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山形遠征2日目②(天童ラ・フランスマラソン出場)

大会会場の山形県総合運動公園に到着したのは9時ちょっと過ぎ。参加賞をもらい、着替えて、荷物を預け、トイレに行ってからスタジアム内のスタート地点に立つ。

ハーフマラソンのBブロックは9時半スタート。号砲と共に一斉に走り出す。

最初の1kmのラップは5分25秒でとても順調。このペースでいけば、目標の2時間切りが達成できるはず。前半はこのままおさえていこう。

3km付近で「カオナシ」に抜かれた。もちろん仮装のカオナシ。ゼッケンにコメントを書くところがあるのだが、そこに「アー、アー、アー、ア」と書かれていた。ちょっと笑った。とても速くてついていけなかった。

カオナシ、速い!

0〜5kmのラップタイム26分42秒。

5km過ぎから緩やかな上り坂がずっと続く。沿道の声援が有難い。

第一関門を通過し8km過ぎあたりから時々下り坂になる。急な下りは走りにくく、腕の振りを色々試しながら走った。

腕を走る方向と直角(横振り)にすると上手くバランスがとれ、坂をスムーズに下れることがわかってきた。お、こりゃいい、と積極的に腕の横振りを多用した。ただ、他のランナーからは変な走りだなと思われていることだろう。

5〜10kmのラップ 27分51秒。

給水所では小まめに水(運動のガソリン)を飲んだ。ラフランスもあったが、こちらは完走後に食べることとしスルー。

飲んだ水は発汗しているはずだが、じわりじわりと尿意が忍び寄ってくる。あかん、こりゃ、ゴールまでもたんな、とあきらめ、10km過ぎのエイドステーションで、トイレに駆け込んだ。タイムロスだが仕方ない。

トイレ後、また急な下り坂だったので、腕の横振り走りで駆け降り、何人も抜いて挽回した。

10〜15kmのラップ 28分25秒。

15kmを過ぎたあたりから太陽が顔を出し、少し暑くなってきたが、雨や寒いよりマシと思って走っていると、後ろ姿70歳近い爺さんに軽々と抜かれた。

ゼッケン番号2345。走りながら、沿道の声援に手を振って「はい、どうも〜」と声を返している。余裕の走り。この爺さんについて行こうと2kmほどピタリマークしたが、徐々に引き離されていく。ただ、視界にはその爺さんをずっと捉えながら走った。

最後のエイドステーションで、「オホーツクからカニを持って来ましたよ〜、カニですよ〜、食べてってくださいね〜」という大きな声が聞こえてくる。えっ、カニ?、大好物やん!、と、スピードダウンして、なんとかカニの身をゲット、パクッと口に入れて、またスピードを上げた。

その時、ちらっと、あの爺さんがエイドステーションで立ち止まっているのが見えた。えっ、おっ、抜いた、よし!このまま行ったる。

15〜20kmのラップタイム 26分53秒。

もう爺さんに抜かれることはないだろうと思って走っていると、後ろから「はい、どうも〜」「はい、どうも〜」という声が聞こえてくる。

そしてあれよあれよという間にまたもや軽々と抜かれてしまった。

ゴールまで1kmの看板が見えてきた。キツイがとにかく爺さんについていく。

道路を右折し、スタジアムに入る直前で、スパートをかけ、爺さんを抜き去った。が、しかし、爺さんは後ろからぴたりとついてくる。

グラウンド内に入って、また後ろを振り向くと、すぐ斜め後ろに爺さんがいた。げっ!まだ余力がある表情。

最終コーナを回ったところで、更に速度を上げた。ピタリつく爺さん。最後の直線。全速力で駆ける。ほぼ横に爺さんが見える。

ほんとギリギリの差で爺さんをかわしてゴール。はあ、はあ、と息が上がっている私に、「最後の最後で抜けんかった〜」と若干悔しそうな顔で話しかけてくる爺さん。汗だくの笑顔に心から敬意を表して別れた。

ハーフマラソン記録 1時間54分49秒

今年8月に息子が帰省した際、会社の同期でハーフマラソンに出ることになった話を聞き、それに刺激を受け、すぐにハーフマラソンの大会を探し、翌日には、天童ラ・フランスマラソンに申し込んでいた。息子に負けたくなかったので、そこから、9月287km、10月294kmと走りこみ、なんとか目標の2時間切りを達成できた。

次は、来年2月の埼玉マラソン(フル)だ。これからどうやって40kmを走れる足腰をつくってゆくか、熱い湯につかりながらゆっくり考えよう。




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