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「生まれてこなきゃ良かった」かどうかは判定できるか

できない。

まず、「良い」とか「悪い」というのは相対評価だ。
何かに対して比べないと「良い」か「悪い」かはわからない。
絶対評価というのはあり得ない。

「成績が良い」というのも周りの成績(平均値)と比べて良し悪しを判断している。
「性格が良い」というのも周りの人間と比べて良し悪しを判断している。

つまり、「生まれた状態が良いとか悪い」とかは、「死んだ状態」を観測できないと判定できない。

・「生まれてこなきゃ良かった」
・「生まれてきて良かった」

上記を言っている人は「勘」か「適当なこと言ってる」状態だ。若しくは「自分以外の生きている人」と比べた結果を「生まれてこなきゃ良かった」と誤認している状態だ。

人生失敗ばかりで生まれてこなきゃよかったと思っている人は、実は、死んだ状態と比べているわけではなく、周りの成功ばかりしている人間と比べていることになる。

なので、

「生まれてこなきゃよかった」ではなく「自分以外として生まれたかった」が正しい。決して「生きていること」自体を否定しているわけではないのだ。

反出生主義といったりアンチナタリズムと言ったりするみたいだが、「人類にとって生きることは不幸しかないので人類は絶滅したほうがよい」と言っている哲学者も結構いる。

しかし、「死んだ状態」を見てそう言っているわけではないので、論理の飛躍だろう。スピリチュアルである。

さて、なので、僕達は確実に「生まれちゃった」ことだけは確かなので、観測できない「死んだ状態」にイチイチ気をもむだけ無駄だ。

とりあえず生きていることを精一杯楽しむしか選択肢がない。

自〇してしまえばいいと思うだろうが、そうでもない。やはり「死んだ状態」が観測できない以上、死後が「生きている状態」より幸せとは限らないからだ。

まぁでも、どうせいつか「死んだ状態」は観測できる(かもしれない)ので、今は「生きている状態」を楽しむ努力をするとしよう。



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