガティブな状態の評価は簡単なんです。
だからこういう新しい取り組みをしたり、独自の取り組みをしてうまく行ったとしたとしても、たまたまその人が改善しただけ、とか、そういう正当なプロセスの評価もなく、なんとなくの感覚の評価にしかならない事が多いのも現実で、それが本当に介護の難しい所だと思っています。
医療や看護って、治療して治るという目に見える効果があるので分かりやすいんですけど、介護はその人の人生や生活がどうなるか、という部分で本人の要因や周りの要因が相互に関係するので本当に難しいですし、そもそもが加齢とともに衰えていくのが自然なので、本当に難しいです。
介護の評価は難しいですが、確かな評価はこういう利用者本人の声や満足度です。
これ本当に大事な視点で、介護職なら全員がちゃんと理解して意識して1人ひとりの利用者さんと向き合って欲しい言葉です。
来てくれた以上は少しでも楽しく過ごしてほしい・・・本当にそうなんですけど、どれだけのデイサービスの職員がそこまで思っているか。
どちらかといえば利用者さんより同僚を見て仕事をしている人が多いような気もします。
楽しんでもらえるために自分に何ができるか、どんなに忙しくても一つ一つの対応の中で楽しさは提供できますので、そこに気づいてくれる職員が増えればいいのですが・・・。
いいですね、介護サービスだからこういうもの・・・という常識なんてぶっ飛ばして、もっといろんな事が出来る自由な業界になってほしいですね。
ペットと触れ合えるようなサービスはしたいなぁと思ってます。
日高地域で勤務していた時は、サラブレッドの牧場があちこちにある地域だったので、ホースセラピーとか導入できないか検討したこともあります。
海外では医療保険の対象にもなっているホースセラピーですので、いろいろと取り組みは広がりそうな感じはありました。機能訓練にも活用できそうでしたし、他にも北海道は豊富な温泉がありますので、温泉でトレーニングできたり、温泉での入浴の機会を作る事でそれ自体が要介護度の重度化予防につながる取り組みにもなりそうでしたので、そういう発想もあったりします。
どんどんと介護サービスの幅が広がると本当にいいな、と思いました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?