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科学を気軽に考えよう 〜 科学に絶対的な真実は無い
「科学的に証明されています」や「医学的に証明されています」と言われると、それを鵜呑みにしてしまう。教授や博士という肩書がある人が言っている事を盲信してしまう。
そんな経験は無いだろうか。
科学の基本的な信念は、疑い続ける事だ。
真実を知ろうとする試みは、今の私たちがまだ真実を知らないという前提に立っている。科学がどんなに進歩しても真実は遠ざかるばかりで、謎は深まり未知の領域は広がり続ける。
科学者が言う事がみんな嘘だと言いたいのではない。その学者にとっては、きっと本当のことを言っているはずだ。しかしそれが明日も正しいとは限らないのが科学でもある。
と同時に、科学的な証明は限りなく不完全なものであることを理解しておいた方が良い。
構築された理論の正しさを実験や観察によって部分的に証明されたとしても、その理論が本当に正しいかは分からない。理論の正しさを完璧に証明するだけの実験を行うことは事実上不可能だが、反証するような実験結果が一つでも見つかればその理論は間違っていたと証明されてしまう。それほど科学は脆いものだと思っておいた方が良い。
科学は、ある意味で過去の科学を否定することで進歩してきた。これまではこう思われていたけれど実は違っていた、ということは良くある話だ。
それなのに、人々は科学を殊更に信じている。ほぼ無条件に受け入れている。
巷には、あたかも本当のことのように語られる「事実」もある。人は死ぬと魂の分だけ体重が軽くなるとか。風邪を治す為に病院に行って抗生剤を処方してもらい飲むと良いとか。
理由もなく科学を否定する必要は無いが、批判的精神をもって科学を理解することは重要だ。鵜呑みにするのではなく、ひとりの科学者がテレビで言っていることを聞いた時に、同じことを別の科学者も言うのだろうかという視点を持つだけでも違う。
自分は科学者ではないのだから専門家の言う事に口を挟む知識は無く鵜呑みにするしか無いという風に思考停止にならずに、科学には分からないことの方が多いし今日の常識が明日の非常識になる世界、今はそう理解されているのね位に気軽に受け止めた方が良い。
おわり