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介護報酬改定、各サービスの人員配置基準の弾力化も焦点 審議会で具体策の議論始まる

北海道ってこんなに蒸し暑かったかな・・・というくらい湿度が高い今日この頃です。
登別市は海沿いなので仕方ないのかなぁ・・・。
それでも京都・大阪の蒸し暑さに比べるとまだまだマシですけれど。

今日は、こちらの記事を紹介します。

厚生労働省は来年4月の介護報酬改定に向けて、介護現場を支える人材の確保がこれから一段と難しくなっていくことを念頭に、各サービスの人員配置基準の弾力化を検討していく。限られた貴重な人材の有効活用とケアの質の維持をバランスさせることが求められる。【Joint編集部】

JOINT

人員基準の緩和という言葉ではなく弾力化、という言葉を使っているのがポイントっぽいですね・・・。

弾力化 ( だんりょくか )とは?

弾力化とは、ある変数の弾力性を高めること。弾力性とはある変数が変化したときに、別の変数が変化する度合のこと。代表的なものに価格弾力性があり、財の価格が上がったときに、需要がどれだけ下がるのかを表している。価格弾力性が高いものほどぜいたく品で、価格弾力性が低いものほど生活必需品であるといえる。

弾力化は為替レートに対して用いられることもあり、ある通貨固定相場制から変動相場制に移行するなど、通貨価格の変動の可能性を高める場合に弾力化といわれる。

弾力化 ( だんりょくか )とは? | 用語辞典 (word.place)

なんだかわかるようなわからないような・・・
日本語としてあまり使われてないような言葉のようです、弾力化。

以前、デイサービスの人員配置の弾力化、という事で導入されたルールだと、サービス提供時間帯を通じて規制の範囲内で自由に人員を配置できる、といった弾力化という言葉で新たなルールが出来た事があったと記憶していますが、そういう事でしょうか。

厚労省は定期巡回・随時対応サービスや小規模多機能、グループホームなどの地域密着型サービスを取り上げた。

JOINT

介護事業者全体ではなく、地域密着型サービスに限定した内容だったようです。

このうち小多機では、管理者が兼務できる職務の範囲を限定している現行ルールを説明。「例えば同一敷地内の通所介護でも管理者を兼務できない、などの課題がある。これをどう考えるか」と提起した。

JOINT

こういう問題って、そういうルールを作った段階で出てくる可能性を予見できなかったのでしょうか・・・
少なくとも小多機という新しいサービスが出来た当時から将来の介護職不足は叫ばれていました。
当時、このサービスの内容は素晴らしいと思いましたが、一方で人手不足が深刻になる10年後20年後に、このような小さな規模で定員のあるサービスが増えた場合、介護難民が増えるのではないか・・・と疑問に思ったものです・・・。

全国老人福祉施設協議会の古谷忠之参与は、「人手不足が最大の課題。運営基準・人員配置基準の柔軟な取り扱いが重要」と主張。民間介護事業推進委員会の稲葉雅之代表委員は、「コロナ禍での対応なども踏まえ、物理的距離の視点のみに留まらない新たな視点の兼務要件も検討すべき」と要請した。

全国健康保険協会の吉森俊和理事は、「サービスの質の維持を前提として、人材の有効活用の観点から、夜間の人員配置基準の緩和も検討に値するのではないか」と提言。健康保険組合連合会の伊藤悦郎常務理事は、「見守りシステムやICT、介護ロボットなどをうまく活用すべき」と促した。

JOINT

やっぱり出てきますね、ICTや介護ロボット活用で人員基準を緩和する話。
これからどうなるかは国や厚労省の決定次第ですけど、特に夜間帯の職員配置の人員基準を緩和するのはかなり危ないと思います。

一方で、認知症の人と家族の会の鎌田松代理事は、「人材が不足しているから基準を緩める、という考え方にとても不安を感じる」と懸念を表明。連合の小林司生活福祉局長は、「人員配置基準を安易に緩和してはいけない」と訴えた。

JOINT

普通に考えると、こういうご意見の方が常識的だと思います。
たとえば今あるあらゆる基準に対して、人手不足だから緩和する・・・という論法で基準緩和が進んでいる法令とかあるのでしょうか。
食品基準や農薬の基準とか、いろいろあると思うんですけど、そういうのって命や健康にリスクがあるから厳しい基準があるわけで、そう簡単に緩和できないのがいい意味でも悪い意味でも日本らしいやり方だと思うんですけど、介護サービスの人員基準も命と健康に直結する基準なんですけど、そういう意識って制度を作る人たちの中であんまり無いようにも思えてしまいます。

国や厚労省からして介護業界だから仕方ない、そう思っているようにも思えます。

厚労省は今後、介護保険の他のサービスについても同様に委員の意見を聞いていく方針。現場の実態調査の結果なども踏まえて議論を深め、年内に具体策の大枠を固める予定だ。

JOINT

人員基準の弾力化・緩和については全サービスが対象になりそうですね。

管理者の要件と、夜間帯の人員基準が主な論点になりそうですけど、管理者の要件はともかく、夜間帯は本当に危ないのでやめた方がいいと思います。
現状でギリギリの基準だと思いますよ。

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