あたらしい福祉への挑戦
TNC「人づくりチーム」担当の瀧幸子(たきさちこ)と申します。
TNCは、世界の平和を目指し「いい会社」の経営を伝え続け、誰もが働いて幸せになる「いい会社」を育む、支援をすることを目的とします。
物心両面における豊かな社会の実現に、従業員とその家族を大切にする、仲良く、健全で分け隔てなく、想いを揃え、力を出し合う喜びをもち、異能多才な仲間を認め合い、お互いを支え合って、望ましい結果を生み出していく。
この理念は、すべての分野に通ずる軸だと、私は思います。
今日は、私がかかわる障害者雇用&児童発達支援・放課後等デイサービスの日々の実践の中で、感じることを残します。
この福祉事業は、レストランが舞台です。
障害の有無関係なく、みんな一緒に仕事をしています。
施設っぽくも作業所っぽくもないので「福祉事業所」と捉えられることが少ないのです。
モデルケースがない為、自分たちでモデルケースをつくるしかなかった事業を立ち上げ5年目になりますが、福祉と関係ないと思われる分野と手を繋いだ結果「できないと思っていたことが、できた!」という実践が溢れていることに気がつきます。
福祉は、特別なものではなかったのです。
閉鎖っぽくなく、すべてが見えるかたちで行う障害者雇用の場は、児童発達支援・放課後等デイサービスにくる親御さんたちの「希望」になっています。
放課後になると、何らかの生き辛さを抱えるこどもたち・親御さんがレストランにやってきます。
親御さんたちの共通の不安は、「この子働けるのかな」「私がいなくなった後、この子はどうやって生活していくの」というような、ぶつけようのない漠然としたものに感じます。
ただ、ここには、こどもたちが「働く人と触れる場」が当たり前にあるのです。
障害あってもなくても共に働く姿と場が目の前に在ることは、やはり希望しかないと思うのです。
シェフとこどもたちが料理をする、レストランという場が、最強の教材となります。
報酬を学ぶ場/プロとかかわる場/ホンモノに触れる場/「働くこと」「仕事」を意識する場
レストランという社会の縮図のような現場で感じるのは
社会が「できない」って決めつけてることが、たくさんあるのではないかということです。
今、私は保育士であり、管理責任者であり、経営者でもあります。
保育園に勤めていた当時は、ほぼ福祉関係者としかかかわる機会がありませんでした。
いろんなことが動き出したキッカケは、このレストランのオーナーと出会ったことです。
一緒に0から1を創る中で、たくさんの経営者さんと出会い、たくさんの会社を知ることになりました。
私が「関係ない」と思い込んでいた分野のプロと手を繋いだ結果が、あたらしい福祉への挑戦となったのです。
思い込みがどんどんはがれていく感覚…人が動き出すスピード、変化を感じるスピードが、とても早くなりました。
「いい会社」とは、誰もが働いて幸せになる。
先に記しました理念が、すべての会社へ繋がると、私が信じているのは…この実践があるからです。
そして、安心できる場を提供することで、こどももおとなも目標をもって動き出す気がしてなりません。
その人の「できないこと」を否定するのではなく、「できること」を仕事に繋いでいく視点は、いい会社を目指す上でとても重要なことのように感じます。
いい会社を目標に「できること」を考え動く過程には、イレギュラーも起こると考えます。
ただ、それを乗り越える力が、チームに備わった時、いい会社への実現に近付くと思うのです。
TNCの仲間と共に学び、実践を繰り返していくことは、インクルーシブな社会の構築に繋がると信じ、これからも活動していこうと思います。