注目される医療・介護職のタスクシフト 処遇改善の道筋にもなり得る大きな一歩=天野尊明・・・という記事の紹介です。
人口に占める高齢者の割合が増え続ける事は分かり切っている事なのですが、それとこの記事で指摘されているような医療や介護ニーズが高まっていく、という部分はあまり関連づけて考えられていないように感じます。
これらのニーズに備えたり対応するには、単純に現場で医療や介護を提供する医師や看護師や介護職を増やすのが普通の対策だと思うのですが、そのあたりの一番重要な部分を国が国策として主導してこなかったので、ずっと言われてきた医師・看護師不足、介護職不足がどんどん深刻になってきているのが現状です。
ですので、じゃあ足りない人手をどうしようか・・・という検討の段階でタスクシフト等が検討されているという事なんだと思います。
これらの医療行為を介護職が提供できない事による利用者の不利益はずっと発生してきましたが、ここまで踏み込んで検討されるのは初めてじゃないかなぁと思います。
基本的に上記の内容は、家族なら行える行為なので、家族が行えるのに介護現場に行くと看護師しか出来ないので対応できません、という事になってしまう変な状況が生まれてきました。
家族が医師や看護師からやり方の説明を受けて対応できる事が、なぜ介護職に出来ないのか、特に介護福祉士という介護に特化した国家資格があるにも関わらず、ずっと医師や看護師にしかできない業務とされてきました。
それはそれで法的な根拠もあるし特定の資格にしかできないルールがあるので仕方ないのですが、そうであれば介護現場で必要な医療が受けられない不利益を解消できるくらい看護師を配置してもらいたいと思っていました。
現実的にマンパワー不足で出来ないのに、そのままここまで放置してきた理由がよくわからないのですよね。
介護保険制度ができて20年以上が経過するんですけど、どうしてもっと早くこういう問題が解決に向かわなかったのかなぁ・・・。
実際、介護職の処遇改善は各加算の影響もあって向上していますので、こういう医療行為に対応できる介護職員については更に処遇改善を検討できるかなぁと思いましたし、そういう方向にルールが改正されていけば、そういう処遇改善加算の内容にも変化があると思います。
医療行為なので命に係わる行為ですから、自信が無かったりやる気がなかったり、やりたくなかったり、お給料が上がるからという理由だけて嫌々取り組んだりするような人には任せられない業務内容でもありますので、ここの選別は難しくなりそうですけどね。
なので、これをやればお給料上がりますよ、という形でタスクシフトを進めるのは医療事故が増えそうで怖いですね。
ケアマネも研修の中に医療的な知識の内容が多く含まれるようになっているのも関係があるのでしょうね。
医療のタスクシフトについては、結構前から議論されていた感じなので、いろいろ業務範囲の変化はありそうですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?