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「好きな日に働き、嫌いな仕事はやらなくていい」――“自由すぎるエビ工場”が破綻しない理由・・・という記事を読んで。

今日は有料老人ホームの夕食の調理と提供と洗い物と掃除を終えての帰宅でした。前回よりも手際よくできたので自分をおおいに誉めておりましたが、一つミスってました。
最後にシンクとか手の触れた場所を綺麗に拭きあげていたのですが、明日のおかゆのセットを米と水だけ入れて炊飯器にセットしておくのが手順なんですが、なんと保温状態のままセットしてしまっていたので、中身がおかゆっぽい何かになっていまして、慌てて洗いなおしてセットしなおしました。
いやはや、危なかったです。

よくよく考えたら9月ももう最終日だなぁ・・・なんて思って帰宅しました。

1周年記念!

いやはや、そうなんですよね。去年の10月からnoteを始めたのです。
なんやかんやとあっという間の1年でした。

感慨にふけりつつのんびりしながらネットを泳いでいると、すごく気になる記事が見つかりました。
Twitterで流れてきて初めて知りましたが、こんな事をやっている会社があるのか・・・と思って読みました。

ところが、パプアニューギニア海産の工場では、誰がいつ働くかをあらかじめ決めることをしません。彼らは、それを「フリースケジュール」と呼んでいますが、つまり、その日になってみないと誰が来るかは分からないということです。パート従業員が一人も出勤しない可能性もあります。

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これは凄いですね、工場だって生産しないといけないのでパートさんがいないと回らないと思うのですが、この場合はおそらく正社員がパートさんがいてもいなくても現場を回せる状態にある、という事でしょうか。
そうじゃないと商品作れませんものね。

最近では、出勤する日だけではなく、出退勤時間も、いつ休憩を取るかも自由になりました。もちろん、工場を操業している時間内(月曜から金曜の8時30分~17時)で、という制限はありますが、極端な話、毎日フルタイムで働いても、月に1回数時間だけ働いても構わないのです。

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休み時間も自由というのも中々ですね。
契約はどういう契約になっているのか気になります。

介護現場に当てはめるとどうでしょう。
やはりシフトありきの体制だし人員基準もあるので、ここまで自由な働き方は難しそうですね。
ただ、基本的な事や基準を埋めれるだけ正職員を配置しておいて、パートさんが来てくれたらありがたい、くらいのシフトが作れるなら何とかなりそうですけど、さすがにそこまでいろんな面で余裕のある会社はないと思います。

ただ、僕自身、これから訪問介護の事業所を立ち上げようと考えていますが、似たような事は訪問介護サービスならやれそうな気もしています。

この制度を導入するに当たり、武藤さんは、「出勤、欠勤の事前連絡は禁止です」と“口をすっぱくして”伝えたそうです。それは、そもそもこの制度がパート従業員の多くを占める「働くお母さん」たちにとって働きやすい職場に、という意図をもって導入されたものだからです。

子どもが熱を出したり学校の用事があったりで急に休まなければいけないことが多々ある彼女たちにとって、いちいち欠勤の連絡をいれなければいけないことは大きなストレスになるだろう、いつでも気兼ねなく休めるにはどうしたらよいか、と考えた結果としての「フリースケジュール」なのです。

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本当に休む時のストレスって半端ないですよね。
特に子育て世代で働いている人は、子供がいつ熱を出してもおかしくない環境で、さらに家の家事なども担いながら働いてくれているわけですので、この社長のできるだけストレスなく気兼ねなく休める工夫づくりは共感できますし、実際に取り組んでいるのは凄いと思います。

ただ、介護現場ではここまでは難しいですね。

同工場では、2カ月に1度ほど、全パート従業員を対象に各作業の好き嫌いを問うアンケートを行い、「嫌い」と答えた作業は、以降やらないでいいというルールがあります。

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これもすごいですね。
やりたくない業務はしなくていい。
思ってはいても実際に導入は難しいですよね。

仕事だから好き嫌いとか関係ない、なんて僕なんか思ってしまいますけど、例えば入浴介助が嫌いとか、シーツ交換が嫌いとか、そういう好き嫌いの内容をチーム全体で共有するのは凄くいいことかもしれませんね。

みんなが嫌いな作業には割増賃金が付くとか、そういう制度に拡張できそうです。

「できる・できない」や「得意・苦手」ではなく、一応全部できるという前提の上で、「好き・嫌い」という「気持ち」を表明するという点がポイントです。

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なるほど、と思いました。
これで、あなたこの作業嫌いだからあたしがやっとくよ、とかの好き嫌いや得意不得意のフォローや助け合いが生まれるとすごくいいチームになりそうですね。

フリースケジュールの制度があるので、私ばっかり・・・という事にもならない感じがしますね。

好きなことに集中してほしい、という意図があります。このルールが最大限効果を発揮するためには、「嫌いでも、やらなければ申し訳ない」といった遠慮や気遣いが起きないようにする必要があります。そのため、嫌いな作業を「やらなくてもよい」ではなく「やってはいけない」という原則を徹底しているのだそうです。

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想像の上を行く取り組みでした。
嫌いな仕事は”やってはいけない”と禁止してるじゃないですか。
これは凄いですよ、すごくびっくりしました。

てっきり、全員はやるにはやるけど、好き嫌いを表明しているくらいの取り組みだと思っていたので目から鱗の実践でした。

パート従業員が一人も出勤しなかった日は、武藤さんともう一人の社員で配送のための梱包や事務作業に専念しました。つまり、新たに商品を作ることはしなかったのです。

この日に限らず、日々どれだけの商品が生産できるかは、出勤するパート従業員の人数に左右されます。同社で扱うエビは、海で漁獲されてすぐに船の上で凍結されたもので、工場でそれを解凍してから加工します。この解凍する量を、武藤さんを含む二人の社員が、パート従業員の出勤人数などを確認しながら調節しているので、出勤人数の増減に対応できるのです。

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この配分が正職員で出来るので、働く体制の厚みによってサービスの量を切り替えて調整する、というマネジメントが可能なわけですよね。

一見難しそうですけど、これって効率化を突き詰めていくとこうなるような気もします。無駄な人件費をかけない事に特化していけば自然とこういう仕組みにもなっていきそうですね。

ただ、この取り組み事態は発想が逆で、本当に働く人の立場で考えて制度化していった結果、こうなったという事なので、もしかしたら経営効率化でこのような制度を考えてもうまくいかないのかもしれません。

「嫌いな作業をやらない」ルールも、やはり多様性によって成り立っています。

このルールのきっかけとなったエピソードが面白いのですが、あるとき武藤さんとパート従業員の方が面談をしているときに、武藤さんが「(エビの加工作業の後片付づけで)ボールを洗うのが嫌い」という話をしたところ、相手の方は「工場での仕事の最後に道具を洗うのは、いい気分転換になるから好きだ」と言ったそうです。

武藤さんはそれまで、自分が嫌いな作業は他の人も嫌いだと信じて、その嫌いな作業をどう分担するか、かなり気をもんでいました。でも、実はその気遣いが全く不要な人もいた――そのことに驚いて、工場での各作業の好き嫌いを聞くアンケートを実施してみたのでした。

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好き嫌いは本当に個別に違いますもんね。
介護のどの仕事が好きで嫌いか、というのは面談とかの際に把握しておくのはよい事かもしれませんね。

「みんなが平等に作業を分担する」というと、一見正しいように思えるのですが、それが本当にベストなやり方なのかどうか疑問を持ってみることで、もっと良い方法が見つかる可能性がある、そんなことに気付かされる話です。

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平等に、というのも考え物ですよね。
好き嫌いは別にしても、得意不得意な事は確かにあるので、そういう部分で得意な事を伸ばす事が育成では非常に有効である、という事は多くの資料で指摘されていますので、そう考えると、平等に”得意分野を活かせる”仕事をする、というのは成り立つかもしれませんね。

「自分の都合に合わせて働ける」「欠勤や遅刻などを会社に報告、相談するストレスがない」ということが働く人にとって魅力的だからでしょう。

結果として、会社には、採用や教育のためのコストが低減するというメリットが生じています。また、過去には欠勤や遅刻があればいちいち目くじらを立てていたけれど、いまはそんなことは気にしようがないので、武藤さんとしても気持ちがラクになったといいます。

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人材不足で募集をかけても応募がない、なんて状況で応募が殺到する取り組みですから、ここにこれからの人材採用のポイントがありますよね。

やはり働く人にとって魅力的かどうか。ここが重要だと思います。

それに最初からフリーと思っていれば、いちいち管理者も欠勤とかでストレスを感じなくなりますよね。

いま、経営や人事の領域では「従業員エンゲージメントが大事だ」といわれています。従業員エンゲージメントとは、従業員の企業への愛着や、自身の力を発揮して貢献しようという気持ちのことで、エンゲージメントが高い人が集まる組織の方がうまくいくと考えられるからです。

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エンゲージメントもよく目にするようになりました。
定着率を高めるには、この従業員エンゲージメントの向上は必須課題です。

いくら制度として「いつ来るかは自由です」「嫌いなことはやらなくていいです」と言っても、「本当は予定を伝えた方が助かるのでは?」とか、「嫌いなことを全くやらないというのも、申し訳ない」とか、人は明文化されたメッセージの裏に何か別のものがあるのではないかと、余計な心配をしてしまうものです。そして、実際に事前に予定を伝えたり嫌いな作業も率先してやるような人が現れたりすると、まわりの人は「やっぱりそうした方がいいんだ……」と考え、制度やルールは形骸化していきます。

武藤さんは、そうなってしまうのを、余計なことをする個人のせいだとは考えず、「人間の心とはそういうもの」だから仕方がないと考えているようです。だからこそ、余計な心配をせずに安心して働いてもらえる方法を、日々追求できているのでしょう。

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これはかなり勉強になりました。
僕自身、制度やルールを勝手に壊してしまう個人が悪いと思っていましたが、これを人間というのはそういうものだ、と思う事で、システム構築を徹底するという方向に動いていきますよね。
やはり人間というものをちゃんと評価した上で、システムでしっかりと管理していくことが重要と思いました。

パート従業員の中に派閥ができ、パート従業員同士で罵りあったり、社員のことも信頼していなかったり……ということはパート従業員の多い職場ではよくあることかもしれません。しかし、武藤さんはそれを「よくあること」といって済ませませんでした。

石巻で良い関係をつくれなかったことを後悔したのに、大阪に来てからも従業員との関係づくりをしてこなかったことを反省した武藤さんは、そこからどんどん動き出します。働く人たちが好きになれる会社にしたいという思いから、まず始めたのが、パート従業員の働きやすさを向上する「フリースケジュール」だったのです。

ここから分かるのは、パプアニューギニア海産のユニークな取り組みの起点には、働く人が「この会社を好きだ」と思って働ける職場を実現したい、という思いがあり、会社が享受している多くのメリットはそれを追求した結果としてついてきたものだということです

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介護現場でもよくある事ですが、どうしようもなくて手が付けられずにいる状況も多いと思います。
そこを諦めないでいろんな工夫をしてきた結果、従業員エンゲージメントが高くなるという事になっています。
トップが、こういう会社にしたい、という思いがないと、現場レベルでの従業員満足度までは高まらないのかもしれませんね。
もしかしたら、トップの想いと行動が伴って初めて従業員に届くのかもしれません。

いろいろ調べていると、武藤社長がnoteで記事を書かれているのを見つけました。よかったらご参照くださいませ。


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