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私の「アニメ原体験」を語ります

こんにちは、小清水志織です。
私は仕事から帰って眠る前の数時間によくアニメを視聴するのですが、このところ何故か、自分がアニメに没頭するきっかけになった頃を、よく思い出すのです。

X や note であたかも古参のようにアニメを語っていますが、実を申せば本格的にアニメを見始めた(正確には「見直し始めた」)のは2022年の秋ごろからなんですよね。ベテランの皆さんとは比べられないほど経験が浅く、観ておくべき作品も(頑張って観ていますが)まだまだ追いついていません。

しかしながら、こうした興味関心は突然ふって沸いたものではありません。自分の子ども時代に心の奥深く「種蒔き」されていたことは疑いなく、そうした「土壌」や「種子」があったからこそ、社会人になって大きく芽吹いてしまった……そんな感じなのです。

そもそもの原因は、父でした。
昔から父が大のアニメ好きだったことから、私が中学の頃までは当然のように、家のなかでアニメ映像やアニソンが流れているといった環境でした。時はおよそゼロ年代(2000年代)後半のこと。日本のアニメ文化が確かな隆盛を見せつつも、現在と比べてややマイナーな扱いをされていた時期だったと記憶しています(ガンプラが好きだと言ったら半ば引かれるように笑われた記憶がいまも脳裏に残っています)。『ポケットモンスター』『名探偵コナン』『ケロロ軍曹』など、多くの同級生と同じ作品を観るかたわら、ヤングアダルト・大人向けの作品がチラチラ耳や目に入ってきて、気になったら父と観る……という偶発的な方法で鑑賞していました。だから、つまみ食いで終わったり、アニソンだけ知っている作品が(現在もなお)相当数あります。『涼宮ハルヒの憂鬱』『CLANNAD』『生徒会の一存』などが、これに該当します。きちんと観ていないと思っていたにもかかわらず、大人になって最初から見直したとき、激しいデジャヴ(過去に観たことのあるような感覚)に襲われ、とても驚きました

そして、自分の人生を変えるほどのインパクトを受けた作品……『Angel Beats!』(2010年)と『魔法少女まどか☆マギカ』(2011年)は、こうした偶発的な鑑賞の延長線上で出会ったものでした。

内容をご存知の方はご承知でしょうけれど、予想の斜め上を行くシナリオ、洗練されたキャラクター造形と映像演出、胸を撃つセリフの数々など、「こんなアニメあったのか!?」と終始衝撃を受け、まったく誇張でなく「世界が変わった」と感じました。ちょうど作品との出会いが、私が物心つく中学時代と重なっていたのも、大きな影響を受けた要因だっただろうと思います。

その後も引きつづき鑑賞を続けていたのですが、転機が訪れました。
中学二年の冬にNHK大河ドラマに没頭して「歴史(学)に目覚めた」こと、そして悲しいかな、当時の私が反面教師とする大人たちがアニメ好きだったために、「この大人たちと同じ道は歩まない」と勝手に自分を決めつけてしまい、せっかく蒔かれたアニメに対する興味を、自分自身の手で封印してしまったのでした。
このことは、いまも後悔していることのひとつです。

しかし、過ぎた時間は巻き戻りません。

しばらくの時間が経ち、過去の体験や記憶に対して、ある程度の距離を保てるようになった(良い意味の割り切りを覚えた)頃です。封印したアニメ熱を「再燃」させてくれたのは、「金曜ロードショー」がきっかけでした。

2021年秋に「金曜ロードショー」にて『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(2018年)の特別総集編を、翌年2022年秋『君の名は。』(2016年)を鑑賞したことで、第二のインパクト(まさにセカンドインパクト!)を受けたのです。当時の盛り上がりをご記憶の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

つまるところ「どこまで行っても自分はアニメ好きなんだな」と強く認識してしまった、ということなのでしょうね。

ただし、子ども時代と大きく異なるのは、アニメーションをひとつの「作品」として捉えるようになったこと。言い換えれば、物語で大切な要素……構成、脚本、演出、キャラクター、声優、楽曲などに注視するようになったことでした。

そうなると、自分が知っている作品だけで満足するわけにはいかなくなりました。上記の要素に関心をもてばもつほど、芋づる式に次々と観たい作品が殖えていくのですから、大変です(笑)。アニメの作業工程や、作品史において重要なタイトルを知っていくにつれ、さらに興味が高まりました。そのため、現在は無理のない範囲で、楽しみながら鑑賞を続けている……というわけなのです。

本日は、自分の「アニメ原体験」を長々と語って参りました。
製作・制作に携わる方々には、心から頭の下がる想いです。ニーズが多様化し、社会からの要請が著しく大きくなる昨今、きっと大変なこともあろうかと思います。これからも、いちファンとして、応援しております。

それでは、最後までご覧いただき、ありがとうございました。
またどうぞ、よろしくお願いします。

小清水志織



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