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中部高原ダラットの有機野菜の販売開始

 この4月からハノイで有機野菜の販売を開始した。中部高原ダラットで、この10年に渡って有機栽培の野菜を製造している友人の農場からだ。コロナのおかげで野菜の販売をはじめることになるとは思ってもみなかった。
 5月末ダラットに有機野菜の農場を訪ねた。農場主はタンさんといって元々トマトなどの育苗農家だ。化学肥料・農薬による健康被害と土壌の劣化に心を痛め、持続可能な農業を目指し、有機農法を研究している。
 肥料は農場で育てている牛の糞を用いている。牛糞をそのまま使用すると臭気や寄生虫の問題もある。木材の切り屑をまぜ、発酵菌をまぜて2ヶ月すると良質の肥料ができる。発酵反応の熱で寄生虫の卵も死滅するという。
 防虫薬はインド原産のニームの木の実を発酵させて防虫成分を抽出し、使用している。アルコール抽出に比べて廉価だとのこと。
 ネットハウスの農場で育てているので、害虫はよりつかないので、そもそも農薬の必要がない。
 できたトマトを口にするともぎたての新鮮さも手伝い、香りも良く、甘みも十分にある。日本の苗のトマトは味がよいものの実が柔らかく、運送途中で傷がつきやすいそうだ。そのためオランダ原産のトマト苗は味は劣るものの、実がかたくベトナムの市場に好まれているという。
 ベトナムでも環境や健康に気を配る中間層がどんどん増えている。実際に有機農場を見てもらい、安心して新鮮な野菜を食べてもらいたいと考えている。

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