介護職の医行為、利用者との契約下で一部容認の検討を 規制改革推進会議 タスクシフト具体化を要請・・・という記事の紹介です。
いよいよ介護分野にもタスクシフトの流れが具体化してきそうで何よりです。個人的にはずっと家族が出来る医療行為については、家族と本人の同意が得られれば介護職、特に介護福祉士が実施しても差し支えないような仕組みにしてほしいと思っていたのですが、そういう話題や情報がさっぱり出てこないのと、これまでは医師の仕事を看護師へ、という医療の部分でのタスクシフトの話題しか目に入ってこなかったので、こういうニュースが出てきたのは嬉しいですね。
医療行為が出来ないので必要な介護サービスの利用ができない、というのは割とありそうな話です。
入所施設でも医療行為の対応が出来ないので入所できない、というケースはよく見聞きしました。
しかし、自宅では無資格である家族がその医行為をしているわけで、なぜ介護施設に入るとそれが出来なくなるのか・・・という疑問はずっとありました。
結局、家族が出来る事ですら介護職はできない、という部分においては、社会的評価が上がらない原因にもなっていると思いますし、そもそも看護師不足も深刻ですから、医療行為の提供の限界点も今後はどんどん低くなってしまうはずなので、そろそろちゃんと現状や予想される将来の人口構造を踏まえた上で必要な医療や介護のサービスが提供されるように仕組みを作っておいてもらいたいものです。
さて、どこまで介護職に認められるのか期待ですが、とりあえず今年いっぱい検討をして来年に結論を出すという事です。思ったより早く具体化されそうでいい感じですね。
特に地方では人手不足はどんどん深刻になりますので、こういう法整備が先に出来ていないと医療・介護ニーズに対応できない状況が頻発しそうです。
本来なら、必要な医療や介護については必要な時に必要なだけ受けられるのが当然の権利なので、そのような状況が発生してはならないので早めに具体化して欲しいです。
規制改革推進会議のメンバーは今後の人材不足、労働人口の減少について深刻に捉えてくれているようですが、逆の読み方をすると、これ以上看護師も介護職も増やすつもりないから本当に不足するよ、やばいよやばいよ、という未来を想定しているようにも見えます。
このあたりの判断の方法ですけど、個人的にはやはり家族ができる医療行為については介護職にも認める方向で検討してもらえればルールも複雑化しなくていいかなぁと思うんですよね。当然、家族や本人の同意は大前提ですし、家族から実施している医療行為についてレクチャーを受けて任せて良いと思ってもらえなければそもそも同意はもらえないはずなので、特におかしな要件でもないとは思うんですけどね。
喀痰吸引もいつまでもこの制度で走るつもりなんだろうか・・・。
講習は受けれても実習を受けるのが時間的にも金銭的にも難しかったりするんですよね。
僕も弊社の正職員も座学までは修了しているんですけど、当時はみんなデイサービスの職員だったので現場での優先度が低いという事と、実習の日程や受講者のキャパが限られていたので実習修了まで進めれなかったんですよね。
家族の負担を軽減するには、自宅でのケアで家族にしかできないような内容は出来るだけ作らない方がいいんですけど、この議論もこれからどうなるのか気にしていきたいところです。