葛藤
本当ならアイツと話したり遊んだりしたい。
しかし、それはできない。
なぜならば、アイツは国を守らなければならない使命があるから。
エヴァンゲリオンとかいう変な紫色のロボットに乗ってるらしい。
でも、アイツは最近教室にいるし放課後に何かあるように見えない。
時間は刻々と過ぎていく。
私はどうすればいいんだ。
アイツに話しかけようかな、
アイツを遊びに誘ってもいいのかな、
でも変に誘って、
なんだコイツって思われたくない。
周囲が騒ぎ始めた。
何やら外から物々しい轟音が鳴り響く。
皆が一斉に窓に駆け寄る
何やら巨大な無機物の物体の影
町内放送が入る
「住民の皆さんは至急地下シェルターへ避難してください」
アイツは動かない。
ただ一点を見つめて。
半ば諦めたような目だ。
どうしたのかな。
逃げないのかな。
声かけようかな。
ガダッァン!
「ねぇっ!何してるの?!早く来なさい!」
ドアを壊す勢いで開け放った青髪のお姉さんは
アイツを引っ張り連れていく。
私は決めた。
「頑張れシンジくん」