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『ぼくは麻理のなか』俺だってあの憧れの美少女のなかに入ってみたいよ!
※本記事は、「マンガ新聞」にて過去に掲載されたレビューを転載したものです。(編集部)
【レビュアー/堀江貴文】
ぼくは麻理のなかは、『惡の華』『漂流ネットカフェ』など、性と恋愛を奇妙にクロスさせた話題作を出してきた、押見修造の最新作だ。
うだつの上がらないひきこもり野郎が密かにときめいていたコンビニに来る女子高生の中の人になってしまうという驚きの展開。
男なら誰しも思春期とかに妄想したことなのではないだろうか。
しかし女の子の現実は大変だ。月イチの生理は来るし、人によってはお腹の痛さは大変なものになるようだ。また女性同士の人間関係も大変だ。
家族の前ではいい子にしていなければいけない。美少女になると男からの口説きもハンパない。そんな中で自分を保つのがどれだけ大変か、美少女の中に入ってしまった主人公は色々大変な思いをしていくのである。
男からしてみれば美少女は恋愛対象でしかないし、もっというと性行為の対象である。まあぶっちゃけていうとヤラせてもらいたいと思っているわけだが、なかなかそこまで辿り着くのは大変である。
大抵はこの主人公のように声すら掛けられずに何も始まらずに終わってしまうのだけど、その美少女側の事情を忖度することはまずだれもやらない。
美少女は美少女なりの悩みがあって誰かに頼りたいと思っているのである。人知れぬ悩みもあるかもしれない。
だから恋愛では自分を取り繕わない、断られても平気な男があっと驚くような美少女をゲットしたり出来るのである。みんな自分が傷つきたくないのである。
この作品で主人公は密かに憧れていた美少女の中に入り込むという形でそれを知っていくのだが、まさにこれは相手の気持ちをしって自分が傷つくことを恐れずに相手にぶつかっていくというプロセスなのではないだろうか。それを突拍子もない方法で主人公にやらせている。
また押見修造の描くエロい女子高生の甘酸っぱい感じを漂わせながらそれを行わせている。美少女の周りにいる厳し目の女の子もまたエロティックである。まだまだこれからあっと驚くような展開が待ち受けているに違いない。
しかし押見修造の描く女の子は本当に私の好みなんだよなあ。。。。