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Failing Forwardなチームになった2024年

2024年も最終日となりました。

2022年の1月からこのnoteを始めて、今回で36ヶ月目の投稿になります。過去2回の12月には、その年に書いた記事を振り返っていました。今年は趣向を変えて、いま頭にある今年の教訓について棚卸ししながら、関連する記事を参照してみようと思います。

会社の現在地

株式会社デプロイゲートは、おかげさまで10周年という節目を迎えました。記念イベントも開催でき、多くの皆様に祝っていただきました。いままでプロダクトのビジョンとミッションに加え、新たにコーポレートミッションを定め、我々として今後目指していく未来も明確になった年となりました。

この一年のDeployGateチームは、失敗を教訓に変えて前進できる "Failing Forward なチーム" になれていたと感じます。

書籍 Failing Forward より、あなたは直近経験した失敗にどちらの反応をとりましたか?

今年は、DeployGate事業においてネガティブなインパクトの大きい出来事が複数重なりました。そんな中でも、チームの誰もがそれを新たな変化の機会と捉え、立ち止まらず前向きに動いていました。大変心強かったです。

今年のmy変化

2024年の自分自身は、まずもって、会社においての役割が変わりました。計画を含めた執行を手放し、自分より上手い人々にすべてを委譲しました。しばらくはチームにも自分の動き方にも混乱もありましたが、結果としては格段に物事が前進するようになりました。

諸々の日常業務を手放し、自分自身に余白が生まれて、はじめて視点を未来に置き続けられるようになりました。最初は本当になにをすればいいのか分からず路頭に迷ってしまいましたが、自分自身が「この組織の未来」に関するリーダーシップを持つ役割であると認識ができるようになってから、2つの側面でのリーダーシップを取るようになっていきました。

  • プロダクトビジョナリーとして、アイデアを実際動くプロトタイプとして言語化および具現化し、という超具体

  • 会社組織の代表として、会社そのものや製品が未来において提供する価値や組織文化を問われる、という超抽象

この両方において、実際の顧客に関する解像度が足りていないという課題に直面した今年の後半、自ら顧客の現場に入らせてもらう新たなチャレンジを始めました。そこからさまざまな気づきを得て、チームにフィードバックするという動きをしています。今月、この体験をUXデザインの観点から話させてもらうということもやりました。

今年のmy教訓

2024年は、自分自身の体験からもたくさんの教訓が得られたと感じています。これらは今年起きた失敗に対応するもの、というよりは、今年行動を変えたことで過去の失敗が浮き上がったと感じるものです。現時点で特に意識しているものを3つ並べてみます。

1. 自分自身が顧客と同じ立場に立つこと。それが難しければ自分の目で顧客の現場を見にいく状況を作ること。顧客理解の解像度は質にも速さにも大きく影響する。同じ状況に向き合っても、人それぞれの資質によって無意識に気づける情報は異なる。自分以外のフィルターやバイアスが掛かった情報に依存しない。

2. 解釈を挟まない事実を出す問いかけをしていくこと。自分からもチームからも憶測をなくしていくことを徹底する。人々の理解の溝を各々の想像に頼らず事実で埋めるだけで、それぞれ積極的に動けるようになる。

3. かなり意図的に日常に余白を作ること。余白がない、迫られている状況ではプロアクティブな改善は起こせない。comfortableであることを基本にする。uncomfortableな瞬間を意識的に見つけ、差分から課題の解像度を上げる。

これらは文字に起こすと当たり前で、いずれも目新しい情報ではないと感じます。しかし、実際に行動したことによって重要度の理解が大きく変わりました。

今年のmy教訓に繋がった本

今年ほとんど本を読まなかったなかで、ほぼ唯一読んだ書籍といえる対話型ファシリテーションの手ほどきは、今年やっていることのすべてに繋がっているように感じます。昨年のpmconfで出会ったgaoryuさんがオススメされていた本です。

この本では、話す本人も意図せず想像で歪めてしまっている情報を回避して本来の事実を引き出す問いかけ手法(メタファシリテーション)や、その効果についての具体例が紹介されています。

手法自体は、適切な問いを立てるというとても単純なものなのですが、会話のなかで自然と適切な問いを立てるにはかなりの経験が必要で、引き続き日常的に試行錯誤しています。これを読んでから、会話において5W1HのWhyとHow(手段以外)を封印しています。

この本を通じて得た理解が、先ほどの「顧客理解の解像度を上げる」や「チームの憶測を廃する」といった教訓に繋がっています。

2025年やりたいことメモ

2024年をざっと振り返りました。これを踏まえて、来年やりたいと思ったことをざっとメモしておきます。

会社として

  • チーム自身がコーポレートミッションを体現していく状況をつくる

    • 「未来をつくる」といっている我々自身がまず率先して理想とする形を実践・経験していく必要がある

誰もが心地よいつながりの中で、
ものづくりできる未来をつくる。

コーポレートミッション
  • 顧客が本当に求めているものに忠実な価値提供をできるようになる

    • 事実にもとづく解像度の高い情報から組み立てた「問い」を反映する

個人として

  • 体系的な学びを得る

今年も学びの多い年でした

ということで、2024年の振り返りでした。

今年も例に違わず学びの多い年だったなあと思います。今年は役割の変化に起因するクリティカルな学びが多かったと感じます。

今回は過去の記事を網羅する形ではなく、いま持っている感覚を軸にしての振り返りでしたが、蓋を開けてみるとなんだかんだ今年書いた記事が全体的に参照されており、蓄積がいまに繋がっていることが感じられてよかったと思います。

2025年の新しいチャレンジが楽しみです。引き続きよろしくお願いいたします。

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