物事の多面性を考える
山梨にある「ほうとう小作」に行った時の話。
いつもは開店前から人の行列ができるほどの人気有名店。開店に合わせていくといつも見る人の行列はなく、駐車場もがらがら。
店内に入り注文を済ませたところで近くの店員さんと話した。
「こんなに人が少ないなんてびっくりです。」
すると店員さんが
「そうなんです。ほかのお客様にも似たようなこと言われます。」と話されていました。
「やはりコロナウイルスの影響ですか?」
と会話を続けると、
「そうですね。平日でももっとにぎやかな店内なのですが・・寂しいものです。」
コロナウイルスの影響を如実に感じるシーンだったし、目の前の風景に違和感を覚えた瞬間でした。
ピンチ=チャンス?
そんな会話をした最後の言葉が印象的だった。
それは「ほうとうをゆっくり楽しんでいただけますね。」という言葉。一つの現象にいろんな見方があることを表した言葉だと感じた。
”客足が減った飲食店”という一つの現象に対して、それぞれの立場から考えてみる。お店の立場で考えればお客さんが来なければ売り上げが上がらないのでメリットではないはず。お客さんの立場で考えればほうとうをゆっくり食べたい人や「あそこのほうとう食べたことないから食べにいきたいんだよね。」と考えている人からしたらある意味、チャンスなのかもしれない。
富士山一つとってもそうだ。今朝静岡から見た富士山とほうとうを食べたあと立ち寄った河口湖から見た富士山では見方が全然違うことを感じた。
結局、自分自身が普段経験する出来事や仕事などを通じて感じる多くのことはほんの一部分を切り取ったものに過ぎないのかな、と感じる。
逆境にこそチャンスが潜むといわれるように物事は”捉え方”が肝要だ。
一歩先の想像力を働かせる
思えば人間関係でうまくいかないときは『 物事の一方通行 』が起きている時で、相手に対しての想像力を働かせることが大事なのではないかと感じる。
今日、婚約者とこんな話をした。
新しい仕事先からの連絡を待っていた状況のなかでなかなか連絡が来ず、少し苛立っていた彼女。「もう少し待ってみれば?今、対応してくれてるはずだし、そのうち連絡くるでしょ。」なんて私も話してたわけなんですが、落ち着いて聞いてみるとどうやら職場内で管理職をやられていた方が産休に入り、その業務がその方(連絡を待っていた人)に集中してしまっていたそうなんです。その状況を聞いた彼女が少し反省した様子で『想像力が足りてなかったねえ。』と話してくれた。
勿論、相手の対応に明らかな不備があったり、その逆で相手に不快な思いをさせてしまったりすることはあると思いますが、一歩立ち止まって相手のことを思いやる・想像することが物事を多面的にみるポイントになるのかなと感じている。
私であれば、”リハビリに取り組まない選手”がいたとしたら考えることは二つ。
①取り組まない理由がどこにあるのか
②どうしたら取り組んでもらえるか
「なんでやらないんだ!」と一喝するのではなく、相手の立場になって考えてみる。そうすると「教えた内容が難しかったかな?」「選手があまりメリット、必要性を感じていないのかも。」「そもそも自分が説明したことに納得していないのかも。」
想像力を持つことは物事の多面性を考えると同時に、自分自身を守ってくれるスキルになるものだと感じる。