個人向けFCビジネスと早期退職
DIAMONDonlineの飲食チェーンのコロナ渦下における業績分析を記事を読んで思うところがありました。この記事ではFC比率の高いコメダ珈琲と直営店100%のサイゼリアを比較して全社の業績が黒字で後者が赤字であるのは販管費の負担が大きい直営店を多く抱えるゆえであると結論付けています。そして、今までは直営店中心であったワタミがFC業態に転換しつつあることで、直営よりFCがコロナ渦ような事態には強いビジネスモデルであると結んでいます。さて、本当にワタミは本当にFCビジネスが強いから転換しようとしているのでしょうか。その昔「脱サラ」という言葉が流行して「焼き鳥店」のフランチャイズビズネスを起業することがブームになった時代がありました。この起業した人の中から鳥貴族やワタミなどのチェーン店が生まれてくるわけなのですが、FCビジネスはその後に個人の起業よりも地方において資本を持つ法人が「メガフランチャジー」として複数のFCビジネスを運営するという形が普通になってきます。そして、ここへきて巷の大企業はこぞって早期退職を進めて事業転換を進めており、そこで割増の退職金を受け取った人々が日本中にあふれる事態となってきます。私はこれらの早期退職者の受け入れ先が今まさに事業転換をしている同規模の大企業であるがなく、さりとて中小企業ではそれらの人材を受け入れきれないと思うので、どうするのかと疑問に思っていました。それが、この記事を読むと点と点が線につなかがったような気がしたのです。早期退職者の方たちは潤沢な退職金を持っています。それらの退職金を狙って金融系の起業は投資を薦めているでしょう。そしてさらに、FCビジネスという商品を薦めようとしているのでないでしょうか。これから個人で起業する時代であると盛んに喧伝されているわけでもあるし、まとまった資金を手にした個人がFCビジネス乗り出し時代が再度訪れるのでしょう。失敗する人も多いでしょうが、その中から第二の鳥貴族やワタミのような企業が生まれてくるのかも知れないと想像しております。