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オークワフィナ主演 『フェアウェル』でおばあちゃん子の私 涙腺崩壊

今ニュージーランドに来ている。このご時世だが数年前からどうしても行きたかったアートフェスティバルがあり、8年ぶり5回目のNZだ。
高校生の時に10ヶ月程この地に留学していたのだが、留学当初、祖母の味噌汁が恋しくなりテゴマスの「ミソスープ」を聴きながら大号泣した思い出がある。
これがどうしてこの映画に繋がるかといえば孫娘と祖母の話に大共感して10数年前のように飛行機の中で大号泣したからだ。

オークワフィナを最初に認識したのは『オーシャンズ8』。その後も『クレイジー・リッチ』など今はアジア系を代表する俳優として昨年はサタデー・ナイト・ライブに出演するなど目覚ましく活躍している。(個人的にクレイジー・リッチのお金持ちの友達役が有閑倶楽部のゆうりハリウッド版みたいで好き)『フェアウェル 』は活躍目覚ましい彼女の主演作だ。

NY在住の中華系アメリカ人ビリーは両親に中国に住む祖母が余命間近だという事を告げられる。日本に住む従兄弟の結婚式も併せて開催することになり家族で中国に向かい、数年ぶりに親族が揃うも誰も祖母に余命が間近であることを伝えようとせず、アメリカと異なる文化にビリーは苛立ちを隠せない。

この祖母がとても愛らしくて孫思いで、一方で一家を支えてきた母としての威厳もありどこかその姿に自分の祖母を重ねてしまう。孫として祖母に元気でいてほしい、しかしこのまま言わないでいいのだろうかというもどかしさや、親族間でありながら同じ家族でも育った文化の違いから生まれる差異にも、アジア人として、そして大のおばあちゃん子である身としては胸が締め付けられ、静かに飛行機の中で号泣した。

本作はアメリカ映画だが、言語はほぼ中国語だ。『パラサイト』受賞時にアメリカの映画ファンは今まで字幕を見る事が少なかったが、パラサイトは字幕がなくても伝わる面白さがあったためブレイクしたのではと言われているがこのえいは真逆で、字幕を追っていないと分からない。そしてもっと言うとアジア系やアジアに住む者以外にこの感情が分かるのだろうかと思ってしまったけれどそれこそ祖母を思う気持ちやそれぞれのバックグラウンドでの違いは見てて共感するところこあるのかな。

ひたすら泣いたあと最後に驚きの終わり方だけれども本当にいい作品だった。
一足先に見れて幸せでした。

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