「俺だったら絶対こんな可愛い子と付き合ってたら浮気しないけどね」は本当か
嘘だ。まぁまずは娘の話からしよう。
私には小学生の娘がいる。最愛の娘に幸せになってもらうためにも、人生について色々教えておかなければならないと思っている。最低でも以下の3つは教えておいてあげたい。
■「生きるとは何か」
■「死とは何か」
■「傷心中に近寄ってきたチャラ男の「俺だったら絶対こんな可愛い子と付き合ってたら浮気しないけどね」は本当かどうか」
きっと、とても、カワいくなるはずなので、大人になったら世界中のBTSみたいな男たちが求婚しに来る「かぐや姫」状態になると思われる。なので3つ目は非常に大事だ。
誰かに浮気をされて、傷心中に寄ってきたチャラ男が「俺だったら絶対こんな可愛い子と付き合ってたら浮気しないけどね」って言ったらどうだろうか。
傷心中で判断力も低下した娘はその言葉を言われると、コロっと行ってしまいそうになる。
だが冷静になろう。「かわいいから」という理由で「浮気しない」という理論であれば、「あなたよりかわいい人はいない」と言っているのである。
「かわいい」という言葉は相対的なものだ。70億人中、「一番かわいい」確率は1/70億だ。そんな確率の低いものがおきるはずもない。
チャラ男「いやいや、俺の出会う女性の中でだから!「俺だったら」って言ってるでしょ!?」
ぉお、チャラ男がお義父さんに歯向かってきた。
「あくまで主観である」という主張か。
だが信憑性は一向に低い。「俺の出会う女性の中で」という言葉が入れど100人は下らないだろう。1%以下の確率は一向に低い。
さらに、「未来に起こりうる浮気の確率」の話をしているので、未来に出会う女性がかわいいかどうかも勘定に含めなくてはいけない。だがそれは観測不能だ。
上記より、このチャラ男は「嘘をついている」ということになる。
いかに相手のことが好きだろうが嘘で気を引くのは浅はかってもんだ。チャラ男の生存能力に不安を抱く。
じゃあじゃあチャラ男はここでどういえばお義父さんの添削をすり抜けられたのだろうか。考えてみる。
娘「私浮気されちゃってさぁ‥」
チャラ男「こんなにかわいいのに、浮気ってかわいさとか関係ないんだね」
おお、良さそうだ。だがしかしこれもだめだ。「かわいい」が相対的な評価である以上「関係ない」とは言い切れないので分析が弱い。よしじゃあちゃんと事実を言おう。
娘「私浮気されちゃってさぁ‥」
チャラ男「あなたが一番かわいいわけじゃないからね」
うわっ、これじゃ単に喧嘩を売っている。
うーん、もう可愛いという切り口で分析するのは限界がある。よし、こうだ。
娘「私浮気されちゃってさぁ‥」
チャラ男「飽きだね」
私の前から消えろ状態だ。もはやチャラくない。
(ただ分析はあってるかもしれない)
いやまて、そもそも分析して解答を出したらモテるのか。
真理をそこで言い当てられたら勝ちなのか。いや、違う。
結婚という仕組みが社会にある以上、今後ずっと寄り添っていける相手を選ぶのが出会いであるべきだ。
つまり、答えを自動販売機のように出す男である必要はない。一緒にいて楽しい相手を探すべきなのだ。
つまり、「一緒に分析する行為」を媒体にして楽しむことができるかを相手に判定してもらうのが一番良い。
「浮気された~」なんて、悲しくて辛い話を楽しくできる相手、これが一番良い相手なのではないだろうか。
なので、これが一番いいだろう。
娘「私浮気されちゃってさぁ‥」
男「なんで浮気されたの?」
こうだ。無難だ。もうすでにチャラ男から"チャラ”の接頭辞が消えた。きっとお義父さんである私のお眼鏡にもかなう男になっているだろう。
こんなことばっかり言ってるとうちの娘は結婚できなくなっちゃいそうだ。
だがそれもいいだろう。(←戦慄)
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