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大阪の障害者ホーム立ち入り検査 食費を過大徴収か、南京虫も発生・・・という記事の紹介です。
施設で南京虫!!???
どんな管理してたらそうなんの??って思った見た記事でしたが・・・あー・・・昔デイサービス界隈を騒がせた茶話本舗のあの経営者がらみの施設だったのか・・・と思うと、ちょっと納得・・・というか、もう心を入れ替えてペットと障がい者の良いサービス展開してたんだと思ってたのに、やっぱり根っこは変わってなかったのか・・・という内容でした。
「業界最大手」とうたい、運営していた障害者向けグループホーム(GH)で文書の捏造が明らかになった旧「アニスピホールディングス」(東京、現在は2社に分割)が、同じGHで食費を過大徴収していた疑いがあるとして、所在地の大阪市が昨年、GHに立ち入り検査に入っていたことが16日、関係者への取材で分かった。
あ、これ別の事業所の話だと思ってたけど、同じとこか。
記録文書の捏造に食費の課題徴収って・・・なんでそんな事やるのかなぁ・・・。
捏造に関する記事はこちら。
障害者向けグループホーム(GH)をフランチャイズで全国に展開し「最大手」とうたう会社が直接運営していた大阪市内のGHが2023年、市の実地指導の際、チェックされる複数の業務記録の文書を捏造していたことが15日、市への取材で分かった。指導を受けて作った会議録でも従業員の印鑑を勝手に押す偽装をしていた。
この会社は旧「アニスピホールディングス」(東京、現在は2社に分割)。「わおん」などの名称でGHをここ数年で急速に増やし、今年1月現在、370カ所ある。捏造は本社から派遣されたスタッフがエリアマネジャーと行い、他の従業員に対し「本社で作ってもらった」「他の拠点でもよくやっていた」と発言していた。法令順守意識の低さが問われそうだ。
他の拠点でもよくやってた・・・とか、もう最悪やん。
これが業界最大手の実力か・・・。
会議も開催できないんなら拡大すんなよ。
印鑑勝手に押すとか意味わからんし、何ならまだ印鑑使ってんの?とか思ってしまったり・・・。
このGHでは「南京虫」の名前で知られる害虫トコジラミが2022~23年に発生、入居者が刺されたことも分かっており、市は経済的虐待や身体的虐待に当たるとみて調べている。
これね、思い出すわけですよ、過去の茶話本舗の悪評を。
今は基準も整備されたしちゃんとやってるとは思いますけど、昔のお泊りデイが出てきた頃の茶話本舗の酷い話は凄かったというか、だからこそ規制が入るんですけど、その間に会社は暴利を貪って成長して、こうして今度は障がいの世界で似たような事やって、福祉の業界を食い散らかしていく感じ、本当に嫌なんですよね。
お泊りデイは、今でこそ当たり前にあるサービスですけど、昔はお泊りの機能が無かったので、夜間のケアに疲弊していたご家族からの要望は本当に多かったんですよ。
ただ、夜勤者の配置や、必要なスペースの確保、安全面の配慮などを考えると、保険外のサービスでやろうとしても結構な自己負担額になるので、発想はあっても中々できなかった、というのが当時、デイケアで管理的立場で経営面を見ていた時に感じてたジレンマだったんですよね。
それが、茶話本舗というのがお泊りサービス始めた、というのを知って、すごいな、と思ったのが最初でした。
デイサービスは、利用回数が多いほど売り上げが上がる仕組みです。
そして、利用時間が長いほど単位が多くなるので、お泊りで次の日も利用するサービス提供の構図を作る事で、かあり売上を挙げれるんですよね。送迎の必要もないし、ある意味効率的に利益追求できるわけです。
ただ、前述したとおり、夜間の職員配置や利用者さんが寝るスペースや夜間の業務の整理など、法令の基準がない中での取り組みになるので、これが結構難しいというか、普通に施設の基準を持ってきた対応をすると、経営的には結構難しいなぁ、というのが僕の分析でした。
で、まぁ色々問題になって、以下の記事のような流れの中で規制が入っていくわけなんです。
民間企業の共通点は、長期にわたる連泊が可能だということ。茶話本舗の場合、要介護3の人が1カ月泊まり続けた場合の総費用は10万円強。特別養護老人ホーム並みに安く抑えている。「生活保護受給者を含めて、家計に余裕のない方も利用できる」(斉藤氏)という。
ただ、格安サービスに対しては「質に問題がある」(ケアマネジャー)との見方も少なくない。斉藤氏はそうした見方を否定したうえで「利用者本位で作った仕組みにもかかわらず、ビジネスモデルに対して否定的な声が少なくない」と嘆く。「インターネットカフェや飲食業など、介護事業の実績のない異業種企業が、当社のビジネスをまねて次々と参入してきている。実績の乏しい企業と一緒くたに見られている」(同氏)。
斉藤氏は厚労省の新サービス創設を歓迎するとしつつも、「利用日数の制限や高い設備基準が設けられた場合には、制度に乗れない」と説明する。その場合は、今までどおり、保険外での宿泊サービスを継続するという。ただ、新サービス導入とともに小規模通所介護の報酬引き下げが行われた場合、打撃を被る可能性がある。
「厳しい規制を設けると新サービスへの参入は少ない。逆に規制が緩いと高齢者の尊厳が脅かされる。いずれにしても、お泊まりデイサービス創設は、民間企業のビジネス手法を規制する格好の理由付けになった」(小規模多機能型居宅介護拠点・ユアハウス弥生〈東京都文京区〉の飯塚裕久所長)。
2010年の記事ですが、茶話本舗側は、規制で儲けが少なくなるようなら制度に乗らないで保険外でやる、と堂々と言ってますね。
質はちゃんとしている、と言っているのですが、実態はそうではなかったようです。
以下の記事に実態が詳しいので紹介します。
ユニオンは、「これでは利用者の安全が守れていないのではないか」と指摘しました。会社側は「固定してメインフロアには配置しなくてもいい」「昼食を準備しながら見守りもできる」などと主張しました。しかし、昼食準備の際に火を使っているのに手を離すのは危険であるし、昼食準備をしながらトイレ介助を行うことは衛生上問題があります。現場で管理者をやっていたEさんから見ても、利用者のためを第一に考えれば、絶対に行いえない人員配置でした。
ユニオンが粘り強く問題点を指摘したところ、会社側は主張を変更し、「これで絶対に休憩が取れるというわけではない」などと言い直してきました。利用者の安全を考えると、現場では結局、24時間勤務者が休憩時間を削って対応することになるため、休憩はとれないのです。これは、3人の従業員しかいない場合、休憩が取れないことがありうることを事実上認めたということでもあります。ユニオンとしては、3人の場合は休憩が取れず未払い賃金が発生している証拠だと考え、未払い賃金の支払いを求めています。
基本的に、民間で営利追及している会社は、こんな感じですよ、どこも。
利用者さんの安全や職員の働きやすさを考えたら、こんな発想にはならないのですが、それが出来ちゃう、法的に問題なければいい、法律がなければ違法じゃない、そんなノリで業界の常識に風穴を開けちゃう。
それで儲けて喜んでるわけですよ、もうね、他の業界でやってくれと。
お泊りデイの中には、同じフロアの中で男女を雑魚寝させてポータブルトイレを置いてただけ、という信じがたい話も聞いた事がありました。
で、規制が入ってからは、そういう話もあまり聞かなくなって、茶話本舗をやってた経営者は障がい分野でいろいろやってる、という話は何となく聞いていたのですが、動物との共生でなんか良さそうな取り組みをしているらしいので、あ、ちゃんと福祉の仕事やってんだなぁ、と思ってたのに、この記事ですよ。
施設内で南京虫が出てくるってどういう事ですか?
もうね、昔のお泊りデイの規制がない頃の話が頭をよぎるわけですよ。
GHは「わおんなにわ」。旧アニスピ社運営のGHを引き継いだ「SCJ」は取材に対し「食費の徴収額と実費で差額が生じたもので『過大徴収』とは考えていないが、長期間、精算していなかった。トコジラミについては現場の判断ミスと、本社の指示の不十分さが要因で、虐待とは考えていない」などと答えた。
関係者によると、市はGH従業員から通報を受け、障害者総合支援法に基づき、昨年8月に立ち入り検査をしていた。
結構な大事なんですけど、会社側としては深刻に受け止めてない感じが記事かあにじみ出てくるように感じるのは、僕の目が曇っているからでしょうか。
同社は24年11月に「アニスピHD」と「SCJ」の2社に分かれている。直営GHを引き継いだSCJは取材に対し、捏造の事実を認めた上で「あってはならない事案で、重く受け止めている。会社組織として作成したり、他の拠点でも行っていたりした事実はない」などと答えた。
これ、この問題が出たのが2023年8月だったかな、で・・・その後2024年11月に会社を分割しているんですよね。
で、2025年のこの時期の報道。
なんで会社を2社に分けたんでしょうねぇ、この時期に。
この機会にきちっとやって欲しいんですけど・・・。
本当に大丈夫なんだろうか・・・。
まぁでも、経営的には成功してるんですよね、こういうの。
なので、やはり社会保障制度を民間企業にやらせるのって、もう限界というかなんというか・・・。
昔は、福祉事業やってるぞって民間企業でも誇りをもって経営してた気がするんですけど、もう最近は儲かるとか稼げるとか、そういうワードがあちこちで聞かれるようになってきて、もう完全に食い物にされてる気がするんですよね。それで、ちゃんと福祉の仕事をやってた事業者が、経営競争に負けて淘汰されていってる感じ、全部が全部そうだとは思わないけど、もういろいろダメになって来てる気がする・・・。
本来なら、儲からなくてもこの仕事やりたい、とか、そういう人がするべき仕事だったと思うんですよね。そんな人も、こんな状況だから居ずらいよね、殺伐としてきたし。数字数字、売上売上、利益利益、お給料お給料。
本来は、一番に利用者さんや立場の弱い人の事考えないといけないのにね。
まぁ、僕らは細々とやらせてもらいますけど、もうちょっと考えて制度走らせてくれないと困るなぁ・・・というのが正直な所です。