甘え上手な年下彼女は僕のことが好きすぎるがゆえ心配みたいです
和:すぅ…Zzz
○○:和、起きて?
和:んん、
○○:もう朝だよ?
和:もうちょっとだけ寝たい…
○○:でも僕も一限からあるし和だって二限あるでしょ?
和:うん…
○○:じゃあ起きないと
和:○○君がだっこしてくれたら起きる。
○○:しょうがないな…
僕がだっこしようと和に触れた瞬間
和:スキあり!
○○:うおっ
ドサッ
和によってベッドに強引に引き寄せられてしまった
和:えへへっ
○○:和、このままじゃ僕大学遅れちゃうよ
和:○○君は大学と和どっちが大事なの?
○○:そりゃあ大が…
僕が大学と言おうとしたら、その言葉を遮るように口元に柔らかい感触がした。
和:私だよね?
○○:……
和:○○君は私の事好き?
○○:もちろん好きだよ
和:じゃあ一限休んで一緒に寝よ?
○○:…今日だけだぞ。
和:やった♪
こうして友人に一限の代返を昼飯奢りと引き換えに頼み、和と一緒に夢の世界へと落ちた。
〜〜〜〜〜
友人:おっす○○
○○:おはよ、代返大丈夫だった?
友人:あの一限の教授おじいちゃん先生だから余裕だったよ。
○○:まじでありがとう
友人:昼飯奢りに比べちゃ安いもんよ。それより優等生の○○が一限来ないなんて珍しかったな、なんかあった?
○○:僕は行くつもりだったんだけどね
友人:あ、さてはお前の彼女さんだな?
○○:正解
友人:井上さんほんと綺麗だよな。なんでお前なんかと付き合ってんだか…
○○:それ本人の前で言っちゃう?さすがの僕でも傷つくよ?
友人:ごめんごめん笑
○○:でもそれは僕でも思う。
和と知り合うきっかけとなったのは僕が大学2年生となった春、サークルの新入生勧誘でビラ配りをしていた時だった
ーーーーーーーーーー
○○:映画サークル入りませんか?
新入生1:大丈夫です…
○○:これ、どうぞ
新入生2:要らないです
○○:はぁ…
友人:うっす、調子はどうよ。
○○:まったく減らない。そっちは?
友人:じゃーん
セルフBGMと共に両手を広げる友人、それはビラを配り終わったことを意味していた
○○:すご…
友人:まぁコミュ力っていうの?こういうのはノリが大事よ
○○:やっぱそうだよなー…
僕自身コミュ力が友人のようにずば抜けてる訳ではなく、どちらかというと根暗な方だ。
友人:お前顔悪くはないんだからあとは自分から話しかけれたらな〜
○○:うっさ、余計なお世話だよ
友人:ほら、お前の分俺が手伝うよ。
そう言うと友人は僕の手から大量にあるビラを八割ほど奪っていった
友人:それくらいならお前でも無くなるだろ!頑張れよー
○○:うん、ありがと。
彼と友達になれたのも入学式の時に彼が話しかけてくれたおかげ、たまにいじられるけどなんだかんだ最高の友達だと思ってる。
友人が手伝ってくれるので早く配り終わらないとと思い、気持ちを入れ替えて配り始めようとした時…
ポトッ
○○:あっ
目の前を通った女性がハンカチを落とした。ピンクの可愛らしいハンカチ、他の人たちが拾う様子は無いので僕が拾うことにした
○○:すみませーん!
和:は、はい!
ここで出会ったのが、今の彼女の和だった。
○○:はいこれ、落としましたよ。
和:あっ、ありがとうございま…す……
後から聞いた話だが、この時和は僕に一目惚れしたらしい。
○○:じゃあこれで
和:あ、あの//
○○:はい、なんですか?
和:その紙貰ってもいいですか?//
○○:新入生ですか?
和:はい、サークル入りたいんですけど何入ればいいか分からなくて…
○○:なるほど、よければどうぞ。
和:映画サークル…?
○○:はい、とは言っても名ばかりで不定期で集まって話す感じの緩いサークルなんですけどね…笑
和:そうなんですね…
○○:良かったら今度の土曜に新入生歓迎会やるので来てくださいね、ではまた
和:あっ、行っちゃった…カッコよかったな…//
和:名前も聞けなかったし、土曜日暇だから行ってみよっと…//
こうして土曜日の新歓で和からのお願いで連絡先を交換し、その後猛烈なアタックを受けて付き合うことになった。
その後は実家暮らしの和にせがまれ、半ば強引な形で同棲を始めた。
ーーーーーーーーーー
二限終わり
友人:○○、飯食い行かね?
○○:うん、食堂で良いよね。
友人:おう、じゃあ行こうぜ
大学の食堂に行き、約束通り友人の分も僕がお金を出して座れる席を探していると
和:○○君〜!
○○:お、和どうしたの?
和:いつも○○君昼ご飯食堂で食べるから席取って待ってたの!
○○:ありがとね、和 ナデナデ
和:えへへっ
友人:おーい、イチャイチャするなら家でしてくれバカップル。
○○:おい、バカップルでは無いぞ。
和:和は○○君とならバカップルでもいいもーん ギュッ
○○:和?抱きつくとご飯こぼれちゃうよ、早く席行こ?
和:ぶぅー、分かった。
和が確保してくれていた席に座り、友人と飯を食べた。その間和はご飯を食べずずっと僕の左腕に抱きついていた。
本人曰く、「○○君が食べてるとこ見るだけで和はお腹いっぱい」らしい。いや、僕はバカップルとは認めませんよ?
〜〜〜〜〜
大学の授業が終わり、和と一緒に帰ろうと手を繋いで構内を歩いていた時、何やらうずくまる女性を目にした
○○:あ、和ちょっと待ってて
和:え、ちょっと…
僕は和の手を離し、うずくまった女性の方へと向かった
○○:大丈夫ですか?
女性:あっ…実は転んじゃって……
○○:ほんとだ、血が出てる…
女性:今何も持ってないのでどうしようか困ってて…
○○:ちょっと待ってくださいね…はいこれ
僕は持っていたカバンからハンカチと絆創膏を渡した
○○:傷口洗った後このハンカチで水気とって絆創膏貼ってください
女性:えっ…いいんですか?
○○:はい、ハンカチは返さなくても大丈夫です。ではっ
女性:あ、ありがとうございます…///
女性の元を離れ和のところへ行くと、頬を膨らませてこちらを睨んでいた
和:むぅー!
○○:おまたせ…って何で僕睨まれてる?
和:別にぃ?ほら行くよ!!
○○:あっ、ちょっと引っ張らないで…
和は僕の腕に抱きついたまま一緒に住んでるお家まで帰った、その間和に何で怒ってるのか理由を聞いても答えてくれなかった。
○○:ちょっと和、どうしてそんなに怒ってるの?僕なんかした?
和:あの女の人○○君に惚れてた。私が○○君の彼女なのに…
○○:そうだった?そんな感じはしなかったけど…
和:○○君は鈍感だから分からないの!あれは確実に女の顔をしてた!!
○○:別に僕は和が好きだから関係無いけど…
和:嬉しい…じゃなくて!//
和:○○君ただでさえかっこいいんだからもっと私の彼氏ってことを周りに知らせないと…
○○:そんな事しなくても大丈夫だよ。
和:大丈夫じゃないよ!私が心配になっちゃうの…
○○:心配に…なる?
和:私ね、たまに私だけが○○君のことを好きでそれは○○君にとって迷惑になってるんじゃないかって心配になるの……
○○:なるほど…ふふっ
和:なっ、笑うなー!こっちは真剣に悩んでr
ギュッ
僕は涙目の和を抱き寄せた
○○:僕も和のことが大好きだから大丈夫だよ?和みたいにあまり愛情表現は出来ないけどちゃんと好きだから安心して?
和:うん… グスッ
○○:これからはもうちょっとだけ和に好きって言えるようにするか。
和:じゃあ私ももっともっと愛情表現増やすね!
○○:えーっと…これ以上増やしてもどうすr
チュッ
和:増やしていくからね?
○○:はい…
この日以降、和からのキスやハグなどが家ではもちろん外でも増えたおかげで大学公認バカップルとして知られるようになりました。
いやいや、バカップルじゃないからね?僕は認めてないからね!?
End
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