
映画「イン・ザ・ハイツ」
機会あって公開早々に観てきたのでレビュー。
概要には触れますが結末に関するネタバレ等は含みません。
ミュージカルです。
予告の雰囲気が好きな方なら楽しめると思います。総じて元気を貰える。
こんな状況だからこそ明るい音楽とダンスで気持ちを晴らしたい方や、日々の生活に大変さを感じながら頑張ってる方には特におすすめかも。
そして夏に観たほうが確実に臨場感のある作品だと思います。夏の暑さが一つの重要なモチーフなので。
”何度でも立ち上がる”———
逆境に立ち向かう人々と、夢に踏み出す若者たち。
NY、片隅の街から今の世界に響き渡る魂の歌!
感動のミュージカル
(公式サイトより)
ということで、舞台はニューヨークだけど、主人公を始めとする登場人物は南米系の移民達。
そのため音楽もダンスもラテン系です。サンバとか。
(サンバくらいしかわかってませんが)
あとはラップ。そのあたりもお好みの方には良いのではないかと。
まあ現代劇のミュージカルとラップって親和性高いよね。
そしてミュージカルなので、ストーリーはそんなに複雑だったりスピーディーに二転三転するわけではないですが、とはいえいくつかの人間ドラマが並行して描かれるし、社会派系のメッセージもしっかり込められています。
全体のトーンとして重くはないし、知らなければ雰囲気で流すことも可能だけど、注目すれば勉強にはなると思う。
2005年に公開された舞台版のミュージカルを映画化した作品なので、最近の状況と多少違うところもあるかもしれませんが。
そして、映画化が決定されたのはおそらくトランプ政権下。
元ネタがあるとしても、その環境下でこの映画を作ろうとした製作者の挑戦やその目的なども考えさせられます。
作品自体は明るく元気な内容なんだけどね、夏らしくて。
そして、本作のクライマックスの一つであろうシーンで感じたことですが、「明日の保障が何もないからこそ、今日は何もかも忘れて歌い踊ろう」みたいな発想はやっぱりラテン的な文化なんでしょうね。
ふつう大変な時ほど明日に備えようとしますからね、我々は。
そんなわけで、夏の雰囲気やラテン的な明るさを反映した音楽やダンスが魅力の作品です。
日本人に比較的馴染みの薄い南米系のアメリカ移民についても触れられます。
あとは、個人の感想ですがヒロインがめっぽう綺麗です。笑
暑い夏の空気の中、どこか抱える閉塞感をスカッと吹き飛ばしたい気分の時にぜひどうぞ。
公式サイト: