NIPTの検査を受けてきました
タイトルにある通り、NIPTの検査を受けてきました。
NIPTと聞いて「ふーん」だったり、「えっ…そんなの受けてきたの…キモい」だったり、人によって反応はさまざまだと思います。
知らないという方に少しだけ。
(この記事を読んでいる方は調べてお読みになったと思うのですが)
NIPTとは新型出生前診断のことです。
妊娠中のお母さんの血液から、赤ちゃんの染色体異常を調べる検査で、お母さんから採血をして行います。お母さんのお腹にいる赤ちゃんの発育状態や形態異常などを調べることができます。
最初にはっきり書きたいのですが、この記事はけっしてNIPTを推奨するものでなく、「私は検査を受けた」という個人的な体験談です。この記事も誰かのためというより、自分自身の心を整理するために、書いています。
むしろ「NIPTをどんどん受けよう」という言葉には違和感を覚えます。検査を受けようと思っている方は、よく考えてから受けて欲しいなと思います。
※注意
私の意見を読んで傷つく方もいると思うので、その可能性がある方は読まないでください。
話を戻して、このNIPTは日本では一般的ではありません。
なぜなら、生まれる前に赤ちゃんの状態を調べることで、「命の選別」につながるという批判があるからです。
公費負担はなく、医療機関や検査内容によって約10〜30万円の検査費用もかかります。
私がNIPTを考えはじめたのは25歳のときでした。
そのとき付き合っていた恋人から、「もし妊娠中に、お腹にいる子どもが障がいを持っていると分かったらどうするか」という質問をされたからです。
「変な質問する恋人だな〜」と思われるかもしれませんが、彼は障がいのある子どもを対象としている心理カウンセラー(病院勤務)でした。
私は
「その時にならないと分からないけど……もしかしたら、産まない選択もするかもしれない」
と答えました(当時の考えです)。
私自身、22歳から教育現場で働いてきて、たくさん子どもと触れ合う機会があり、障がいのある子どものいる家庭(兄弟児など)とも少なからず関わっていました。
彼は
「うん。それでいい。僕の考えだけど、障がいを持つ子どもを育てるというのは、かなり覚悟がいることだ。両親だけでなく周りの協力も大事で、そうでない家庭は離婚をしたり、DVしたりする可能性もあるから」
と話していました。
それからずっと「自分が妊娠したら」と、心の隅に出生前診断のことがありました。
32歳のとき第一子を妊娠して、でもそのときは検査を受けませんでした。
……怖かったからです。
ただでさえ、ちゃんと産まれるか心配で、健康な体で産んであげられるかすら心配で、出生後の障がいなど心配する余裕もなかったです。あとは32歳という年齢もありました。
今回は第二子を妊娠、私も35歳以上になりました。
35歳以下だからといって、障がいのある子どもが産まれないとは限りません。ただ35歳以上だと確率は高くなります。
他にも、私がNIPTの検査を受けると決めた理由はいくつかあります。心の整理のために書きますが、突き詰めれば、すべて自分勝手な理由だと思います。
①1人目の子どもとその子、二人を育てていけるか不安
②兄弟として、一人目の子どもとも一緒に支えてもらうことになる
……兄弟にも生活のサポート、学費のような経済的負担だけでなく、両親が死んだあと支えてもらうことになります。
3、出産までの安心材料が欲しい
……2回目なので前回ほど不安ではありませんが、それでも心配は絶えません。
4、自分自身の幸せのため
……逆に、障がいがある子どもが産まれたら、不幸になるでしょうか?
そうとは限らないと思います。そうでなく産まれた子も、親不孝だったり、後天的に病気になったり、犯罪に関わったり、幸せになる確証はありません。
でも「障がいを持つ子を全力で私は愛せるか? 私もその子も幸せになれるか?」と聞かれたとき、「分からない」自分自身がいます。迷いがあります。
私は迷いを減らしたいから、NIPTの検査を受けました。
お医者さんに検査の内容や心配なことを聞いてもらって、検査プランを決めました。
(先生は何百人もお産に立ち会ってきた人で、本心から「子どもに元気に産まれてきて育ってほしい」と思っている方だなと思いました。だから最後の迷いを捨てて、検査を決心できたのかもしれません)
採血は5分程度。あとはお会計をして、おしまい。トータルで1時間ほどでした。
今の気持ち:
受けてきたばかりなので、結果はまだ分かりません。でも届きしだい、陰性でも陽性でも、夫とよく話し合います。
受けたことを後悔するかもしれません。検査を受け、中絶した方の体験談を読みました。どれだけ苦しかったか想像して涙が出ました。
でも検査を受ける以上、それは覚悟したつもりです(だからと言って、そうなれば苦しいでしょうが…)。
最後に:
全国でお子さんを育てているお母さん、お父さん。子育てを支えている人たち。
いつもお疲れ様です。自分の愛する子どもが、どうか幸せになりますように。自分自身も幸せでありますように。
子どもたちがみんな、幸せでありますように。
私も親の一人として、自分の子どもを全力で愛したいし、育てていきたいです。
最後までご拝読いただき、本当にありがとうございました。