うまくいかないときは、修行だと思っておけばいい。
「僕、マルチタスクができなくて。○○という病気かもしれません」
「ひとつのことに集中するのはできても、同時進行の仕事をたくさん抱えるとパニックになるんです」
「嫁に相談したら、マルチタスクができないとか社会人として終わってる、病気に逃げるのか、と言われました」
先日、職場の後輩から受けた相談です。最初は、へー、はー、ふーん、という感じで聞いてたんですが、ふと思いついて、
「だったら、うちのコールセンターの仕事なんかが向いてるかもしれないですね。
1本の電話に対応してる間、その電話に集中できますし。
●●さん、人当たりもいいから、ピッタリな気がします」
と伝えてみました。
これがクリティカルヒットだったみたいで。
「それは目から鱗です…!なるほど、僕も今コールセンターってピンときました!!」
と、大層喜んでくれました。
「だからってすぐ異動できるわけじゃないし、コールセンターで仕事するには知識がまだまだ少なすぎるから、今は修行だと思って。仕事がうまくいかないのは、●●さんがダメだらかじゃないですよ。向いてないだけです。あまり気に病まないで。」
と、先輩ヅラして颯爽と帰りました。
世の中には、どこにいてもそこそこの成果は出せちゃう人と、10あるうち9の場所では泣かず飛ばずなのに1の場所ではとんでもない成果を出せる人の2種類がいると思っています。私なんかは前者ですが、相談にきた後輩はおそらく後者なんでしょう。
前者が優秀で後者が劣っていると勘違いされがちですが、そんなこともなく。前者には前者の悩みがあります。どこにいってもそこそこ止まりで突出できない、とか。もし、何をやらせても突出してる人がいるとしたら、その人たぶん相当生きづらいんじゃないでしょうか。
今いる場所で花を咲かせられそうにないのなら。修行のときだと思って、あまり自分を責めないでほしいな、と思います。自分責めて、何か得がありますか?ないでしょう。自分に足りない部分を自覚して受け止めることと、自分を責めることは違います。本当は、今いる場所で花を咲かせられそうにないのなら、風に吹かれて咲ける場所へ移動できたら一番いいんですけどね。会社員、なかなかそういうわけにもいかないです。だから、修行だと思って。いつか、自分の力を発揮できるその日まで、腐らないでほしいです。