前を向いて歩いていく訓練~恩と恨み~
「前を向いて歩いていこう!」みたいなフレーズがある。
よく失恋したときとか、受験に失敗したときとかによく聞くやつだ。
僕も人生は基本的に前を向いて歩くべきだと思うので大いに賛成だ。
待てよ、よくこのフレーズ聞くけど、これを徹底している人はいるだろうか。もし徹底出来たら僕が人類最初の、前しか向かない「クビ寝違え人生」を送れるのではないか。
とはいえどうやればいいのかよくわからないので、徒手空拳で「過去にしかないもの」を洗いざらい列挙していくことにする。
といいつつ僕は一つ過去にしかないものを知っている。僕が知っている過去にしかないものは「恨み」だ。
「5年後に控えているパワハラ絶対訴えてやる!!」みたいな恨みはないはずだ。必ず過去にある。
「5年前のパワハラ、恨みはらさでおくべきか~!!」はやめよう。
1秒後には恨みを忘れられるくらい訓練しておこう。これは非常に前を向く訓練になりそうだ。
ふむ、では、「恨み」の反対語は未来にありそうだから調べてみる。「恨み」の反対語は「恩」らしい。さて、未来のオレンジ色のエリアに書き足すか。
…あれ?これも過去にしかないみたいだ。
「来年私の財布拾ってくれた人にとっても感謝しているわ~」みたいなことは絶対にない。
つまり、「恩」も感じちゃいけないのだ。
「夕飯ごちそうしてくれてありがとう。今度はおごるね」もやめよう。
恩に感じることはないので、今度おごることもない。
「サッカーをここまで辞めずに頑張ってこれたのも恩師のおかげだ。辞めたら恩師に顔向けができない」もやめよう。後ろを振り向いてはいけない。
「必死で働いて僕を大学まで行かせてくれた両親に恩返しするためにも必死で働かなきゃ!」もやめよう。前を向いて歩くためだ。
なかなか苦しいが、前を向くということはそういうことなのだろう。確かに恩に縛られていたら恨み同様前を向けない気もする。
100%前を向いて歩く「クビ寝違え人生」を歩む最初の1人になるために頑張るしかない。