言葉は、

言葉は、
気持ちを表現するためだけにあるのではない。
言葉は、
考えを伝えるためだけにあるのではない。
言葉は、
世界をかたちづくるためにこそある。

子どもはみんなせっせと毎日、
そうして世界をつくっているのに、
(ぼくらもみんなそうだった)

いつからだろう、
そんなことも忘れて、
どこかの誰かがつくった世界であくせくしているのは。

世界を自分の手に取り戻すために、
沈黙に声を上げ、
余白に文字を刻み、
真空にキーボードを打ち込む。

たとえそれが誰にも届かなくても、
たとえそれがどんなに虚しいように思えても、
それでもやめることはできない。

生きていくとは、きっと、そういうことなのだ。
そういうふうに、ぼくは生きたい。

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