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【読後想】『強い通貨、弱い通貨』★★★★☆

  夏休みの宿題で読書感想文が苦手だったけれど、感想でも書評でもなく、想ったことを勝手に書き留めるだけなら出来そうだということで記録する読後想。

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 お金の話に興味が無い人はいないだろう。しかしそれは自分の財布に入るお金の話であって、各国の通貨がどうとか、その強弱がどうというのは普通は関係無いし興味も無いはずだ。そうしたことを学ぶことで財布が膨らむならまだしも、決してそんなことはないのだとなれば、ただの暇つぶしと思われてもおかしくない。
 そんな暇な私が今回選んだのはこちらだ。

宮崎成人(著)『強い通貨、弱い通貨』(ハヤカワ新書)

 今のお金を源流に向けて少しだけ遡ると、意外にもお金は生まれて間もないことが見えて来る。
 日常的にいつも目にしていて、ずっと昔からそこにあったかの様なのに、今の形になってからの歴史はそれほど長くは無い。
 そしてこの先お金がどうなっていくのか。お金そのものの話というより、各国通貨の関係性の話なのであなたの懐には全く関係無いが、教養の一つとして知っておいても損はないだろう。

 というわけで、私の評は★★★★☆。
 星四つだ。

 ドルが基軸通貨として揺るぎない存在であるように思える現在、どうやってそこにたどり着いたのか、そして今後世界の通貨はどうなって行くのか。興味深い話だが私たちの生活には直接関係がない。その意味で誰でもが楽しめる本ではないだろう。社会の教科書に出てきた金本位制とはどういうことなのか、そして金本位制ではない現在の通貨の裏付けは何なのか。
 私たちが今お金と思っているものは、ずっと同じものではなかった。時代によって変わってきて、これから先も変わっていくのだ。

おわり

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