駄菓子とお酒と私
7月に駄菓子について触れた記事があったが、そのときに駄菓子はつまみになるという話を最後にした。
駄菓子=つまみは、実は酒飲み諸先輩方の本や記事ではよく見かけるもので、低価格なアテとしてその地位を確立している。つまみ目的が駄菓子の売上の一部を担っていると言っても過言ではないと私は思っている。
最近はイオンの専門店街に駄菓子屋が入っていることがあり、それがまた子供のみならず大人ホイホイのレトロな見た目をしていて、私はまんまと吸い寄せられたのだった。
目をキラキラさせながら小さな手で駄菓子を握りしめる子供たちに混ざって、酒目的のアラサーが「なつかしい!」と連呼しながら、カゴいっぱいに購入。
お供に選んだお酒はキリン「秋味」
私はこの秋味がシーズンものの缶ビールの中では1番の推しビール。毎年スーパーに姿を現すとかならず購入する。どこがそんなに好きなのかというと、ひとことで言えば「めっちゃキリン」。伝われ!
秋のビールは、ややまろやかだったりロースト感があるものが多く、ちょっと飲みにくいと感じる人もいるのではないだろうか。
そんななかで秋味は、変わった味が加わっているのではなく、シンプルに濃くてコクが深い。つまり飲みやすくうまい。
なんたって麦芽たっぷり1.3本分(キリンラガービール比)なので、その濃さも納得。そしてこの秋味は、発売から32年という歴史ある商品なのだ。毎年改良され、完成された味。今年もおいしくいただいております!
熱くなりすぎたので、駄菓子の話に戻る。
画像のものを見てもわかるように、駄菓子って酒目線で見てみるとめちゃくちゃつまみ。
スルメやラーメン、味の濃いスナック。今回買ってはいないが、ビッグカツなんかもつまみ。
少量ずついろいろ食べられるというのも自分で加減ができるし、飽きもこない。なによりなつかしさで心がいっぱい。
昔の記憶は美化されるというが、ひさしぶりに食べた駄菓子はがっかりするどころか「あれ、これってこんなにおいしかったっけ」とびっくり。とくに甘いか太郎とサワーシガレットが感動のおいしさだった。
駄菓子をつまみに飲みながらふと、「昔は好きなものを最後に残す派だったなぁ」と考えていた。
ケーキのイチゴは最後までとっておいたし、夕飯のおかずが好きなものだったら、他のもの全部食べて最後におかずだけ堪能していた。
目玉焼きは周りの白身を先に食べて、黄身の部分を最後にひと口で食べてたし、オレオは開いてクリームだけ剥がして先に食べて、大好きなクッキーはそれだけで食べていた。引かないで。
今ではまるっと変わってしまって、好きなものは先に食べるか、何も順番を気にせず食べるようになった。どこが自分のターニングポイントだったんだろう。
さっぱりわからない。だけどもしかしたら、たびたび起こるどうしようもない自然災害や事件事故に、「最後に残しているうちに、食べられなくなるときが来るかもしれない」と危機的に思ったのかもしれない。
食べたいと思ったものは、そのときが1番おいしく食べられる。昔の私にとっては最後に食べるのが1番おいしく感じたのだろう。
あ、これ食べたい、これ飲みたいと思ったら、素直に従おう。
そのために日頃は節約しよう。その点、駄菓子は安いので気兼ねなく買えるので助かる。これからもお世話になるとしよう。
秋味は、今年もう2回くらい飲みたいな。