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CMOについて調べてみた。

きっかけは4月に開業する事業所の職員の名刺の肩書で悩んでいた時に、これがいいや、と思って付けたのが”CMO”という肩書で、これは最高マーケティング責任者(Chief Marketing Officer/チーフマーケティングオフィサー)という意味だそうです。

僕自身、代表なのでCEO(最高経営責任者)でも意味的には間違ってないようですが、職員4人の合同会社でCEOは無いだろ、とセルフ突っ込みを入れて”代表”を名乗る事にしました。本来的には、代表社員が正解なんですけど、これだと社員っぽいイメージが先行しそうなので、会社のトップなんだな、とわかりやすい代表という肩書が適切かと思いました。

で、自分のケースは棚に上げて、部下の創業メンバーの正職員2名にはCMOとかいうかっこいい肩書を付けたわけですけど、それはそれ、これはこれ、という事で、僕がワクワクするので決めました。異論は認めない方向です。

さて、最高マーケティング責任者という文字面で瞬間的に”いいな!”と思ってしまったわけですが、介護の事業で最も重要で必要な事が、マーケティングだと思っています。特に、これからはこれまで通りではいかない状況になる中で、マーケティングの重要性は更に高まると考えています。

そして、立ち上げから一緒に動いてくれる2人には、後継を任せていきたいという想いと、このマーケティングの重要性を伝えたいのと、そのためのスキルを身に着けて欲しい、という想いを込めての肩書としました。
これまで一緒に仕事もしてきた事もあるので、基本的な事やマーケティングの視点は持ち合わせていると思っています。
あとは、それを自覚的にどう自分で組み立てて自分のものにするか。

僕自身が経営や運営に注力する一方で、二人には地域や業界全体、日本全体を視野にいれたマーケティング戦略も考えて欲しい、という狙いもあります。

どういうケアをしたいか = マーケティング・・・そのものだと思うんですよね。なので、CMOという肩書が”最高マーケティング責任者”という意味を持つ事を知った時に、これしかない!と思いました。

そこで、CMOについてちょっと調べたらこんな記事が出てきました。

宮田 マーケティングの中心が、お客様に広告を通じて認知を促し、店舗に誘導して購買につなげる活動から、デジタル起点の顧客体験を作っていくことに移行しています。デジタル化により、さまざまなチャネルでお客様と直接つながり、行動変容を促して購買につなげるのです。

新型コロナウイルスの影響により、この流れへのアクセルが踏まれました。その結果、各企業の現状が鮮明に分かれたように感じます。ある程度デジタル化に投資してきた企業はその流れに追いついていますが、投資をしてこなかった企業は置いていかれたか、そうならないように必死という印象ですね。

たとえば、BtoBの製造業は、従来対面での営業活動が主でしたが、訪問できず営業ができなくなりました。このような状況で、いかに自社顧客との接点をデジタルで実現して商談を完結させるかを試行錯誤しているようです。

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介護の現場でもDXやICTの導入は急がれています。
特に施設系ではWEB面談などの機会も増えたんじゃないでしょうか。

在宅系でも同様に、こういうDXやICTの導入は進めていくべきですし、顧客である高齢者に対しても、SNSやスマホの活用も含めた自立支援なりを考える必要があると思います。

特にヘルパー事業の展開を考えている僕らは、利用者さんと家族をDXやICTでどうやって繋ぐか、そういう部分の取り組みや工夫も必要だと考えています。

利用者さんがSNSでどんどん情報発信したりするのは、とってもいい事だと思うんですよね。

藤森 グローバルの例として、数年前に米国の小売業界が激動期を迎えました。Sears、Toys“R”Us(トイザらス)などが多くの小売が経営破綻しましたが、その原因として「デジタルシフトに乗り遅れた」とい言われ、Amazon.comの台頭と対比させる風潮がありましたね。

しかし、実はリアル店舗を持つ小売業全体の売り上げは減少していないんです。つまり、Amazon.comのようなデジタルな小売業が伸びたから劣勢になったとは一概に言えない。何が起きていたかというと、デジタルに投資し、リアルとデジタルの両局面で顧客体験を描いていたWalmartやTargetが業績を伸ばしていたのです。ここから言えるのは、リアルかデジタルのどちらがいいという話ではなく、リアルとデジタルの融合を進めてきた企業は今回のような有事の際にも、両面のアプローチから対策を打つことができるので結果として強いということです。

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どちらがどう、という事までは考えてませんでしたが、ここで指摘されているような融合、という発想は言われないと意識できてなかったので、確かに融合、という視点で見てみると、もっと可能性はあるな、と思います。

若松 過去には選択と集中(という方針)が良しとされた時期もありましたが、今はリスク分散型としてリアルもデジタルもと考える傾向にあります。マーケティングとして、顧客との接点をいろいろなところに持っておき、どれかがダメでも別の面でカバーできるようにしておこうという考え方です。最低限でもやっておけば、1を2にできる。何もやっていない0(ゼロ)から1にするのとは大きな違いですから。

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マーケティングの手段として、どれだけ多くの引き出しを持てているかが重要という事ですよね。
たしかDX等に投資していなければゼロですからね、そこから何も生まれません。
そういう何も生まれない環境でDXやICTの事を考えても無理があるのは実体験からもその通りと思います。

若松 組織の構造により、自分の担当する数字の改善だけを考えてデータを見ているという企業はよくあります。業務の個別最適化が全社的なデータ活用の阻害要因になってしまうんです。

宮田 そうですね。たとえば製品を売る場合、新聞広告・デジタル広告・SNSといった各施策に対してKPIを設定し、達成することがデジタル化と捉えてしまっている企業があります。個別の施策に関してはそれでもいいかもしれませんが、企業としてデジタル化されているのか、データ活用に向かっているか、というとそうではないんです。

藤森 組織が縦割りだからそうなってしまうんでしょうね。

宮田 日本企業においては、デジタルに特化したマーケティングをやる組織はあっても事業全体を俯瞰したマーケティング部門がない企業がまだあります。ここ5〜10年でマーケティング活動を可視化・自動化する「マーケティング・オートメーション(MA)」などテクノロジーを活用したマーケティング手法が先行してしまい、MAを入れればお客様とつながることができると思って組織を作ったためです。

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やはりマーケティングの視点やスキルは重要ですね。
その上でデータを分析する能力というか、どの視点でデータを扱うか、という視点が必要という事のようです。
組織が大きくなると縦割りになってしまうのは仕方ないとして、その枠をDXやICTといった技術で突破すべきだとは思っていますが、それもこれからの実践の中で工夫していくしかなさそうですね。

宮田 日本でCMOが根付かない理由の一つに、日本の産業を牽引してきた製造業を中心に、「ものづくり信仰」みたいなものがまだまだあると感じます。品質が良い製品を作れば売れた時代があり、日本で作って海外販社で売ってもらう。その際に、日本の本社がマーケティングを考える必要はなかった。販売やマーケティングは海外販社の責任というスタンスです。これは国内市場においても同様で、日本の販社が売ればいいので自分たちは関係ないという考え方が背景にあり、これを今でも引きずっているように思います。

2000年頃から日本の製造業はプロダクトアウト型から脱却しなければならないと言われてきました。大量生産ではなく顧客の嗜好に合わせ、さらにはマーケットインに変わっていかなければならない、と。少しずつ変わってきたつもりだったが、根本的にはまだマーケットインになっていないと感じます。

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個々の顧客のニーズにいかに応えるか、ここは介護業界でも大きな課題の一つであり、解決すべき最大の課題だと思っています。
その役割を担うのが、CMOという事ですね。

CMOの役割とともに、企業としてマーケティングを「事業」と位置付け、あらためて考えなくてはならない局面にきています。

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思いつきで名刺にCMOなんてつけようと思っただけなんですけど、ちゃんと役割と事業も考えておくべきですね。がんばろう。

宮田 CMO自身が、自分の役割が事業成長に貢献するものである、ということをまずは認識する必要があります。これまではメディアに広告を打っていればよかったかもしれませんが、デジタルの時代には「デジタル・マーケター」として自社のデジタルチャネルを作り、デジタルでお客様とつながり、リアルとの融合で体験を「パーソナライズする」必要があります。

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自分たちはこんなケアができる、こんなケアを目指している、というような事を地域などに発信していく事も一つの戦略になりますよね。

いろいろと楽しみが増えてきました。

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