#27-D 奨学金は「借金である」と明言している借金である。
このYahoo! 記事をみて、ちょっと違和感を感じました。記事内容はざっくり、奨学金は借金で、返済が厳しい元学生にも容赦なく負担になる。これはどうにかすべきではないか。という内容でした。
この記事の主役的な人(団体)のサイトです、ここには
「親の所得や家庭環境によって18歳の時点で数百万円の借金を背負わなければならず、その後何十年間も、奨学金の返済に人生を縛られる。
そんな理不尽な奨学金制度を変えるために、私たちはプロジェクトを結成しました。」
とあります。
ものすごい違和感で、借りた金を返せっていうのが「理不尽」ですか???
奨学金、明らかに借金ですって説明も受けますし、契約書にも書いてますし、手続きも手軽に済むものではなくていかにも重要そうな書類を書かされます。多くの学生は義務教育卒業して初の「契約している」感覚を覚えるものになっていると思います。人によっては利子ゼロだし、利子ありでも通常のローンと比べれば安いはず。
なのに、「奨学金の返済に人生を縛られる」って、そりゃ借りたんだからね、ってなるんですけど。どうでしょうか。記事内で、上記プロジェクトに参加する方の声として以下のような記載があります。
「勉強をするために借金をするなんておかしいです。本来、奨学金は家庭環境や親の収入による格差や不平等を無くし、誰もが教育を平等に受けられるようにするものではないでしょうか。今の奨学金はほとんどが貸与型であり、ただの借金でしかありません。さらに、家族から保証人を出せなければ、保証会社を使うことになりさらにお金がかかります。生まれによって罰を課せられたようなものだと思います」
インラインで反論します。
①「勉強するために借金するのはおかしい」
→ 大学は義務教育じゃないので、いかないという選択肢もある。それいうなら高校・大学無償化運動に参加すべき。世界的に見ても、大学教育が無償というのはありえない。
「奨学金は家庭環境や親の収入による格差や不平等を無くし、誰もが教育を平等に受けられるようにするもの」
→ そのとおり。成績優秀なら返還免除制度があるし、多くの学生が借りることができるので、一定の効果は出ている。
「今の奨学金はほとんどが貸与型であり、ただの借金でしかありません。」
→ 明記している。借りないという選択肢があるのに、経済的事情で借りたのは自分。他の借金も借りれたはずなのに奨学金を選んだのは、コスパがいいからでしょう。
「さらに、家族から保証人を出せなければ、保証会社を使うことになりさらにお金がかかります。」
→ 借金なので当然。
「生まれによって罰を課せられたようなものだと思います」
→ 奨学金のせいではない。
なんか、中学・高校生みたいな意見ですね。教育無償化や低コスト化を叫ぶのはいいですけど、一旦自分で借りて使用した奨学金に文句言うのはなんだかなぁと思います。
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