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道具に歴史あり。

ゴールデンウィークは、掃除や保険外での庭の整備など盛りだくさんでした。

膝が痛くて掃除が出来なくなったり、病状によって体力が低下していて掃除ができなかったり、それぞれできなくなった事をお手伝いさせてもらう大事な仕事です。

『かがめないから部屋の隅っこまで掃除できなくて・・・』
出来る事は続けてもらい、出来ない部分や一人ではやりにくい事をお手伝いする事で、これまでの生活を維持して暮らしていける。
それが自分らしさの一つなんだろうと思っています。

とてもきれいなお宅で、整理整頓もされていて。
だけど本人がおっしゃる通り、細かい部分までは行き届かない様子がうかがえます。

そういう部分をご本人が満足できるようにお手伝いする。
本人がする事で不安定だったり不安な部分をお手伝いする。

本人が何ができて何が出来ないのか。
今出来ない事でも、何かアプローチできれば出来る事が広がる可能性もあって、それを探りながら日常の支援を行う事は、本当に大切な介護の基本だと思います。

ナショナル製のレトロ掃除機/拾い画像

さて、唐突にレトロな掃除機の画像をアップしましたが、これによく似た掃除機で掃除をするお宅がありまして、すごく感動したというかなんというか。

ここまで古い掃除機が壊れもせずに現役で使用できている事。
とても丁寧に保管されている事。

あぁ・・・すごく大切な掃除機なんだな・・・と思いました。

旦那さんと一緒に買った思い出とか、この掃除機で毎日掃除をされてたんだろうなぁ・・・なんて思うといろんな想像が膨らみます。

ちょっと調べたところ、1989年頃の製品のようです。
ちょうど僕が14歳の頃。
今から34年前頃に製造された製品です。

ざっくりの計算だとご本人が45歳頃に購入されたようなタイミングです。
あぁ、ちょうど僕くらいの年の頃に買った製品だったんですね。

当時の最新式でしょうし、おそらく先代の掃除機も大事に使っていたのが壊れたか何かで買い替えたのでしょうか。

それにしても30年以上も大事に使っていた掃除機を僕たちも使わせてもらって掃除できるというのは、なかなか得難い経験だと思います。

自宅でのケアは、思い出も一緒の空間ですので厳かな気持ちになって引き締まりますね。

人生は思い出の積み重ねでもありますし、それは個人の尊厳を作り上げてきた糧でもあると思います。

どんなご自宅のどんな環境でも、そこにある思い出もひっくるめて大切にさせて頂いて、その上でケアを提供していきたいと改めて思いました。

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