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外資系と日系企業の違いについて、いろいろと調べてみました。
最近、日本の古い働き方ではなく新しい働き方など注目されているように思います。多様性を認める社会になっていく中で、そういう取り組みを先進的にしてきた海外企業の働き方を参考にしていくのは当然と思いますし、外資系の働き方ってどんな感じなのかと気になって調べてみました。
「外資系企業は、組織があって仕事があって、そこに人がはめ込まれているといったイメージです。営業の人は売るのが仕事といったようにそれぞれの役割が非常に明確。
反対に日系企業の場合は、人がいて、それに合わせて仕事があるといったイメージです。
例えば、営業職であっても、下っ端がいるからこれをやらせよう、ということで新人は営業以外の仕事も担当するなんてこともありますが、外資の場合はこの職種はここからここまでが仕事、と明確に決まっていてある意味オートマティックです。
非常に効率的で、本来の自分の仕事に専念できるので、とても動きやすく仕事がやりやすいですね。」
本来の仕事に専念できる。その半面、営業職は新人だろうと営業のプロとしてのパフォーマンスを求められるという厳しい側面も。
新人でもプロとして扱われるという事は、相当自己研鑽していないとついていけない状況なんだろうと思います。
そう考えると、あまり育成するとか教えるという風土はないのかもしれませんね。ちょっと意外でした。
「私の場合は営業職なので週に一回のミーティング以外は直行直帰。朝会社に行く時間が節約できてその分営業に専念できる。反面、誰かが時間を管理してくれるわけではないので、自分で目標意識をしっかりと持って自己管理をしないといけない。
会社は細かいことは言わない、ただ一人のセールスマンとしての結果が求められます。
誰かに管理されなくても、自分で成果を出す必要があります。」
早く帰ろうと残業をしようと、それは本人次第。会社が求めるのは結果のみ。
「常に向上心をもって上を目指していないと自然と淘汰されてしまう環境だと思います。
会社が求める結果を出すには、常に上を目指して取り組む必要があるし、また会社も手取り足取り教えてくれるわけではないので自分でなんとかしようと思う向上心が必要。」
外資系の方がお給料は良いというイメージですが、常に結果を求められる環境で求められる結果を出さないと淘汰されていくというのは本当に弱肉強食ですね。会社も社員も成長できる一方で、自分で自己管理(スケジュールはもちろん仕事の組み立てなど)できない人はついていけない環境ですね。
「新卒で入社をした日系企業では、2週間くらいの新入社員研修があって、おじぎの仕方、電話応対、敬語の使い方などびっちり教え込まれました。今いる外資系の企業でも新卒を採用していますが、そういった研修はないようです。現場に配属されても、お目付け役的な先輩がつくわけでもなく、周りも自分の業務とは関係のない新人を育てようなんて意識もないので、変な電話対応をしても注意をしてくれる人もいなく、なんとなくかわいそう。
改めて外資は必要なものは自分で身につけていかないといけない厳しい世界だと感じました。
日本の企業でも普通の企業なら新人研修でこのくらいはしていますよね。やっぱり介護業界の新人に対する基本的な教育期間の短さと徹底して基礎を叩きこむという取り組みは遅れているのだなぁと思いました。
一方で海外はそういうの本当にないんだ、と思ってビックリです。
必要なものは自分で身に着けていかないと厳しい世界だからこそ、会社も社員も成長するんだろうなぁと思いました。
介護業界も、教えないなら教えないなりについてこれない職員を淘汰していけばもしかしたら成長するかもしれませんが、その前に現場が回らなくなって崩壊しそうですね。
教えるならちゃんと教える。
教えないなら成果出せないなら切り捨てる。
このくらいメリハリがないとよくないんだろうなぁと思いました。
介護の現場の成果も評価が難しいので、そういう部分でも困難な理由だと思います。
ただし、日系企業の新人教育の有用性は外資系企業も認めているようで、大手日系企業と外資系企業両方を経験している人材は外資系企業から評価が高いという話もあります。
社会に出てすぐに、日本におけるビジネスマナーや「仕事とはなんぞや」といった仕事に対する基本的な姿勢を教え込まれている人材は、安心感があるようです。
これは重要なポイントに感じました。
そうは言っても基礎的なビジネスマナーや仕事とは・・・という基本的な教育を受けている人材は高い評価を海外でも得られているという事は、その育成方法自体は間違っていないという事だと思います。
そうであれば、やはりきちんとした基礎的な育成については、きちんと時間をかけて習得させるべきだと思います。
介護事業所は、大手の日系企業ではないので、基本的に基礎学力などはそういう大手に入社する人材と比べると低くなってしまうのは当然だと思いますので、大手でやっている以上に個別の課題にマッチした育成が求められると思っていますし、当然、習得スピードも遅くなる傾向があると思いますので、時間をかけて徹底的にやらないと難しいと思います。
それに接遇やビジネスマナーについて、新人にいくら教えて叩き込んでも、現場の先輩が崩れた対応をしていたり接遇が身についていないと、せっかく基本を叩き込んで送り出してもすぐに現場の状態に馴染んで基本が出来なくなってしまいます。ですから、こういう基本をきちんと教えるのであれば、まずは現場の状態を正しい接遇ができる状態に変えておかないと意味がないというのが僕自身の経験上の実感です。
「外資系で働いて驚いたのは、人の出入りが多いこと。1、2ヶ月に一人は辞めたり入社したり。以前の日系企業では考えられない。そのためか、企業独特の雰囲気というかカラーが薄い気がします。部署内にありがちな<暗黙の了解>的な意味不明なルールもなく、人間関係もシンプル。本来の仕事がしやすい。
日系企業はやはり新卒から育てられるせいか、愛社精神や、何かあったときの一致団結感が強いと感じます。」
こうして外資と日系の違いを見ていると、介護現場って両方の要素が入っていますよね。入れ替わりは多いけど独自の雰囲気とかカラーがある感じ。
さすがに外資のようなペースでの入れ替わりはないですけど、本来の仕事がしにくいのは日本人特有の気質にもよるのかもしれませんね。
外資系というよりは企業によって異なりますね。私が現在所属している企業は給料は高いと思います。最低でも500万円スタートくらいですし、昇進も早いので数年で800万円以上に到達する人もいます。一方、給料ベースが低い外資系企業も普通に存在します。私の前職は年収は決して高くなかったです。外資だから良いというわけではないと思いますよ。
外資系は退職金などが日系企業と比べると手薄い側面もあります。なので、一見高給に見えても、将来もらえるトータルの収入まで考えると、実際同じか、あるいは日系企業の方が良い場合も多々あるんですよね。
これは意外でした。どこも高給だけど成果がでないとクビを切られる印象でした。
リストラがある企業は多いですが、私のいる企業は滅多にリストラはしません。周囲の人でリストラされた人を聞いたことないですね。前職はありました。これも業界、企業によりきりだと思います。
これも意外でした。
何かあればリストラされると思ってました。
上層部に外国人がいる企業や、逆にほとんど外国人がいない外資系も存在します。例えばマッキンゼーやボストンコンサルティングは日本法人のトップ層には外国人がたくさんいますし、一方でトップ層が日本人のところは外資系の中にもたくさんあります。同僚についても外国人がいるところ、いないところは企業によりきりですが、いないケースも結構多いですよ。
そもそも外資系企業の日本法人の顧客は日本人や日本企業であり、そのマーケットでビジネスをするなら外国人より日本人の方が良いわけです。管理職クラスには本部から来た外国人がマネジメントやビジネスリードの意味合いでいるケースもありますが、現場レベルになると日本人が多いんですね。
外資系だから外国人の人が多いと思ってましたが、なるほどそうですよね。
外資系でも日本の法人は日本人が多くないと色々と難しいですよね。
そこでの仕事は、同期も自分もとてもハードで、1日も早く結果を出す事
これが日々求められました。
新人にいきなり無茶な要求をされる訳ではありませんが、とにかく結果を残すことが重要でしたので、新人でも失敗は一度まで、二度目はないと考えて全てに取り組まなければなりません。
また上司も厳しい成果を求められているため、会社全体がピリピリした空気に包まれていました。
そう聞くと、外資系ってイヤな職場なのか?
そう思われるかもしれませんが、逆に考えると、成果を残せば楽しい職場でもあります。
やはり結果を出せないと楽しい職場ではなさそうですね。
私が以前在籍していた職場でも、管理職に昇進すると人事部主催の「初任管理者研修」を受けさせられます。
どこの企業も同じですが、こうした研修では、業績目標の達成に向けた部下の指揮監督、残業・休日を含めた、予算配分と執行など、管理職の権限行使に関するルールや手順を叩き込まれます。[3]
こうしたカテゴリーはしばしばリーダーシップと混同されることもありますが、これらはすべて「マネジメント」の領域です。
つまり日本企業は、管理職にマネジメントスキルばかりを求めてきたわけです(全てとは言いませんが)。
僕が管理職になった時に、ここまでの研修はなかったですね。
介護業界で遅れている取り組みの一つかもしれません。
日本企業は管理職にマネジメントスキルばかりを求めてきた、というのは本当にそうかもしれませんね。
トップ・コンサルティング企業として有名なマッキンゼー・アンド・カンパニーは、若手リーダーの育成に定評があります。
同社で人材育成の責任者だった伊賀泰代氏によると、中間管理職とリーダーの育て方は全く異なり、特に若手リーダーを育てるためには、180度発想を変えた育成プロセスが求められます。
一方でグローバル企業GEの場合、将来のリーダー候補に、新規事業や赤字企業の立て直しなど、失敗のリスクが高い仕事にチャレンジさせます。優秀な人材は敢えて厳しい環境に置く、だからこそリーダーシップが磨かれるという考え方です。
やはりそれぞれの役割にあった育成方法が求められますね。
180度発想を変えた育成プロセスというのは、真逆の発想が必要という事ですから、同じような内容では育たない、という事でしょう。
失敗のリスクの高い仕事にチャレンジさせる育成などは、やっぱり海外だなぁ・・・なんて思いました。
これは日本人は嫌がりそうですよね、僕もできればやりたくないです。
特に介護職でこういう事にチャレンジしよう!と思っている若手ってどのくらいいるのでしょう・・・。
そういう若手って大手企業などに採用されてしまっている気がします。
リーダーシップでは、メンバーのモチベーションアップが構成要素の一つです。マッキンゼーの「インスピレーション・リーダーシップ」では、トップダウンによるリーダーシップに加えて、メンバーの「内なる動機付け」に働きかけるリーダーシップを提唱しています。
内なる動機付けとは、行動と変革に対するリーダーからのコミットメントを与え、行動を促すことを意味します。
人間は感情の動物です、心が揺さぶられれば想像以上の働きも可能です。
「チームワークと自己犠牲の大切、真剣に戦うことの大切さ」を熱く語り、選手を鼓舞します。[17]
こうした話法が、「ペップトーク」です。ペップトークには特別な才能が必要と思われがちですが、マッキンゼーは「日常の意識・行動を通じ、誰しもが身に付けることができるスキル」としています。
アメリカでは、エグゼクティブからミドルクラスまで、ペップトークスキルを学ぶ人が増えています。日本でも、少しずつこのトレンドがコンサル等を通じて紹介されつつあります。
内なる動機付けに働きかけるリーダーシップは重要だと思います。
本人を鼓舞する、やる気にさせる事って本当に重要ですからね。
職員も人間ですから、対利用者さんの対応では感情を抑えて対応する必要はありますが、仕事に対する意欲とか熱意はリーダーの言葉ひとつで感情をゆさぶって能力を引き出せる可能性は無限にあります。
ペップトークというのは初めて聞いたので勉強になりました。
誰でも身につけれるスキルみたいなので、こういうスキルはしっかりと身につけていきたいですね。
人材の流動性が高い外資系企業の経営者は「優秀な人間ほど辞めていくという恐怖心がある」(吉田社長)という。実績のある優秀な人材なら転職先に困らない。この会社では成長できないと思われると、パフォーマンスの高い人材ほど退社してしまうからこそ、HPEでは研修を用意しているわけだ。その内容も、成長を実感できる質の高い研修が求められる。
これは介護の現場でも同じですね。
本当に優秀な人ほど辞めていきます。
だってどこにでも活躍できる場所がありますから。
本人が成長を実感できる研修の実施は人材定着に必要な要素だと思います。
これに対してHPEのように外資系企業の研修は、全体の中で特にパフォーマンスが高い人材を手放さないようにするためのものだ。学習意欲の高い優秀な人材が受けたい研修を提案し、会社がそれを受け入れて機会を与えている。
その一方で「ローパフォーマー3人の変わりに外部からハイパフォーマー2人を採用するといった人事は常に考えている」(吉田社長)。能力の高い社員を厚遇して会社に残し、能力が低い社員には入れ替えていく。それが外資系企業にとって社員の平均パフォーマンスを高める方法だ。
能力が高い職員を手放さないためには、給与待遇面でも厚遇する必要があると思うので、外資系で待遇がよいというイメージはこういう部分かなぁと思いました。
能力を評価して下位の職員を入れ替えていく事で全体のパフォーマンスを高めるというのは理屈としては理解できますが、血も涙もないなぁ・・・なんて思ってしまう僕はやはり日本人ですね。
会社全体として見れば、社員を育てることよりも初めから優秀な人材を確保することに重きを置く。外資系企業らしいと思う人も多いかもしれないが、こうした判断は日本企業でも広がっている。
こちらは2018年の記事でしたが、徐々にこういう風潮になっていっているのでしょうか。
介護の業界では、そもそもの人材確保が難しい段階なので、やはり確保できた人材をいかに育て上げて定着させるかが重要と思っています。
そして、その中でも優秀な人材は流出しないような対策が必要ですね。
このあたりをきちんとしておかないと、せっかく育てた優秀な人材が他社に奪われてしまう状況が生まれると思います。
本当に職場の働く環境はどんどん重要になっていくと思いました。