1年の社会人生活振り返り
コロナの影響をモロに受けながらも社会人となってから1年が経ち、GWに入ったのでここで棚卸するために1年間で学んだこと、これからの方針を書きます。
今回は自分のためだけに書くので少々読みにくい/文章や表現が稚拙な部分は温かく見守っていただけると幸いです。
また、社会人経験1年で把握できることは非常に限られており、現在私が見えている景色はごく一部の世界の一部分のみであるということも自戒を込めてここに明記しておきます。
目次
1. どんな会社で何をやってきたか
2. 入社後のギャップ
3. 学んだこと、身に付けたスキルについて
4. 今後の方針
1. どんな会社で何をやってきたか
現在の私の仕事を簡単に紹介すると、SaaS業界と呼ばれるITソフトウェアの会社で主にソフトウェアの営業を行っています。
かなりざっくりしているのですが、初めましての方には大体上記のセリフを言っています。
具体的な会社名は明記しませんが下記の情報を基に調べれば簡単に出てくるかと思います。顧客情報管理でお困りの際はぜひご一報くださいmm
私が今の会社に内定を頂いたのは一昨年、大学4年生の6月頃でした。たまたまGoogleの元日本法人社長の講演会があると聞いて行ってみると、講演会の最後に会社の新卒採用情報のアナウンスが流れたときは「これがこの会社のやり口かあ。」とあまり良い心象ではなかったことを覚えています。これが弊社と私の最初のコンタクトでした。
と思いつつとりあえず選考を受け、並行して色んな会社を見ながらも結局この会社に決めるのですが、そもそも今の会社を選んだ要因は下記4点でした。
・中途入社社員が多い環境で様々なバックグラウンドの人と働き、色んなことを吸収したい。(主な狙いは業種業界知識です。)
・前例のないことをやってきた企業が自分の今までの経験と重なった。
(家から通いにくい高校に通ってみたり、急に大学変えてみたり...)
この会社なら自分の意思でさらなる道を切り拓けそう!
・Mission, Valuesを大事にしている。
営業を志す中でモノ売りや押し売りではなく自らが納得した商材を顧客に提案したい!
・海外にチャレンジできるポテンシャル
で、具体的に何をやっているのか。
前提として弊社はThe Modelという分業性を敷いている会社です。Salesforce社(以下SF社とします)とは協業関係にありますが提供しているサービスが近いこともあり、かなりSF社を意識した組織体制が敷かれています。実際前職SF社出身の方も多いです。
具体的なThe Modelの概要は下記図がわかりやすいかと思います。
(出典 "営業効率を最大化する「The Model」(ザ・モデル)の概念と実践,S https://www.salesforce.com/jp/hub/sales/the-model/")
ここの図でいうインサイドセールス(以下ISとします)が僕の役目です。
ISが一般的な営業(対面で顧客と商談を行う外勤営業)と比べてユニークなポイントは下記4点です。
・顧客アプローチ方法は電話、メールのみ。
私はたまに商談同席もします。
・主に会社が運営費を負担したセミナーや展示会、各種サービスに関する資料をダウンロードした顧客がアプローチ対象。
・テレアポとの違いは企業のことを把握、企業の課題を喚起した上で提案を行い、商談化させる。
・1コールにつき長くても20分程度なので外勤営業より短い時間で多くの顧客にアプローチできる。
このISの中でも弊社はエリアと地域によってチームを4つに分けているのですが、私は東日本の従業員規模50名未満の企業にアプローチするチームです。
色んな選択肢があった中でなぜISという職を選んだかというと、社会人経験や法人営業経験が皆無だった中で最初に数を打って色んな顧客に触れられる経験が魅力的だったからです。
今の会社含め学生時代に数社でインターン経験こそあったものの、国内の法人営業経験はありませんでした。
色んな業界の色んな役職の顧客に会社のアセットを利用して接触できるのは今後のキャリアの基礎を築くことになるだろうと確信していたというのがポイントです。
2. 入社後のギャップ
下記ではポジティブな面とネガティブな面を分けて記載します。
まずはポジティブ面です。
端的に述べると、東証一部に上場したとは言えまだまだベンチャー企業であるということが言えます。
具体的には下記のポイントが挙げられます。
・研修がかなり短く、いきなり現場で経験を積ませてもらえた。
ある程度の研修は想定していたのですが思ったより早く現場で経験を積ませていただけました。これは新規事業を始めたり最優先で注力したいチームに人がとられていくので常に現場では人手不足だからと言う事情も大きいと考えます。
・年次や年齢を気にせず意見を言える。
マネージャーや現場メンバーが若いので1年目でも気にせず意見を出しやすい環境です。完璧な状態でなくともマネージャーや他のメンバーが納得すれば形にするところまで一緒に手伝ってもらえたりします。
・こういう社会人になりたい!と思える人が身近にいる。
毎日目を輝かせて楽しみながら仕事をされている方がたくさんいます。会社やプロダクトに愛着を持ってらっしゃる方も多いです。そういう人たちと同じ空間で働いていると純粋に刺激をいただけます。
・SaaS業界最先端の組織運営を目の前で学べる。
The Modelに挑戦する企業は多いのですが、失敗する企業も多いのが事実です。実際に顧客の中でも挫折してらっしゃる方を多く見かけます。
そんな中この規模までThe Model型組織運営を進めてきた企業の歴史の一部として働く経験は今後社会人生活の中でも大きな意味を持つと確信しています。収益性や顧客体験、様々な面でかなり成熟した組織運営だと言えます。
・ITツールが充実しており、無限に作業効率を探究できる。
自社プロダクトはもちろん、Slack、SF社のSales Cloud、G Suite、Hennge、MiiTel、Box、Confluenceなど最先端ITツールのIDが割り振られているので作業効率においては無限に改善できる環境が整っています。
ある程度それぞれのツールには決まりごとがあるのですが、「こういうことを実現したい!」と思ったら実現に向けて助言してくれる方も常にいるので作業効率においては本当に働きやすい環境が整っていると言えます。
また、入社式からずっとリモートだったにですが最初の緊急事態宣言下でも自宅で全く問題なく業務を行える環境が整っておりスムーズに業務に入れました。
会社としてもコロナ禍で利益を伸ばし続けているのでITツールに関しては日本の企業の中でも最先端の企業と言えるのはないかと思っています。(その分各ツールの整合性が取れていないのも事実ですが)
次にネガティブな面です。
端的に言うと、ベンチャー企業とは言えかなり日系体質の企業であると感じております。
もう少し具体的に述べると本音と建前が重要な組織です。
私は敢えて日系企業で世界に挑戦したいと考えているため、ある程度は覚悟していたのですが思ったよりもロジカルでない部分を精神論でカバーする体質があるように思います。
ただ、私の部署に限って言えば直近でマネージャーが変わってかなり働きやすい方向に向かっているのも事実です。が、1年間を通じて思っていたよりネガティブな意味で自分は日系企業に入社したんだということを思い知らされました。
下記具体的に疑問を感じたポイントです。
・目標数値がマネージャーからの一方通行であり、明らかにフェアではない目標値が課される。
第2Qの私の目標数値は同じ新卒でエンタープライズ担当(従業員数1,000名以上の規模)の3倍でした。
・疑問の解決より目の前の数字を残す行動が評価される。
疑問を抱いて周りに問いかける時間と労力があるなら1件でも多く顧客に提案してこいという雰囲気が感じられるということです。
マネージャーから直接そのようなことを言われたわけではないですが、数字こそが正義だと言う雰囲気が感じられます。一方でここまで数字にこだわっているからこそ会社としてこの収益を保ってられるのかなとも。
・定性的な行動(組織の課題点に対して解決に向けて動いたり)は評価されない。
マネージャー陣はしきりに定性面も評価しているとおっしゃっていますが定性的に組織やプロダクトを良くしようと思って動けるような目標数値ではなく、なかなか個人数字以外の目標を追える環境ではないのが実情です。
・組織が若いため、師匠のような絶対的な存在がいない。
これは良い面にもなり得るのですが、私の入社した会社は創業からまだ15年も経っていないベンチャー企業だということもあり、色んな意味で変化が激しい組織です。
どれくらい激しいかというと、法人営業未経験で社会人1年未満の私がチーム内で最も年次の古いメンバーになって中途社員の指導やアドバイスを行っている程変化が激しい環境です。
年次や年齢関係なく、自らがどんどん周りを引っ張っていく姿勢を求められるのですが、井の中の蛙になりやすい環境でもあると言えます。
じゃあ外資や他の企業はどうなんだと問われると、私はインターン含め外資で働いたことがないため一概にどっちが良い悪いとは言えないものの、中途で入社した方が精神論やアンフェアな目標数字設計などが原因で他企業に転職される方が多いのも事実です。
1つ言えることは、新卒2年目の観点でもこの組織体質に疑問を感じる場面があり、ずっとこの会社でやっていくことはないだろうなと感じているということです。
ギャップだけに着目すれば上記のようなネガティブな部分も散見されますが、組織で働くに当たってある程度仕方ない部分もあるのかなと感じています。
一方で就活時代によく社員さんがおっしゃっていた、「手を挙げればやりたいことをやらせてもらえる環境」や「風通しの良い組織」といったような権利は、まず歯車として組織に数字を還元して初めて勝ち取れるものである。
また配属されるチームによって与えられるチャンスの数にも差が出るという事実を悟ることになりました。
3. 学んだこと、身に付けたスキルについて
上記のような環境下で一体私は1年間を通して何を学び、何を身につけたのでしょうか。
月並みですが、この1年間ではいつでもどんな状況でも組織の中で与えられた目の前の役割に120%で向き合うことが自分のキャリアを切り拓く上で最も重要だということを実感しました。
身に付けられたスキルとしては複数あるのですが、具体と抽象の行き来をできるようになったのが最も大きなものの一つだと考えています。
前提、自分がいかに社会に対して無力で会社に守られた存在なのかを理解することができました。
入社当初は「1年くらいISを経験してそのあとはすぐにでもグローバルの部署に移りたいなあ」とぼんやり考えていたのですが日々、日本の中小規模の顧客に向き合い続ける中で自分がいかに社会に対して無力なのかを思い知りました。
昔から人とのコミュニケーションには自信があったので、ISや営業には向いていると確信していたのですが実際に顧客と接していると、言葉遣いや相手との関係性構築ができておらず、顧客にお叱りを受けることも多々ありました。
また、良く先輩にご指導いただいていたのは顧客に対して何を提供できるか。顧客が動いてくれるメリットを明示せよ。ということを仕切に言われていました。
ここの試行錯誤の繰り返しがやがて上記の具体と抽象の行き来につながることになると思います。
もう少し具体的に述べます。
例えば弊社は顧客情報をデータで管理するサービスを提供しているのですが、
こちらから「顧客情報の管理でお困りごとはないですか?」といきなり伺うと、
顧客は「なぜ急に電話をかけてきた相手に時間を取り見ず知らずの者にそんなこと教える必要があるのか。そもそもそんなことで困ってねえし。」と考えるはずです。
いきなりセールスの電話がかかってきたり、居酒屋の客引きに声をかけられたりする際、「いやなんなんそんなもん要らねえし」と思った経験はあるのではないでしょうか。
そうならないために、まずは「この人は怪しくない」と感じさせる必要があり、それには関係性構築が必要で、なおかつネットなどに公開されている情報は調べて、「ここまで調べましたよ」と伝えるべきです。
こういう風に、欲しい情報や相手に何かをして欲しい場合、まず相手のメリットから逆算して自分の言動を変えていく必要があります。
また、例え「弊社の営業が同じ取引先に同じ提案をしに行って炎上しかけたことがあるんだよねえ」というお言葉を引き出せたとしても、それは状態を表す言葉であり課題を表しているとは言えません。
その状態であるが故に誰がどういう風に困っているのか。どうなれば解決したと言えるのか。ここまでリードしながら明確にする必要があります。
これは会社で施策を考える上でも同じです。
アイデアを実行に移す際、現状はどうなっていて、その行動をすることで誰がどういう状態にいつなるのか。何を持って目的を達成したと定義するのか。ここまで設計して初めて意味を意味を持つものだと言うことがわかってきました。
中途の人が考える施策に突っ込みを入れ、施策を回しながら裏で足元を固められるよう指示を出しているのが直近できるようになったことです。
顧客に向き合うと言う目の前の地道な作業を積み重ねることによって図らずも自分が欲しかった振り返りのスキルや、次に活かしやすい行動の評価をできるようになりました。
4. 今後の方針
総じて苦手な部分に向き合った1年でした。今後の方針としては、強みを活かしたいのですがその前に自分の強みが一体なんなのかを知ると言う意味でも、もっと色んな観点から社会に向き合いたいなと思っています。
私は数年後に自分自身で価値を肉付けしていくという業務を担いたいと考えており、具体的にはアメリカのマーケット向けにプロダクト開発、改善したり顧客開拓をする部署に戻りたいと考えています。
つまりスタートアップから会社を自分の力で大きくしていくような世界を経験したいです。
インターン時代にそういった業務を行わせていただいていたこともあり、できるだけ早く行きたいと思うことも多々あります。
が、まずは色んな観点から社会に向き合い、様々な業種業界の企業の様々な役職の方々とコミュニケーションを取り、そもそも社会にどういう課題があるのか。どういう人がどういうタイミングでどういう価値を感じたらお金を支払うのか。もっと色んな部署から顧客に向き合い、想定される選択肢を経験値として持ちたいと考えてます。
よくマネージャーからも「どこの部署で何がやりたいとかはないの」と聞かれますが、そもそもどこの部署が何をやっているのかを知れてもその先の何につながるかは分からないと言うのが正直な心境です。
私の幼少期の夢はサッカー選手としてヨーロッパでプレーすることでしたが、20代前半でヨーロッパに挑戦している選手たちは色んなポジションで使われることが多いです。
これは監督からするとこの20代前半で本職のポジションを判断するにはまだ早いので、色んなポジションを経験することでプレーの幅を広げさせようと言う狙いがあると聞いたのですが、それに近いイメージです。
マーケ、営業、CS、プロダクト開発、グローバル...どこに行って何をやることで将来の何につながるどう言うスキルを得られるのかまだまだ分かっていません。
私は学生時代に歴史学を専攻していたのですが、当時履修していた授業で先生が仰ってた「他者に向き合えば向き合うほど自分を知れる」と言う言葉が好きです。
まだまだ未熟な者ですがもっと広い世界を経験し、より大きなことにチャレンジし続け、その中で自分自身とより深く向き合いながらグローバルに対してどう言う価値を発揮できるのか模索していきます。
また動きあればnote書くかもなのでその時はまた見ていただけると嬉しいです。
以上、ここまで長々と結論弱いことをたくさん書きましたが、見ていただいた方本当にありがとうございます。
引き続き温かい目で応援していただけますと幸いです。mm
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